月刊スターツ通信 vol.26

2022/03/02

2022年3月の不動産市場 〜 香港編 〜

21ヶ国34都市に展開し、年間1,000社以上の企業相談を受け持つ不動産の専門家・スターツが、香港・華南地区の不動産市場を毎月解説。
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昨年はオフィスビルの空室率が7%超えの高水準へ達し、オフィス賃料の下落を招きました。また、今年に入ってオミクロンの拡大により世界的にもホテルの稼働率も落ちています。中国人観光客に大きく依存していた部分と更に国境の規制になかなか終わりが見いだせない中でコロナ前の状況に戻らないのではないかという将来の見通しから、運用率が落ちている物件をリノベーションして、異なる用途へ変更して再利用するという動きも出ております。
香港を拠点とする不動産投資会社Arch Capitalは古いホテルを共同住宅ユニットに転換し、運営しております。土瓜湾の3つ星ホテルを共同住宅ユニットへ転換。短期、長期賃貸で賃料HKD9,800/月~とのこと。他にも、馬鞍山のホライズンスイートとネイザンロードカオルーンのノボテルホテルの転換申請を出しているとのこと。
紅磡のHarbour Grand Kowloonもホテルをリノベーションしてサービスアパートとして運営しております。こちらは、ライセンスはホテルのままのようで、そのため、キッチンが設置できませんが、部屋の中は綺麗にリフォームされて広めの住宅となっております。香港の慢性的な住宅不足、法外に高い売買価格や高い賃料を考えるとこのような方法で住宅を増やす事も一つの方法ではないでしょうか。
米国最大手デザイン設計事務所の調査によると、現在香港のオフィス空室率を7~9%とすると約800万sqft。そのうちの約25~30%が住宅への転用に向いている物件とのことで、1部屋あたりの住宅を550sqftとすると約3500戸の住宅を作る事ができるという概算試算が出ております。再開発ではなく、このような「資産の転用」によってポートフォリオの組み換えを行うことは、投資家にもメリットをもたらすだけでなく、他にも大きなメリットをもたらすと思われます。特に古い建物の場合、十分に活用されていないスペースを新しい資産へ転用することはマーケットニーズにも合っております。
共同住宅やサービスアパートだけでなく、シェアオフィス、データセンターや医療施設などそのエリアや時代に合わせた用途の建物へ変換していることが、資源の再利用にもなるのではないでしょうか。
下記のグラフは政府発表の12月度エリア別のオフィス賃料単価を示しており、中環HKD105.8/Sqft, 湾仔HKD67/Sqft, 北角HKD50/Sqft、尖沙咀HKD45/Sqft、九龍湾観塘HKD32/Sqftとなっております。

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