中国の文化や歴史に触れられる香港ブックフェア
◆世界を読む―武俠小説の英雄とロマンス
7月20日から26日まで、香港貿易促進協会によって第27回香港ブックフェアが開催される。30以上の国と地域から600以上の出展団体が訪れる見込みだ。今年は「世界を読む―中国武俠小説の英雄とロマンス」をテーマに300個以上のイベントを開き、読書文化を発展させるとともに、読む者に英雄たちの誇り高い魂を感じさせ、より良い人生、良い世界を作ってもらうことが目的である。
◆年度別テーマ―武俠英雄を描いた芸術文学
香港ブックフェアは今年初めて年度別テーマを導入した。中国武俠小説は時代を超えて現在の中国文学や社会に多大な影響をもたらしており、香港でも50年代から60年代にかけて根強い人気を誇った。その人気は当時の新聞で連載されるほどで、それらは後に単行本として出版されるまでに至った。今ではこれらの武俠小説人気も落ちつつあるが、それでもなお多くの言語に翻訳され、漫画やテレビドラマ、映画やゲームなど幅広い分野において人々を魅了し、中国文化の本質を世界に知らしめている。
◆多文化を表現したアートギャラリー
今回はテーマにちなんで、リアン・ユー・シェンやジェン・フェンなど異なる時代に活躍した8人の有名な武俠小説作家を紹介し、多くの価値ある本が並べられている。20世紀の香港に最も大きな影響を及ぼした小説家ジン・ヨンのコーナーでは、地元新聞や映画産業において彼が収めた成功をより詳しく知ることができる本が多数。また武俠小説ゾーンとは別に、今年のアートギャラリーには「シルクロードへの旅:陝西とインド」と題されたゾーンも設置。ここではシルクロードによって栄えた文化・文明に焦点を当てたコーナーがあり、陝西の古典的パフォーマンス、インドの伝統的なダンスなどについての本が紹介されている。
◆著名作家によるセミナー開催
毎年様々な価値観を共有するために、中国や海外の著名作家を招待して開講されるセミナーは今年も開催予定。7つのセミナーの中には英米文学シリーズや子供・若者読書シリーズなどが含まれる。さらには慈善家兼ドキュメンタリー監督のホン・ハンナ・ロスチルドやベストセラー歴史フィクション作家ウィルバー・スミスらによる講演も行われる。2016年はタン・シャン・ズーやシェイクスピア、ドン・キホーテら三大劇作家の死から400周年ということもあり、数多くの講演が予定されている。
The 27th Hong Kong Book Fair
住所:Hong Kong Convention and Exhibition Centre, 1 Harbour Rd., Wan Chai
期間:7月20日~26日
時間:7月20日・21日 10:00~22:00
7月22日・23日 (1階)10:00~24:00、(3階)10:00~23:00
7月24日・25日 10:00~22:00
7月26日 9:00~17:00
料金:大人 HKD25
小人 HKD10(120cm以下のお子様または就学前のお子様)
早朝チケット(~12:00)HKD10
( 各日会場にて購入可能、3歳以下65歳以上の方は無料)
閉館45分前以降の入場は不可
ウェブ:http://hkbookfair.hktdc.com/en/index.html