異国の雰囲気「海上世界(Sea World)」深セン市南山区
深センには、さながらヨーロッパの小さな街に迷い込んだかのような錯覚を覚えるスポットがある。外国人が比較的多く住む蛇口地区の中心、「海上世界」。地下鉄「海上世界」駅を出ると、そこはもう異国の雰囲気!付近にはオープンテラスのカフェやバー、各国料理店が立ち並ぶ。また、「明華号」が停泊し、港町を演出している。
この船、元はフランスで建造された排水量1万4000トンの豪華客船。《ANCEVELLER》と命名され、フランスのドゴール大統領が自分専用の豪華遊覧船として使っていた。1973年に中国が買い取り、「明華号」と命名、商用船として活躍していた。実はこの船、日本ともかかわりがあるのだ。1979年、日中国交正常化のために生涯を捧げた廖承志が、この船に乗って日本を訪問している。一ヶ月近い訪問期間中、中国の船としては非常に珍しく、日本列島一周の航海を行っている。そのためにこの船は「日中友好の船」と言われるようになった。その後、1983年からこの場所に停泊し、ホテルと飲食店が入った観光スポットとなっている。さらに、1984年に鄧小平がこの「明華号」に泊まり、この船を「海上世界」と名づけたという、歴史的にも意味深い船なのだ。オシャレな中国と共に、日中両国友好のために尽力した人々の物語に思いをはせることができる。
海上世界(Sea World)
住所:深セン市南山区蛇口水湾路22号( 地下鉄2号蛇口線「海上世界」駅D出口)
電話:+86-755-2683-3222