立夏に卵を食べるのはなぜ?

2022/05/04

スクリーンショット (1015)いよいよ夏の到来
「春生、夏長、秋収、冬蔵、立夏に至るまで、万物が繁茂する」とは中国でよく言われること。立夏は毎年5月5日〜7日に該当し、立夏後は日照時間が増え、気温がますます上がり、雷雨が増え、農作物が育つ時期だ。立夏、それはつまり春との別れ、夏の始まりを意味する。

中国は国土が広く、南北のスパンが大きいため、各地の自然のリズムが異なる。立夏の時期、福州から南嶺以南地区だけが暑い夏を迎える。古詩の中でも「緑が濃く曇っている、建物の影が池に逆さまに映っている」と書かれているように蜃気楼のことが言及されている。かたや、東北や北西の一部の地域では春の気配がしたばかりと地域差が激しい。スクリーンショット (1013)

立夏に入ると、人々の新陳代謝は活発になり、血液不足が見られ、イライラしたり、倦怠感を感じることが多い。働く時間を調整したり、栄養バランスの整った食事、正しい漢方健康法など、自分に合った対策をとった方がいいだろう。伝統的な漢方の考えでは、人々は春夏の交わり目で天候の変化に順応するため、心臓を労わる必要があるとされる。

立夏には卵を食べよう
中華圏のコンビニや軽食店で煮卵が売られているのを目にしたことがあるだろう。それは「立夏に卵を食べる」という習わしと関係している。「立夏吃了蛋,热天不疰夏=立夏に卵を食べたら、暑い日は熱中症にならない」と言われるように、卵は夏バテに効果があると昔からされてきた。飲みきれない「七家茶(立夏に飲むお茶)」に卵を入れて煮るのも昔から伝わる風習。そこに茴香(ウイキョウ、フェンネル)、桂皮(シナモン)、ショウガなどでアレンジされたものが、中国のいたるところで売られている「茶葉蛋」というわけだ。こうして「茶葉蛋」は立夏に食べる物だけでなく、中国の伝統的な軽食の1つになった。

また、立夏には「闘卵」の習わしがある。殻つきゆで卵を編んだ糸の袋に入れ、子どもの首に掛けて、彼らの成長を祈る行事だ。子どもたちは集まって、卵を使った遊びをするのがこの時期の伝統的な過ごし方。

いよいよ夏の始まり(そしてものすごく長く感じられる夏)、体調管理を十分に行い、このうだる暑さをなんとか乗り切ろう。(PPW編集部)

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