僕の香妻交際日記 第33回「ゴホンといえば龍の角?」
みなさん、上水(ションシュイ)に行ったことがありますか?上水は羅湖駅の一つ手前の駅で、深圳(中国大陸)に限りなく近い香港の都市のひとつです。そもそも遠いので行く機会が少ないと思いますが、それでもEastRailLine (水色のライン)に乗ればホンハム駅から40分で着いてしまいます。行ったことがある人は知っているかもしれませんが、上水駅を一歩出ると、いや一歩も出なくてもスーツケースを持った中国大陸からやってきたと思われる人たち。
なぜ上水に人々は集まるのか?
ここにいる人たちの上水訪問の目的は化粧品、医薬品、サプリメントなどの健康商品の大人買いです。それを知っている香港の商売人たちはここぞとばかりに上水駅周辺に薬局やコスメショップを開きました。
龍豊薬房(ロンフォン)に入ってみた
薬局だらけの街並みの中で、ひときわ目立つのが龍豊薬房という看板。龍豊は香港でも有数のドラッグストアチェーンで売り場の広さと商品の豊富さに定評があります。売上は600億円くらいあるそうです。そして、龍豊の最大の強みはなんといっても安い!安すぎて逆に買いたくなくなるくらい安いことがいつもフロアが大陸からのお客で埋まっている理由でもあります。
入口でショッピングバッグを取られた!
そんなに安いのか!ということで早速龍豊に入ろうとすると入口で龍豊の青いユニフォーム着たおじちゃんに止められます。おじちゃんいわくかばん系は持ち込み禁止だと言うことです。スーツケースはもちろんモンスターズインクのショッピングバッグも取り上げられました。でも安心してください。かばんを没収される前に駅のコインロッカーの鍵についているプラスチックみたいなものを手渡され、それを退出の際におじちゃんに返すことで自分のバッグを返還してくれるという仕組みです。お客にとっては店の中を大きなかばんを持たずに快適にショッピングできますし、、また店側からしても万引防止に繋がるのでとてもいい取り組みだと思います。ただ、預けた荷物が本当に無事なのかはちょっと心配にはなりますが。
商品に値札がない!
お店の中をしばらく歩いてみると、商品のどこにも値札がないことに気がつきます。買い物において商品の値段が分からないことほど不便で不快なことはありません。だからと言って商品一つ一つの値段を店員に聞くのも煩わしいです。「値段書いとけよ~」と心で嘆いていると、フロアの片隅に一つのマシンを見つけました。なんと、これは自動バーコード読み取り機だというのです。値段の気になる商品のバーコードをこのマシンにかざすとその値段がディスプレイに表示されるのです。なんとも画期的!
ニセモノ発見?
龍豊では日本ブランドの商品も多く取り扱っているのですが、ときにはすご~い怪しい商品も見かけます。ニセモノというよりは人気ブランドを真似し て自分のブランドを作っちゃったという方が正しいかもしれません。ただ、あきらかに本家とは違っているので間違って買うことはないと思います。
上水には龍豊以外にもたくさんの薬局があり、中にはニセモノや類似品もありますが、日本ブランドの商品のほとんどは日本から並行輸入されている商品なので、いうなればマツモトキヨシで販売されているものと同じです。それでいて、ときにはマツキヨよりも安いものもあります。
自分で使ってもよし、お土産に買ってもよし、たまには上水に足を運んでみてはいかがでしょうか。
ではでは。
ルーシー龍(りゅう)
香港人の妻と香港と日本のハーフの娘と一緒に暮らす日本人。狭くて広い香港で何とか一花咲かせようと企みながら早6年。座右の銘は「生きろ」。