中国人が恐れる「三伏天」とは?

2022/08/10

 

3「三伏天少喝冷饮(三伏天の間は冷たいものを控えた方がいい)」「三伏天要注意调理身体。冬天才不会冷(三伏天は体調を整えることに注意すれば冬は寒く感じない)」とはここ中国ではよく言われる。みなさんはこの「三伏天」をご存知だろうか?

三伏日は7~8月の1年で最も気温や湿気が高く、蒸し暑い時期のこと。初伏・中伏・末伏の3段階に分かれており、合わせて40日あまり(今年は7月16から8月24日)を指す。中国人がこの時期を一年で一番嫌がる理由は、中医学の考えから由来する。

中医では蒸し暑い夏は冷たいものをたくさん飲み過ぎて体内に「湿」がたまりやすいと考えられ、胃腸の消化不良を引き起こすと言われている。そのため食欲不振や倦怠感を感じやすい時期でもある。4

この時期はスモモ、桃、オリーブ、パイナップル、セロリなどの甘いものや酸っぱいものを摂取した方がいいとされ、暑いと食べたくなりがちな辛い物や乾燥したもの、生ものはこの時期特に避けた方がいい。また日の長い夏、人間の活動量や発汗量も多くなるので、羊やガチョウ、魚や卵など栄養価の高いものを食べて新陳代謝をあげた方がいいとされる。

 

日本では「土用の丑の日」でおなじみ、鰻を食べ精をつけるという古くからの風習がある。疲労回復にいいとされるビタミンBや抗酸化効果のあるDHAなどの不飽和脂肪酸が豊富な食材だ。食欲がなく、そうめんやそばで軽くすませてしまいがちかもしれないが、体のためには良質な栄養を取り入れて。1

三伏天の過ごし方(飲食)で冬を元気に乗り越えられるかが決まるらしい。暑いからといってビールなど冷たいものばかり飲んでいる皆さんへ、今から体調を整えていただきたい。(PPW編集部)

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