長月、秋の気配…【コラム:深セン物語】
深センで徒然(つれづれ)なるままに、、、
徒然(つれづれ)なるとは、思いにふけること
長月
和風月名では、9月は「長月(ながつき)」と呼ばれている。「夜長月(よながつき)」を略したものと考える説が有力である。
~長月の てんぷらあぶら 古りにけり~
長月の秋の味覚を揚げようとしたが、天ぷら油が古くなってしまった。
まだまだ残暑が厳しいものの、次第に日が短く、夜が長くなってゆく。空は少しずつ高くなり、日暮れと共に虫が鳴き、秋の気配をそこはかとなく感じる。
他には、菊月、菊咲月、夜長月、小田刈月、紅葉月、寝覚月などと呼ばれている。
暑さ寒さも彼岸まで
お彼岸は「彼岸会(ひがんえ)」とも呼ばれ、春と秋とにある。それぞれ、夏の暑さも彼岸まで、冬の寒さも彼岸まで、との常套句で使われる。
が、あまりあてにならない…
昼と夜との時間が同じ長さになる春分と秋分の日を挟んで、前後3日ずつをさす場合もある。今年の秋分の日「彼岸の中日」は新暦9月23日。20日が「彼岸入り」となり、26日が「彼岸明け」となる。
金亀村
400年以上の歴史を誇る客家古村・金亀村は、100年の歴史ある古村の大鵬所城や甘坑客家小鎮に比べ、商業化の気配がまったく感じられない、のどかな深セン古村の桃源郷である、であるが、あえて説明もやめておく。
興味半分で、わざわざ訪れないように…いい迷惑だと思う
水鬼
日本の怪談話へ登場して活躍するのは、狸、狐、蛇が多いが、ここ広東省では“水鬼”と呼ばれる妖怪の主演が多い。海や川に生息し、釣り人や遊泳者を水中に引きずり込み殺害する手口である。つまり犯罪者である。容姿は長髪で皮膚は緑色のウロコ、長い手足には水かきを持つが、西遊記の“河童の沙悟浄”ではない。巷の行方不明者は“水鬼”の仕業と断言するお年寄りも多いそうだ。 ちなみに人魚伝説は広東省に根強く残っており、決して妖怪ではなく、独自の言葉と字を持つ実在の人間(魚類?)としての交流録も存在するそうである。
深センの大鵬半島の海岸は“美人魚の聖地”として有名
長月の雑学
夏に生まれた40~50歳代より上の世代の人は、暑さに強く、逆に冬に生まれた人は寒さに強い傾向が見られる。 理由は、人の環境に対する適応能力。生まれて2年半から3年の間に経験する温度によって汗腺の数が決まるといわれている。フィリピン人、日本人、ロシア人の汗腺の数を調べると、気温の高い場所に住んでいる順番に汗腺の数が多くなる。寒さに対する抵抗力も、小さい頃に体感する温度の影響を受けるのではないかと考えられている。
最近の暑さに強くない人間は、子供の頃からエアコンの効いた快適な環境で過ごしているので、暑さ、寒さに適応する仕組みが十分に発達しなくなっているようだ。
深セン在住22年のベテランコンサルタント
宮城 紀生
miyagi@waya.net.cn
深セン華日(ワーヤ)コンサルティング
会社設立・運営、法律相談、会計財務税務
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