ストレスがあなたの甲状腺におよぼす影響

2018/09/18

日々多様なストレスにさらされる私達現代人。
今回はストレスが甲状腺に及ぼす意外な影響をご紹介しよう。

 

【甲状腺とは?】

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内分泌系における甲状腺の主な役割は、食物を分解してエネルギーに変換すること、つまり代謝を制御することにある。代謝が”良い”、”悪い”という表現を聞いたことがある方もいると思うが、食物は本質的に私達の体に燃料を供給し、体はそれぞれ異なる速度でその燃料を燃やす。

甲状腺ホルモンは血液からヨウ素を抽出し、取り込むことによって作られる。甲状腺細胞はヨウ素を吸収して使うことに高度に特化している点で独特であり、体のほぼ全ての細胞は、代謝の管理において甲状腺に依存しているといってよい。

そして、甲状腺を制御しているのが下垂体と視床下部だ。甲状腺ホルモンのレベルがあまりにも低くなると、視床下部はTSH放出ホルモン(TRH)を分泌し、下垂体に甲状腺刺激ホルモン(TSH)を作るよう警告する。すると甲状腺は、より多くのホルモンを生成することによって、この一連の事象に反応する。

 

【慢性的なストレスと甲状腺の健康との関連性】

ストレスは、甲状腺の状態を根底から悪化させる可能性がある。甲状腺機能低下症を例に挙げて説明しよう。ストレスがあると、体はホルモンの一種、コルチゾールを放出する。コルチゾールが多すぎると甲状腺ホルモンの生産は妨げられる可能性があり、そうなると甲状腺ホルモンを十分に生成するために、甲状腺への刺激が起きやすくなる。

 

【甲状腺クリーゼを防ぐ】

もし甲状腺機能亢進症やバセドウ病を患っている場合、心臓発作などの極度の肉体的ストレスは、潜在的に生命を脅かす甲状腺クリーゼを引き起こす可能性がある。発症は稀だが、もし発症すれば高熱、心拍の乱れ、震え、嘔吐、下痢などの深刻な状態に陥る危険性がある。症状が現れた場合、速やかに医師に相談してほしい。

 

【マインド・ボディテクニックによるストレスの管理】

多くの甲状腺疾患は投薬で治療できるが、残念ながらストレスを取り除く薬はこの世に存在しない。

だからこそ自らの身体、特に甲状腺のバランスを保ってストレスを管理するよう努めよう。生活を少し変えることで、大きな効果を得ることができる。

ヨガや瞑想などの心身療法は、自身の呼吸への集中を助け、呼吸自体をゆっくりしたものに変えてくれる。

 

【少しの運動が身体を変える】

ストレスに対処して甲状腺機能の健康を促進するには、時間がある時に運動をすることが大切だ。心臓と身体を強化し、体に柔軟性をもたらしてくれる運動は、体を整え、ストレスを解消する優れた方法の1つである。また人は運動すると、エンドルフィンのような快感ホルモンを放出するため、運動後も1日の残りの時間を気持ちよく過ごすことができるはずだ。

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