神無月の雑学【コラム:深セン物語】
深センで徒然(つれづれ)なるままに、、、
徒然(つれづれ)なるとは、思いにふけること
神無月
和風月名では、10月は「神無月(かんなづき)」と呼ばれている。かみなづき、かむなづき、とも発音する。
他には、神有月(出雲)、神去月、雷無月、初霜月、時雨月(しぐれづき)などと呼ばれている。
由来は、「神の月」を略した説が有力である。
日本中の神々が出雲の地に集まることから「神がいない月」として神無月と呼ばれた。出雲の地では逆に神が集まるため、「神在月」とも呼ばれていた。
~賑へる 境内なして 神無月~
神がいない神無月なのに、なぜ神社の境内は賑わっているのか?
祭事の上では神は不在ということになっているが、境内は活気に満ちているじゃないか、と表した句。
神無月は俳句で秋の季語として扱われている。
深センのハロウィン
約10年前から深センではハロウィンイベントが盛んである。外国人や帰国子女たちがハロウィン文化を持ち込んで、10月末には仮装ウォークなどで盛大に賑わっていた。コロナ禍により昨年までの3年間はパーティーも控えめに催されていたが、今年は久しぶりに大いに盛り上がるであろう。
人気の深センテーマパーク“Happy Valley(歓楽谷)”では、ハロウィン期間にオープン25周年を祝うイベントが予定されており、仮装した多くの人々が集まってくるはずだ。
Happy Valley=歓楽谷、、、中国語名がそのまんまのベタ名(笑)
鬼節
ハロウィンは欧州起源で、秋の収穫を祝い、その収穫物を狙って蘇った悪霊を追い払う宗教的なイベントであった。中国語で、“万聖節”。
中国の“中元節”も先祖の一時帰宅を迎え入れる風習に加え、一緒に蘇った悪霊(鬼)を追い出す言い伝えがあり、別名“鬼節”とも呼ばれているハロウィン的なイベントである。
※鬼が“あの世”から出入りする鬼門は、時期が迫ると徐々に開き、15日目頃に大開日をむかえ、その後はゆっくりと閉まっていき、月末に完全に閉じる。この期間に、家を持たないホームレスである鬼たちは、巷をさまよい、見知らぬ家へ勝手に来て、食べ物を喰うのである。
彼らを追い払うには、(ニセモノの)お金を燃やせば、それを持って喜んで早々に戻るらしい。
※以上は言い伝えである。
今年の中元節は8月30日(旧暦7月15日)。
神無月の雑学
異説として、神様が全員出雲大社へ集まるわけでなく、留守番をする神様もいるそうだ。福の神で有名な“えびす様”も留守番グループとのことである。境内ではお祭騒ぎで、お金が集まってくるからであろうか…。
ハロウィンの必須アイテム、カボチャの中身をくり抜いたランタンは、悪霊を追い払うと信じられていた。
中身をくり抜くこの作業、実は大変な労力を要するのだ 神様でなく仏教であるが、なぜ大仏様はパンチパーマなのか?実はこの髪型は仏陀(ブッダ)のヘアスタイルである。
深セン在住22年のベテランコンサルタント
宮城 紀生
miyagi@waya.net.cn
深セン華日(ワーヤ)コンサルティング
会社設立・運営、法律相談、会計財務税務
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