深センものがたり 第12回

2019/07/03
âëâbâLü[ 吾輩は犬である

その3吾輩は犬である。名前はまだ無い。野良犬なので当たり前だ。深センに長く暮らすが家(犬小屋)は無く、深センの街で自由気ままに暮らしている。

最近不思議に思うことがある。ペットの名前はなんで英語名が多いんだろ?中国の飼い犬なのに、レイチェルやメアリーとかマイケル、ボビーとか…、トランプもいたなぁ。孔子や王老記ってのもいたけど…。ボクはたまに小狗って声を掛けられるよ。

 

ìHÄû犬も歩けば工事にあたる

年がら年中いたるところ、この街は工事だらけだ。うっかり歩いてたら穴へ落っこちるんだ。多くは地下鉄の工事らしいが、あれだけ穴ばっかし掘ると大地の基盤が緩んで災害が起こると思うんだが、人間たちは便利さには勝てねえらしい。2本だけだけど、ちゃんと歩くための足があるのにさ。

この前、警察犬シェパードのジミーと話したんだが、彼らの移動は地下鉄にも乗る。車内はエアコンが効いていて快適だそうだ。寝そべってると思わず熟睡してしまうらしい。いいねぇ〜、ボクも一度は乗りたいもんだね。ちなみにこのジミーはニックネームで、本名は“警察犬18号”っていう名前らしい…。サイボーグみたいだ。

 

run吾輩はフットボーラー

ボクは何を隠そう(隠さなくてもいい)、サッカーが大好きであり、スーパープレーを得意とするんだ。人間よりも速く走り、驚異のジャンプ力を持つ。得意技はもちろんヘディングだ。4本の足を駆使してのドリブルは誰にも止められねぇ。おまけに一度もハンドの反則を犯した事がないのだ。手が無いからだけど…。ただひとつの苦手はゴールキーパーやると球をキャッチできねぇことぐれぇだよ。

この世界にはドッグレースやドッグフリスビーはあるんだけど、残念だがドッグサッカーってのは無いんだ。仕方ないねぇ…。今日も公園で遊ぶ人間たちのボールを追っかけてやるかい。

 

ârâï仁義無き戦いー深セン編ー

ここでは非情な戦いが繰り広げられている。成功を得たものが勝ち残り、敗者へは誰も手を差し伸べない世界だ。勝者は美食や享楽を楽しむこと無く次の戦いに臨む。いとも簡単に地獄に堕とされる世界だと知るからだ。”今日の友も明日は敵“、心休まる安住の地は無い…。

どうだ、怖い世界だろ。えっ?

野生動物の世界かって?なに言ってんだ。この非情の世界は、深センの高層ビルの中で繰り広げられている人間たちの世界だろが!ったく〜、どこの国の人間なんだ、平和ボケしてやがるぜ…。

 

î÷ëÇやすらぎの場所

ボクは公園で運動するのが好きだ。深センには公園が多い。公園は緑がたくさんあって空気が美味しいんだ。

都会では見えにくい人間たちのやすらぎを眺めるのも気持ちいいもんだよ。見知らぬ同士が人なつっこい笑顔で会話してるんだ。誰かが困ってたら、必ず誰かが駆け寄って助けるのさ。心が温ったまるね〜

だけど、時々現れる”ホットドッグ“屋にはちょっとビビるぜ、なんで”ほっかほかの犬“を売ってるんだ!


宮城 紀生深セン在住18年のベテランコンサルタント
宮城 紀生
miyagi@waya.net.cn

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