海外での「死」の取り扱いPART2〈警察編〉NEVER MIND 何があっても没問題!

2020/09/02

LOGO23

 

どやどやと やって来ました チーム検視(字余り)
海外での「死」の取り扱いPART2〈警察編〉

houritu line

【前回までのあらすじ】
広州で相方の死に直面したあてくし。アパート保安さんの通報により、チームおまわりさん、チーム病院が次々とやってきた。一直線の心電図のその後は……。

ということで、チーム病院は心電図を警察に渡し、代金(あてくし持ち)を徴収後、あっという間に帰ってしまった。その間、20分というところだろうか。早い。病院は常に時間との勝負だけに、さすがだ。
さて、これからいったいと思っていたら、部屋から出てねと、おまわりさんA。この状況をそのままにしておかないとダメだとのこと。そう、ここからが本番なのであった。

心電図代 発票は3日以内に病院でもらえる

4人でエレベーターホールに佇んでいると、9時頃、チーム検視がやってきた。総勢7人、みんな私服である。ぱっと見、その辺を歩いているおじさんお兄さんたち、プラス通訳の女の子。通訳さんなんて、あてくしの教えている大学生みたいだ。お兄さん1人と通訳ちゃん以外は、どやどやと部屋に入りなんだかんだと話しているが、あてくにはまったく理解不能。そして、お兄さんは通訳ちゃんを介して、あてくしに質問をする。朝、何時に起きましたか? 相方はどんなふうでしたか?何故死んでいると解ったのですか? どこかに連絡しましたか? 普段はどんな生活をしていましたか? 相方は病気などありましたか? などなど……。はっ! これは、事情聴取ってやつか!でもエレベーターホールで立ち話、なんだか世間話みたいだ。

死亡証明書、何をするにもこれが一番重要!

が、しかし。10時も回った頃、ちょっぴりコワモテのおじさん刑事(たぶん)が中から出てきた。そして、先ほどのような質問ではなく、仔細に渡る「詰問」が始まったのだ。何故あんなに衰弱してるんだっ! 食事はきちんと出していたのかっ! 煙草や酒は止めさせなかったのかっ! 何故病院に行かなかったんだっ! 言葉一つひとつが、相方を亡くしてすぐの心をエグり取る……。それでも、答えなければいけない。なにも、おじさん刑事だって意地悪をしているのではなく、仕事の一環なのだから。見た目としゃべりがちょっぴり恐いだけさ。結局、死因や状況に不審な点は無いということで、11時過ぎにチーム検視は来たときと同様、どやどやと帰っていき、おまわりさんBたちは遺体搬送の手配をし、お昼ごはんへ。
ああ、ようやくあてくしは相方と2人きりになれた。いつものように体を拭いてあげ、お布団を掛ける。ぽつぽつと話しかけたりもした。ただ、すやすやと寝ているだけのようだ。でも、もう、目を覚まさない。返事も返ってこない。
午後1時を回り、チーム火葬場2名が到着。おまわりさんB立会いの下、相方はあっという間に搬送されていった。しばしのお別れだ。あてくしはひとしきり泣いた後、おまわりさんBに連れられて管轄の公安へ。朝一の動きから始まり、死因を含む一連の流れが文面にされ(いわゆる調書ですね)、内容確認、サインの後「死亡証明書」「屍体処理証明」「遺体搬送票」が渡された。そして、これらの書類は今後の流れに必要な重要書類だから、失くさないようにと念を押され、公安を後にしたのだった。

never

誰もいない家に着いたのは、午後4時も過ぎた頃。約10時間に渡る一連の流れ。しかし、ここからがスタートなのだ。相方を無事に送り出してあげるために、たくさんの人に助けてもらえた一日。一人だけど、独りじゃない。
翌日以降はPART3〈葬儀編〉につづく。

 

houritu lineasfdfg
[ヘイワード 順]

母、妻、日本語教師、ライター、女の5足のわらじ(1足減りました)を履いて、今日も広州中をぱたぱたと、なんでもかんでも「なんとかなるさー」で乗り切ります!広州10年目突入、中国語は相も変わらず駄目駄目レベル。夜ごはんの主食はやっぱりビール。

Pocket
LINEで送る