総合健康診断サービス「メディポート」健康コラム:内視鏡検査が苦しい?
総合健康診断サービスを提供している弊社では、1999年の創立以来、胃部内視鏡検査を目玉に据え、ぜひ受診いただくよう一貫してお勧めしてきました。日本人にはあまり馴染みがなかった内視鏡検査でしたが、その意義を理解していただけるお客様が徐々に増え、今では検査予約が入りにくい状況となっています。その一方で今でもバリウム検査を熱烈に希望される方が非常に多いことも事実です。確かに内視鏡検査は値段が高いので仕方がありませんが、「苦しいから2度と受けたくない」と言われる方がとても多いことが分かり驚いています。内視鏡検査は苦しいどころか気持ちが良かったという感想が寄せられることや、さらにこれが楽しみで健康診断を受けるという方もあるといっても、なかなか信じてもらえません。しかし、「そんなに勧めるのなら一度受けてやるよ」と言って人生初めて内視鏡検査を受けてくれた方から、「こんなに楽ならもっと早く受けとけばよかった」という感想をいただいたこともあります。内緒鏡検査が楽に受けられるというのは、決して誇張ではないのです。
胃部バリウム検査
バリウム検査が始まったのは1950年ころ。当時はバリウムを大きなカップ一杯飲んで行う充満法しかありませんでしたが、1960年代に入ると現在のバリウム検査の主流である2重造影法が千葉大学の医師によって開発され、胃がんの標準的検査法として世界的に採用されることとなりました。空腹時の胃はひものような状態で、ここに少量のバリウムを流し込んでから、発泡剤で胃を風船のように膨らませるのです。胃の粘膜ひだなど細部にわたって観察できるという画期的な手法です。日本では特に秋の健康診断で多くの人がバリウムを飲みますが、無機質で粘り気の強い液体なので、飲みにくい上に大腸内で水分が抜けて排泄困難になる欠点があります。ただし、日本ではレントゲン技師が検査できるうえに、間接撮影(ロールフィルムによる連続撮影)によって、多人数の検査が短時間のうちに実施可能で、集団検診には大きなメリットがあります。
内視鏡検査の歴史
胃の中を直接観察しようとする試みは1868年(明治元年)にドイツ人医師によって試みられるなど、意外に古い歴史があります。この時はまっすぐな金属管をまさに突き刺していくようなもので、初めての検査は剣を飲む大道芸人を実験台にして行われたそうです。ファイバースコープを利用してリアルタイムに胃の中を観察できるようになるまでには、およそ100年の年月を必要としました。光ファイバーの出現が大きく貢献しましたが、結局、現在のような完成品としたのは日本の企業で、今では世界の内視鏡検査市場の9割以上を日本企業が握るという圧倒的なシェアを誇っています。それにもかかわらず日本では胃がん検診においてバリウム検査がその主流となっているのは皮肉な話です。日本ではその特殊な事情によりバリウム検査のメリットを最大限に活用しているといえますが、検査精度は内視鏡検査のほうが圧倒的に高いということは改めて説明するまでもありません。
内視鏡検査は苦しくない!
内視鏡検査は苦しいという「常識」が日本人には多いようです。ノドだけを麻酔してファイバーを挿入する日本の一般的検査法では苦しくても当たり前です。最近は鼻からのものが開発され、幾分か楽になったようですが、それでも苦しい検査には違いないと聞きます。
欧米では鎮静剤を使います。もちろん香港でも同じ。寝ている間に検査は終了します。鎮静剤を使わなければ、自分の胃の中を見ながら医師からリアルタイムに説明を受けることが可能なので、この点においては物足りないのかもしれませんが、まったく苦痛なく受診できるという点は何ものにも代えられません。これは大腸の検査でも同じです。大腸にはいくつかの急カーブがあるため、腸壁をカメラの先端でつついてしまい強い不快感が生じます。胃の検査より苦痛だともいわれますが、鎮静剤を使うので大腸の検査でも楽に受けることができるのです。
麻酔じゃありません!
「海外の内視鏡検査は麻酔をかけますよね」とよく聞かれます。意識なくいつのまにか検査が終わっているのでそう思ってしまいますが、使用するのは「鎮静剤」です。検査中、呼びかけに反応しますし、検査が終わったら自分で歩いて回復室に移動します。大腸内視鏡検査を受診された方が、「寝ているうちに看護師さんにパンツを履かせられ、隣の部屋のベッドまで運ばれていた。」と申し訳なさそうに話されて笑ってしまったことがあります。いくら何でもパンツを履かせるサービスまでしませんし、こんなに大きな体を女性が運べるわけないでしょって。深酒して、前の晩どうやって家に帰ったか覚えていない。そんな状態に近いのかなって思います。麻酔だったら、絶対に歩けませんし、呼びかけにも反応しません。
内視鏡検査のメリット
胃や大腸の内壁を直接観察して、医師が気になる組織を採取します。早期のがんであれば治療も可能です。早期がんの発見が最大の目的ですが、大腸がんは進行が緩やかなので、二度目以降の検査はその予防的検査になります。定期的な内視鏡検査のメリットは計り知れません。
内視鏡検査は苦しくありません。ぜひ定期的に受診することをお勧めします。値段は高くても、そのメリットは思っている以上に大きなものです。
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