「日本経済新聞国際版ニュースの活用方法」日新運輸倉庫( 香港)有限公司 董事総経理 安國 雄一

2016/07/11

社会人・企業人にとっての共通情報源
華南エリアの情報にアンテナを張り、
業界のその先を「読む」

香港・華南地区をはじめ、海外で活躍する日系企業の方たちに不可欠な情報源となっているのが「日本経済新聞 国際版」。
今回は日新運輸倉庫(香港)有限公司 董事総経理の安國雄一さんに、日経新聞の日常への取り入れ方と仕事や生活に活かす読み方のポイントを聞いた。

安國雄一さん日新運輸倉庫( 香港)有限公司 董事総経理
安國 雄一(やすくに ゆういち)さん
広島県出身。日本では、主に「フォアーディング」といわれる日本と海外との間の輸送に関わる業務に従事した後、同社の董事総経理として2016年4月に来港。休みの日はリフレッシュに自宅近郊のウォーキングをするといい、赴任直前に住んでいたという奈良県では法隆寺などのお寺巡りを楽しんでいたという。

日本経済新聞国際版をどんな形で読んでいますか。
朝始業前にまずはウォーミングアップとしてコラムの「春秋」を読んだ後、経済記事を中心に読んでいきます。日本では顧客の企業の関連情報や、経済動向のなかで特に気になるものなどがあった場合、マーカーで印をつけたりして情報共有事項として社内で回覧したりもしていました。そのほか、我々の業務に関連する分野の法律改正に関わる記事もチェックします。

気になる記事はどのような記事ですか。
やはり、こちらにきてからは特に香港関連の記事でしょうか。例えば、一時は世界第一位のコンテナ取り扱い数量を誇っていた香港が、ここにきてその順位を下げているんです。これは近年、深圳や広州などといった中国の港の整備がすすんでいること、そして、ものを生産する工場が広東省に多く存在しているため、トータル物流コストを下げるために、深圳港や広州港の利用が増えていることによるものです。ただ、モノを製造するためには数多くの中間過程があり、複数の国をまたいで部材や中間製品を調達するなどモノやカネの流れが複雑になってきています。香港はフリーポートということで、関税がかからない、通関の必要はない、規制が少ないといった優位性をもっており、商売の高度化・複雑化に対応しやすいという利点があるので国際物流における香港港の重要な位置づけ自体はこれからも変わらないとは思っていますが、華南地区でのこういった物流の流れの変化は気になる動きですね。

仕事以外で読まれる記事はありますか。
「迫真」が面白くて好きですね。各メーカーの話とか、普段記事としては載せないような切り口で書いてあるところが面白いです。ストーリー性があってドキュメンタリーを読んでいる感じが読んでいて飽きないですね。皆さんがよく見ている「私の履歴書」は実は私はあまり読まないのですが(笑)、でもその中でも思わず惹かれて読んでしまったのがインド最大の企業グループであるタタ・グループの会長ラタン・タタさんの記事です。なんでも家にメイドさんが数十人いるとかで(笑)、そんな日本では考えられないような生活スタイルに驚いた覚えがあります。

日経新聞「ならでは」と感じるところはどこですか。
中立な目線で経済を見て、あくまで公平な目線で記事を書いているとこではないでしょうか。最近、増税に関するニュースをよく目にしますが、なかには主観が入っているなと感じるような記事を見るときもあるんです。でも日経新聞はあくまで中立的な立場で必要なのか不要なのかを考察して書いてあります。偏りがないんですよね。我々のように経済の中に身を置いていると、そういった部分で経済の見方の指針になるようなところがあると思います。

貴社の事業についてお聞かせください。
弊社は1974年に㈱日新の100%子会社として設立され、設備関連輸送業務からオペレーションを開始。その後、香港、華南エリアの成長と共に、営業拠点、施設、提供業務を拡大して参りました。ここ香港でも「企業物流」のプロフェッショナルとして、電子部品や電子機器、自動車関連など各分野に精通したスタッフが、日本の企業ならではの誠実さをモットーにお客様の荷物を安全に運ぶお手伝いをさせて頂いております。

安國雄一さん
日新運輸倉庫(香港)有限公司

住所:13/F., China Insurance Building, 48 Cameron Rd., TST
TEL:(852) 2520-1636
ウェブ:http://www.nissinhkltd.com.hk/

日本経済新聞 国際版・電子版のお問い合わせは日経中国(香港)社まで Tel : (852)2598-1771 E-mail : nikkei@nikkei.com.hk

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