日本「街中で腹が立った瞬間」アンケート調査

2018/01/16

先日、大学4年生の「新聞読解」なる授業で興味深い調査結果を得た。新聞読解とは、新聞記事、流行りの言葉やネット記事など幅広い文章を読み、その内容や文化を理解するというものだ。

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この授業では日本で「街中で腹が立った瞬間」をアンケート調査した、というネット記事取り上げた。そこから「初動の遅さ」=「デキないヤツ」、「チンタラ行動せずにせめて少しは周りと歩調を合わせてみては」という結論が出ていた。

そこで、んじゃあたしも調査してみるかい!とワークシートの最後に複数回答可で、彼らの「イラっ」とくる瞬間を記述してもらった。左の表は上位3位までをまとめたものだ。

1位は言わずもがなである。3位の最前列は、バスに乗ってから、また、地下鉄のゲート直前で立ち止まり、交通カードを出すヤツ。激混みの学食でもたもたと選んでいるヤツ。スーパーで、定額消費で受けられるサービスにあと8元!と慌てて商品を取りに行くヤツなどを指している。個人的には交通カードのが、イラっどころか「なんで前もって出しとかんのかいっ」とイライライラしてしまう。かたや2位の携帯イヤホン無しは、中国のドラマで女性の緊迫した声が聞こえるとつい、ちらりと覗き込んでしまう(笑)。

さて、今回の目玉商品、もとい、結果は2位の「つがってる※」だ。みなさんも最近、頓に目にすることがあるだろう、公衆の面前でいりゃくらしている、困ったカップルを。なんでこっちが目を覆わなきゃいけないんだ?※つが‐っている(動)名詞「つがい」から派生した、広州在住F氏による語。動詞の活用「ている形」を用い、周囲を気にせず二人の世界に入り込み、身体接触の度合が著しいカップルの状態・様子を表す。
混んだ車両で彼女を気遣い、守っているなら微笑ましい。が、しかしっ!彼氏の首に腕を回し、甘ったる〜い視線で見つめ、時には頬をつねったりする彼女。当の彼氏もにやにやと、まんざらでもない(くわばら、くわばら)。地下鉄のエスカレーターで急いでいる時に限って、腰に手を回し「いや〜ん」なんて声が聞こえてきそうな熱々ムードを巻き散らしながらつがってるヤツらが立塞がっている(おらっ! 通らせんかいっ!)。

とまあ、こんな「つがってる」カップルを見て、教え子たちは日々「イラっ」っとしているのであった。しかし、恋愛に臆病で恋人がいない大学生が多い中(以前の記事参照)真逆の「つがってる」ヤツら増殖中とは、は〜、矛盾してるのか、カウンターアタックなのか。

一応(年齢だけは立派な)大人の私は、陰翳礼讃、秘すれば花、ふふふ、ふたりでこっそり、いちゃくらの世界もあるのだよ、まだまだ青いなあ、なんてね。最早とほほ笑いしながらまあ、珍獣「つがい」を見守っていく次第でございます。

[ヘイワード順]
母、妻、日本語教師、ライター、女の5足のわらじ(1足減りました)を履いて、今日も広州中をぱたぱたと、なんでもかんでも「なんとかなるさー」で乗り切ります! 広州7年目、中国語は相も変わらず駄目駄目レベル。夜ごはんの主食はやっぱりビール。

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