カレーの主役【スパイス】を知ろう!
伝統的なインド料理「カレー」には、古くからさまざまな種類の香辛料(スパイス)が使われてきた。スパイスには、料理や食品に、香りや風味を添え、色合いを美しくするなど、たくさんの役割がある。ここでは、先祖代々から続くスパイス販売会社を営むスパイスのプロにインタビューし、それぞれのスパイスについて特徴を伺った。
GM Sunit Dattaniさん
先代が1951年にアフリカで創業後、Sunitさんの父が一家を引き連れ香港で起業。その後、2014年にSunitさんが引き継ぎ、BtoBだった業態にBtoCのオンライン販売を加え、香港をはじめ世界各国へ新鮮なスパイスを届けている。同社が扱うのは30ヶ国から仕入れるハイグレードなスパイス250種類ほど。
\ プロが伝授 /
Point 1 スパイスは鮮度が命!
私たちがこだわるのは鮮度です。オーダーを受けてからスパイスを粉砕し、密閉して発送します。時間が経つと香りや鮮度が落ちてしまうので、一度に大量購入することはおすすめしません。このような理由から弊社は店舗を持たずオンラインで新鮮なスパイスをお届けしています。
Point 2 高温多湿を避けるべし!
キッチンの調味料入れに常温でスパイスを保管しているご家庭が多く見受けられますが、実はこれはNGです。スパイスは高温多湿に弱く、香りや色味が変わってきてしまうものだからです。密閉をし、冷蔵庫のような涼しい場所に保管することがおすすめです。
カレーをおいしくするスパイス7選!
クミン Cumin
コリアンダーとともに使われることが多い。料理のベースとして、香りを出し、味わいをリッチなものにしてくれる。肉料理の下味の際、クミンをマリネしてエスニックな仕上がりにするのも〇。
コリアンダー Coriander
タイ料理でも有名なパクチー(コリアンダー)から採れる。カレーの最も基礎的なスパイスでクミン同様、奥深い香りを出す役目がある。
ナツメグ Nutmeg
シナモン、ペッパー、クローブと並んで、世界4大スパイスとも言われている。ナツメグの香りは肉の臭みを消したり、野菜の旨味を引き出す効果も。
クローブ Cloves
独特な深い香りから使い過ぎ注意。コリアンダーにも似ているが苦味がある。肉料理の臭み消し効果もある。
ブラックペッパー Black Pepper
日本人にも馴染みの深いブラックペッパーだが、その種類はさまざま。同社の扱うブラックペッパーを嗅いでみるとその香りの鮮やかなこと。上質なペッパーはピリッとした辛みを与えるだけでなく、香りづけとしても存在感がある。
カシミールチリパウダー Kashmiri Chili Powder
インド産のスパイス。見ての通り鮮やかな赤色が特徴で辛みはまったくない。料理に色を加え、視覚からも食欲を掻き立てる役を担っている。
カルダモン Cardamom
高級スパイスのひとつでバニラやミントに似た風味が特徴。デザートにも適しているが、カレーの中に入れることで芳醇な風味をプラスすることができる。
Regency Spices Ltd.
Sunitさんが第四代を務める由緒あるスパイス専門カンパニー。小売店で売っているスパイスと比べると、同社のオンラインサービスで挽きたてのフレッシュな商品を自宅まで配送してくれる。
8A, Ming Wah Indusrial Bldg., 17-33 Wang Lung St., Tsuen Wan
https://regencyspices.hk