ど・ローカルグルメ「腹を鳴らせば」第18回
腹をならせば番外編!!
さとけん地元の必食グルメ紹介させてください!!
誰しもが心待ちにしていた中国の旧正月、今年は新型コロナウイルスの発生により、予想だにしない事態となった。僕も1月の中旬に日本に一時帰国し、2月の上旬には中国に戻る予定でいたものの、戻り予定の数日前にフライト欠航の連絡が。その頃から中国でも日本でも、コロナウイルスに関する情報がテレビやネット上を占め始め、中には信ぴょう性のない情報、いわゆる「デマ情報」までも流れる始末。このデマ、中国語で言うと谣言(yao2yan2)というのを、僕はこの騒動で知ることができた。非日常のときにこそ日常ではあまり使わない言葉を覚えるというのは意外と外国語習得において重要だったり、または醍醐味である。そんなデマ情報が流れる中で、決してウソをつかないものがある。それは「体重の増加」だ。中国在住の日本人の方ならほとんどの方が騙されることのない真実と言ってもいいだろうか?日本に一時帰国したときに感じる日本の食のクオリティの高さと言ったら……もうこれ以上言うことはないだろう。中国在住日本人が日本に一時帰国したときに太るという事実は中国あるあるTOP5にランクインさせても異論はないですよね?笑
さて、そんな事情で意図せず一時帰国の期間が延びてしまったわけだが、ここ数年は年に1度、1週間弱ほどしか帰らない実家にも今回は長めの滞在をした。実家滞在というのは、そう、前出の「体重の増加」に加担している大きな要因の一つなのである。おふくろの味がおいしいのは万国共通事項だとは思うが、それと同時に僕の地元には体重増加に大いに貢献してくれるとあるグルメがある。
まず僕の地元であるが、恐れ多くも紹介させていただくと、山形県は米沢市というところである。米沢と言ったらきっと思いつくのは米沢牛であったりさくらんぼが有名かと思う。そんな山形県がランキング日本一のものがある。過疎率とか言われると悲しくなっちゃうのでやめてくださいね。何のランキングかというと、なんと「ラーメン消費量ランキング」なのである。かくいう僕も、山形には高校を出るまで18年間住んでいたわけだが、その事実を知ったのはほんの数年前。確かに思い起こせば、事あるごとにラーメンを食べてはいたが、当時はそれが当たり前で、まさか日本の中でもそれが多いほうだったとは……
そんな我が地元米沢を冠した「米沢ラーメン」の中で、一番人気かつ有名と言っても過言ではない店舗に、せっかくの機会なので行ってみた。そのお店は「そばの店ひらま」。米沢でもどちらかというと外れの方に位置するが、お昼時の開店前から並ぶほどの人気ぶり。米沢市内からだけでなく、県外からわざわざ食べに来る人も多いとのこと。
頼んだのはもちろん看板メニューの「中華そば650円」。透き通る醤油ベースのスープの細縮れ麺にメンマチャーシューナルト、これぞ「THE 米沢ラーメン」。日本ではどちらかというととんこつ系のコッテリとしたものが長く人気かとは思うが、一周回ってこのシンプルな醤油ベースのスープの奥深さが逆にうますぎる!そこに細縮れ麺とくるもんだから、いくらでも食べてしまえるような錯覚にさえ陥ってしまうおいしさ。一緒に食べに行った妻でさえスープを全て飲み干しておりました。ラーメンのスープを全部飲むと太るという諸説が、どうか谣言(デマ)であってほしいと願いながら、お昼はまたラーメンを食べに行こうと話す米沢滞在の今日である。
百聞は”一食“にしかず、是非ご賞味あれ。
そばの店ひらま
住所:山形県米沢市大字浅川1314-16
時間:11:20~15:00
電話:0238-37-2083
佐藤健太
通称さとけん、中国歴6年。中国在住当初より、住まいが中心から遠く、周りにはローカルグルメしかなかったこともあり(?)日々ローカルグルメを食す毎日。今では明らかに現地人しか行かないであろうご飯屋を攻めるスタンス。近頃は何なら言動が現地人よりも現地人と言われる始末。一番好きな食べ物は妻の手料理、本職はフクヅクリ。