総合健康診断サービス「メディポート」健康コラム

2019/11/20

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健康診断を活用しよう

hori prof 秋の健康診断シーズンです。新入社員とともに受診する春の健康診断と比較して項目が充実していることが多いようです。胃部バリウム検査はその大きな目玉で、今の季節、日本全国で「例のドロドロの白い液体」を、なかには必死になって無理やり飲み込んでいる人も多くいることでしょう。日本は健康診断を地方自治体が主体となって行うばかりではなく、一般企業が従業員のために行うという極めてまれな国です。究極のプライバシーともいえる従業員の健康情報を会社が把握できる状況にあることは大きな問題になりそうですが、プライバシーに関して意識されることがない時代にできた健診システムに、プライバシーに対して世知辛いほどに神経質な時代になってもその運用に誰も疑問を持つことはありません。

労働安全衛生法

事業所が主体となる健康診断は、労働安全衛生法第66条1項に基づいて実施されています。事業主が、経費を節減する目的で健康診断の実施を見送ったり、あるいは反対に受診を指示されているにもかかわらず、正当な理由なく非雇用者が受診を拒み続けたりすると罰則を受けることになります。健康診断の実施とその受診は双方にとって義務であり法的に怠ることができないのです。これ以外にも自治体が主体となる住民健診も広く行われており、日本人にとって健康診断はとても身近なものになっています。

健康診断の目的

健康診断を行う第一の目的は病気の発見ではありません。「病気を早期に発見するとともに、早い段階での治療に結びつけること」を二次予防と呼びます。もちろんこれも大きな目的であることには違いありません。しかし、受診者が健康であるということ、あるいは若干の健康上の問題を抱えているにしても、特に積極的な治療を要しない状態であることを前提として実施される健康診断の第一の目的は、一次予防として掲げられている「健診結果に基づいて、必要であれば生活習慣を改善し、病気を予防する」というものです。

結果の活用

健康診断の結果を見ても、問題があるのか無いのかを確認するだけではありませんか。とりあえず問題がなければその結果をしまい込んでしまうことがほとんどでしょう。なかには捨ててしまうという人もあるようですが、これはあまりにももったいないことです。レントゲン検査や心電図検査、あるいは内視鏡検査など、直接的に病気の可能性を診断するものもありますが、血液検査結果など受診者自身が活用できるものも少なくありません。毎年受診する検査において、特に中性脂肪、コレステロール、血糖値の変化を確認してください。さらに体重の増減と関連付ければ、循環器系疾患のリスクを大雑把ではあるものの把握することができます。もちろん血圧に関しても重要な情報になります。血液検査を受ける機会は年にほぼ一度きり。これらは体重変化とたいへん強い関連性があるので、健康診断を受診したときの健康状態に対して良くなっているのか、あるいは反対に悪化しているのかは、体重の増減でおおよそ判断できることになります。

体質に関連して

遺伝的な体質は多くの人が持っているものですが、それを発現させるかどうかは本人の生活習慣などに大きくかかわります。現代病ともいわれる糖尿病はその代表と言えましょう。特に両親のどちらかでも糖尿病である場合は、子供は体質を受け継いでいる可能性が高いので、その「引き金」を引かないようにしなければいけません。近い将来の糖尿病発症の危険性に関しては、健康診断の結果で十分に判断することができます。特に糖尿病は、多くの病気、特に循環器系疾患のリスクを高めてしまうので注意が必要な病気です。日ごろの血液検査結果の変化に敏感になっておく必要があります。そのほか体質に関連するものとして、高血圧症、脂質異常症(高コレステロール、高中性脂肪など)、高尿酸血症といった身近な病気が多くあげられます。糖尿病を含めてこれらは肥満との関連が大きいことも特徴です。肥満が引き金となって発現するこれらの「病気」は、減量することで一気に改善することも決して珍しいことではありません。

健康診断結果は、現在の健康状態を点数で示した通知表ともいえましょう。好ましくない項目に関して、医師など専門家の力を借りなければいけない部分については積極的に対処するのは当然のことです。しかし、現在の状態をより良いものにするにはどのようにするべきかを考える資料としての活用も大切です。たとえオール5であったとしても、その維持はもちろんのこと、さらなる向上を目指したいところです。年齢とともに総合的な成績は悪くなるものです。しかも、それは免疫力など検査を受けても数字化されない部分に隠れていることが少なくありません。健康診断の結果を見て健康維持増進を図ることは、このような見えない部分を含めて健康度を高めることにつながります。

手元の健康診断結果をもう一度見直してみませんか?


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