僕の香妻交際日記 免税制度改定に関するご案内

2023/08/16

P16 HK Wife_727第85回

香港エクスプレスとの4時間1本勝負
先日、同級生の結婚式に出席するため、夢にも見たことがなかった妻と子を香港において私一人で日本へ帰るという、控えめに言ってももう死ぬまで絶対に二度と経験することはない機会を得られた。
今回は一人旅なので格安航空で良いだろうと初めて香港エクスプレスを選択したのだが、思っていたよりも機体は小さめ、乗務員は男性多め、両脇の乗客は肩幅広め…の上に、機内食とか映画とかブランケットとかないんですね!って乗ってから初めて気が付きました。周りの乗客はiPadで映画を見たり、軽食を持ち込んだりしていたのに、マジで何も準備をしていなかった私が日本までの4時間半の間にできたことと言えば携帯の中の写真を削除すること。おかげさまで11,000枚の写真の削除に成功しました。

帰国スタンプ、GETだぜ!
今回の日本帰国、友人の結婚式に参加する以外に大事なミッションがあった。それは妻から言われたアイテムを買ってくること。円安と免税のダブル恩恵で日本で買ったほうがいい商品がたくさんあるというのだ。
実はコロナ禍の最中に一度日本へ戻ったことがあったのだが、その時に私は免税に失敗していた。便利なことに最近は日本パスポートの所持者は空港のイミグレーションを顔パスで通れてしまうので、係員にお願いしない限りパスポートにスタンプを押してもらえなくなったのである。パスポートにスタンプがないとお店の免税カウンターで一時帰国の証明ができないので、前回の日本帰国時は一切免税が適用されなかった。そのような経験があったので、今回は帰国スタンプを確実に押してもらい、万全の状態で銀座三越に向かった。22235249_l

免税制度が改正されました
銀座三越の免税カウンターは馬券場に群がる人だかり並みに混雑していて、その群れの中からサッと中国人スタッフ2人が私のところに駆け寄ってきた。少し圧倒されながらも「香港から一時帰国中なんだよね」とチョイ悪オヤジ風に海外在住日本人をアピールすると、「あの~、申し訳ありませんが、在留証明か戸籍の附票の写しをお見せ願えますか?」と絶対に日本語能力試験1級を取った人でなければ使えないような完璧な敬語と発音で逆質問を受けて、一瞬私のほうが日本語のよく分からない外国人みたいに「戸籍が…ナンデスカ?」と聞き返してしまった。
話を聞くと2023年4月から免税制度が改正され、日本国籍の者が日本で免税を適用するには在留証明か戸籍の附票の写しというものの原本を提示しなければならなくなったらしい。そんなことは当然知らなかったので、今回もまさかの免税失敗。その日は銀座三越で妻のために10万円は買い物をしていたので単純計算で1万円の税金を日本国に献上したことになる。ちなみに妻にはこの日免税に失敗したことはまだ言っていない。

在留証明を持っていった
免税制度が変わって免税が受けられなかったことを実家で姉に伝えたところ、「あるよ」と奇跡的に以前実家に送った在留証明の原本がまだ残っていた。翌日、その在留証明を持ってヤマダ電機にiPadを購入しに行った。案の定、免税手続きの際に「在留証明の原本が…」と店員から要求されそうになったので「あるよ」と再度チョイ悪オヤジを気取って今度こそ免税確定や!とドヤ顔で手続きが終わるのを待っていた。すると15分経ってもまだ手続きが終わらず、「大丈夫?」と探りを入れるとようやく店員が口を開いた。「あのー、在留証明なんですが、2年以上香港にいることを証明できるものでなければいけないんですね…」と言われ、在留証明を見てみると記載されている引越日が2023年1月になっており、この紙を見る限りでは「日本から香港に引っ越したのが2023年の1月」と誤解されてしまうことに気が付いた。
2012年から香港に滞在している私がなぜ在留証明に「引越日2023年1月」と記入してしまったのかというと、青衣から荃湾に引っ越した日付の2023年1月を記入してしまっていて、日本から香港に引っ越した2012年のことを記入していなかったのだ。結局ヤマダ電機でも免税失敗。それでも姉のヤマダ電機カードがプラチナランクになったのがせめても救いであった。

☆海外在住日本人の免税まとめ
1. 一時帰国前に領事館で在留証明を取得。引越日は日本から香港に来た年月日を記入すること。
2. 空港で帰国スタンプをもらう。
3. 免税を適用するとヤマダ電機のポイントはもらえない。
4. 免税を失敗しても妻にはバレない。


ルーシー龍ルーシー龍(りゅう)

東京都出身。香港歴10年。世の中のオヤジの威厳を取り戻すため愛娘に甘い妻と日々衝突を繰り返しながら子育てに奮闘中。

 

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