道の道とすべきは常に道に非ず

先日送られてきた次男からのチャット
「予備校がやばい」

聞くと大学生のバイトと先生の意見が合わず
多くの学生が辞めていくらしい。
代表の大学生がツイッターで次々と先生を攻撃している様子。

私は彼に聞きました。

「あなたはどう感じてるの？」
「先生は好き。教え方も合ってる」
「では問題ないね」

一個人がSNSで私的なことを書ける時代になりました。
読んでいると励まされたり、気づかされたりすることも多いのですが、
一方で嫌な気持ちになったり悲しくなったりすることも。

私自身発信する機会が多いので、反省をすることも多々あります。

物事に「いい」「悪い」はなくて
それを作り出しているのはわたしたちの心。

「道可道、非常道。名可名、非常名」
道の道とすべきは常の道に非ず。名の名とすべきは常の名に非ず。

「これが道だ！　これが正しい！　と説明した時点でそれは「道」ではなく、
名前をつけた時点でそれは本質ではない」という意味です。

今社会全体に
「これは悪だ！　非常識だ！」
「こうするべきではない！」
正義のおしつけが蔓延しているように思うのです。

どっちがいいとか間違っているとか
もうその時点でそれは違っていて、

自分にとって本当に大切なことは、自分にしか見えないものなのではないのだろうか。
そう思うようになりました。

それは「感じる」ものであって
それを「説明」しようとするととたんに「思考」が入ってきます。

恋愛とよく似ているな～と思うのです。
理由はないけれどこの人が好き。
だれがなんと言おうとこの人と生きていく。
それは「感覚」であり、
「この人はかっこいいから好き」
「この人と一緒になったらお金持ちになれる」
という「思考」が入った時点でそれはもう進むべき「道」ではなくなります。

子どもたちには、発信される情報はいつも一方向からの意見でしかないということに
気づいていてほしい。
周りの情報や、人の意見に振り回されるのでなく
自分の「感覚」を大切にしてほしいと願っています。

しばらくたってから、
「予備校どう？」とチャットしました。
「問題なし」という答え。

彼らの航海はまだ始まったばかり。
自分と繋がり、自分の声で、大きくオールを漕いで舵取りしていく人生を母は応援しています。

 Kyou氏 プロフィール
海外で3兄弟を育てる中、人を育てる一大事業に頼れるものが何もないことに疑問を持つ。現在上海ママたちに心理学、統計学、コーチングなどを基にした「ままサプリ」展開中。香港にて講座開催中♪
zets_ppw@pocketpage.com.hkまでお問い合わせください。

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