ディープな香港 觀塘特集

2023/02/15

Michiruさんとぶらり散歩
ガイドブックには載らないディープな香港
觀塘エリアmap1

行き方:
❶MTR「彩虹」駅C出口下車

❷三山國王廟そばの業邨バス停車駅から乗車後、
觀塘道休憩駅で下車。徒歩約6分
3D、11B、11C、11D、42C、74D、74X、80X、83X、89C、
89D、89X、101、268C、258D、269C、259D、
277E、277X

❸&❹偉業街天橋より觀塘海濱花園まで徒歩約5分

❺海濱道からミニバス22Aで樂華邨へ

❻&❼樂華からミニバス22MでYM2へ、
その後23Bに乗車し茶果嶺へ
もしくはタクシーで約12分

❽~❿茶果嶺からミニバス23C乗車
油塘バスターミナルで下車後、
鯉魚門海鮮街へは徒歩約15分で到着

 

Michiruさんプロフィール

1 (1)兵庫県明石市出身のモデル。2021年に来港し、社会人生活のかたわら、美容やグルメ、コスプレファッションなどをアップするインスタグラマーとして活動している。好きなものはスイーツ、好きなことは漫画を読んだりゲームをすること。端正な顔立ちだが、明石出身ということもあり、かわいい関西弁がチャーミング!
IG:micmofmof

 

觀塘てどんなところ?
香港全土で18ある行政区のひとつ。面積は1,127ヘクタールで、九龍半島の中では最も広い行政区だ。2021年の人口統計によると、觀塘区の人口は673,166人と香港では3番目に多いエリア。

觀塘? 官塘? どちらが正解?
觀塘の街を歩いていると「官塘」行きと書かれたミニバスをよく目にする。実は宋代からこの地は塩田として栄え、塩税が政府の主要収入であったことから、別名「官富場」と呼ばれた。その後海岸浸食があり池のようになったことから「官塘」という地名がついた。しかし、1950年代よりイギリス香港政府による開発計画が進むと、市民が「官」という字を嫌う傾向もあり、正式に「觀塘」としてネーミングされた。

海の埋め立てが開始された1950年代
啟德空港建設計画が持ち上がると、急ピッチで進められたのは海の埋め立てであった。1956~67年にかけて、3段階による計画のもと、1130ヘクタール(創業街、海濱道、駿業街などの觀塘工業エリア一帯)が新たに埋め立てられた。

香港で初開通したMTR路線
実は香港初のMTR路線として開通したのが緑色の「觀塘線」(1979年10月1日)。名の通り、觀塘駅が東側の終点駅となっている。開通40年の歴史からもうかがい知る通り、故障トラブルは日常茶飯事だ。

 

商業エリアとして大注目!
觀塘

香港の衛星都市として機能し、觀塘道の南側・人工島の地域は九龍最大の工業地区だ。一方、觀塘道の北には多くの集合住宅やオフィスなどが集中する。政府による觀塘市副都心開発計画が進行中であり、古いビルや工場はリノベーションされ、多くの最新施設が急ピッチで建設されている。同計画はYM²(裕民坊)モールや仁愛圍バスターミナルなどを含む全5エリアに分かれ、その面積は5万平米と広域に及ぶ。觀塘を歩くと、至る所で工事を行っているところに遭遇するだろう。1

 

広々とした癒しのプロムナード
觀塘海濱花園 Kwun Tong Promenade
c同エリアはもともと啟徳発展計画の一部であり、貨物ターミナルとして機能していた。2015年より再開発され、海濱步道(プロムナード)や公園エリアなどが新たに建設。このプロムナードは1kmに及び、東九龍のランドマークである啟德フェリー乗り場、跑道公園(Runway Park)のほか、香港島の夜景、広大なビクトリアハーバー、そして海鮮で有名な鯉魚門まで一望できる見晴らしのよさが特徴でもある。
敷地内では、重機をモチーフにしたタワーや、古紙を再利用したアートインスタレーションなど、行き交う人々に貨物卸地区だった歴史を語りかけている。
また、日が沈むと光と音楽と噴水のショーが始まるのも見どころだ。尖沙咀ほど混雑の心配のないこのプロムナードなら、ゆっくりと幻想的な気分に浸れるだろう。
43 (5)

 

香港人に愛されて60年以上
九龍麪粉廠 Kowloon Flour Mills
b香港では数少ない現存の製粉工場。1966年より稼働し現在にいたるまで、香港の生産業を支えてきた老舗メーカーだ。60~70年代、香港の工業が盛んになった時期より、同工場は觀塘の人々を、街を、海を静かに眺めてきた。工場の外側に大きくうたわれている「九龍麪粉廠」の5文字を見ながら成長したという地元の人も多くいる。2020年から始まったCovid-19のパンデミックにより、香港でも在宅勤務やオンラインラーニングにシフトし、人々の在宅時間が増えたことで、同メーカーの麺粉需要が伸びたエピソードは香港人の間では有名な話。

 

売ってないものはない?!
駱駝漆大廈 Camel Paint Building
86

觀塘に行ったらこの商場を訪れるべし、と香港人が口を揃えて言うのがここ「駱駝漆大廈」。觀塘らしく倉庫型のアウトレットモールだ。建物は全部で3座に分かれており、一番おすすめの第3座は12階建て、約200以上のテナントが入っている。地下には有名スポーツメーカーのスニーカーが70%オフで売られていたり、アウトドア用品、ファッション、リビング雑貨、レストランなど、売っていないものはないというほど豊富な品ぞろえが嬉しい。お目当ての物を見つけられるのなら人混みも苦じゃないかも。

7

 

バスターミナルが入る巨大モール
YM² 裕民坊
910 (3)觀塘市開発計画の一つとして建設されたショッピングモール。YM²はレジャーやグルメエリアだけでなく、スマートテクノロジーを多く搭載し、来場者に便利で上質かつインタラクティブな体験を提供している。
なんと同モールの中には「裕民坊公共運輸交匯處」といって、8路線の大型バスと21路線のミニバスが乗り入れるバスターミナルがある。最新技術を搭載し、空調完備の待合室や、電動ミニバスの充電スポット及びターミナル全体の通風システムに至るまで、快適さを追求し設計された。
同エリアの特徴は新旧の要素を融合させているところ。内部には「裕民里Yue Man Lane」といって昔懐かしい屋台街があったり、食物環境衛生署が管理する「裕民市集Yue Man Hawker Bazaar」が設けられているなど、古き良き時代の香港もしっかりと保存されている。

 

リノベーション著しい工場跡地
觀塘工廈 Industrial Zone
11-02觀塘工業区は香港の初期にできた大型工業區。50年代に着工し、70~80年代には埋め立てが開始すると、たくさんの労働力が流れ込み、多くの工場やビルが建設された。今では商業エリアとして開発され、工場はオフィスやモール、ホテルとして利用されている。香港でも多いこのリノベーションだが、觀塘エリアの発展に大事な役割を担う。都市部に比べ家賃の安い同エリアの古い物件を修築し、お洒落なオフィスやカフェにする店が多数出店しているのだ。注目の不動産エリアとしても人気を集めている。

 

香港を味わえるローカル商場
觀塘廣場 Kwun Tong Plaza
1213觀塘に住む人々にとってメインシンボルと言える場所。建物は古く趣があり、たくさんのテナントが入る、まるで旺角にある雑居ビルのよう。内部にはジョッキークラブカウンター以外にも、香港ローカルショップが所狭しと出店し、入れ代わり立ち代わりが激しいのもここ香港ならでは。大型ショッピングモールでは味わえない香港らしさを感じたい時は、ここが一番の選択と言えるだろう。

 

九龍で一番高い山からの景色は圧巻
飛鵝山 Kowloon Peak
1觀塘、黃大仙、西貢、そして沙田をまたぐように存在する飛鵝山(海抜603m)は、九龍で最も高い山。それゆえ、山頂からは九龍半島、香港島や西貢の白沙灣をぐるりと望むことができる。ここでは南側トレイルに断崖絶壁があり、同ポイントがインスタで話題になっているらしい。2015年に公開された香港映画『自殺崖』の舞台となったことが火付け役となり、瞬く間にインスタ映えスポットとして取りざたされた。中には危険な撮影をする人もいるらしく、政府は登山者に注意を呼び掛けている。またここは孫文の母親、楊太君夫人のお墓があることでも知られる。

 

東九龍いち古い公共住宅はここ
和樂邨 Wo Lok Estate
2近代的な大型ショッピングモール「YM² 裕民坊」のすぐ近くに、この公共住宅「和樂邨」はある。東九龍では最も古くに落成した建物だ。それはまるで新しいものと古いものが混在する香港の文化を表しているかのようだ。
敷地内には全部で11棟の住宅が集合しており、一部は14~16階建て、一部は7階建てと高さもまちまちな造りとなっている。後者の7階建て住宅はそれぞれ連絡通路でつながっており、住民は雨に濡れることなく移動できる利便性もある。また住宅内中央に、公園、広場、バドミントン場など住民の憩いの場があり、父親や母親がベランダから、グラウンドで遊ぶ子どもにむかって食事の合図を送る風景は、この団地の日常風景なんだとか。

 

大人気のインスタスポット
樂華邨 Lok Wah Estate

「公屋」という言葉をご存知だろうか? 住宅難の香港では、公共住宅を指す公屋の入居申請に何年も待たねばならないほど人気がある。この公屋である樂華邨は1982年~85年にかけて落成。功樂道と振華道に建設されたことにより、「樂」と「華」の文字が使用され、「快樂中華」という意味を持つ。建築様式は中華の要素が多く取り入れられ、アーケードや天井、外壁などの設計や色合いにレトロチャイナを感じる街並みとなっている。この一帯だけにバスターミナル、学校、スーパー、街市やコミュニティセンターなどが集中し、便利な住環境を形成している。「樂華邨停車場」は、もともとは人々が憩う場所としてデザインされたそうだが、ライトブルーの色とそのフォルムから、たちまち多くの若者がカメラを持って足を運ぶ人気スポットになった。ピンク色の建物は、付近にある小学校の外壁だ。カラフルな色と曲線のキュートさから、同2ヶ所のスポットは香港インスタスポットの代表と言えるだろう。

樂華邨停車場

樂華邨停車場

小学校の外壁

小学校の外壁

 

觀塘で味わうローカルグルメやカフェ飯

コスパよし! ディープな香港グルメ
駿業熟食市場粉 Tsun Yip Cooked Food Market
52021年に工事を終えた駿業熟食市場は、外壁だけでなく屋上や休憩エリアに至るまで美しく生まれ変わった。觀塘には4ヵ所の熟食市場があるが、ウェスタン、日本料理などさまざまな料理が驚くほどお得に食せるとあって、同市場はブルーワーカーから大人気なのだそうだ。ディープな香港ローカルグルメを制覇したければ、ここへ来よう。
67 Tsun Yip St., Kwun Tong
6:00~22:00

 

とろ~りフワフワのスフレが人気
Cobber Coffee and Tonys Pastry
6 (1)サラダ、トースト、フライドポテト、パスタなどカフェメニューが豊富な同店で、とりわけ人気なのは日本スタイルのスフレパンケーキ。フワフワの食感と、とろけるような味わいにファンが増加中という。トッピングにはメイプルシロップのほか、チョコレート、キャラメルなどをチョイスできる。また、デザートには意大利芝士熔岩ティラミスがおすすめ。メニュー名の通り溶岩のようにクリームが流れ、食欲をそそる演出もあり。週末は早い時間に来ることをおすすめする。
1/F., World Interests Bldg., 8 Tsun Yip St., Kwun Tong
11:30~22:00(L.O.21:00)

 

猫好きさん大集合!
Urban Café
8 (1)7 (1)觀塘にある猫カフェ「Urban Café」は香港で一番広い店内面積を誇り、60匹以上の猫ちゃんが猫好きさんを待ち構えている。食事をいただきながら、かわいい猫ちゃんたちを写真に収めたり、一緒にたわむれたりと充実の猫タイムを過ごそう。カフェメニューには、メインやスナック、デザートなど50種類以上を用意。おいしい思いもしたいし、猫ちゃんと遊びたい方は訪れるべきスポット。
6/F., Camelpaint Bldg., Block 1, 62 Hoi Yuen Rd., Kwun Tong
12:00~22:00

 

古いビルをリノベしたお洒落カフェ
廿一由八 Twenty One from Eight
9 (1)10香港出身の木工アーティストとフランスの名門学校を修了したパティシエがコラボした本格的なお洒落カフェ。店内はシンプルで落ち着く日本式のデザインを採用、そこへ木製家具のあたたかさ、気持ちを豊かにするおいしいスイーツなどが合わさり、極上の空間を作り出している。
「廿一由八」という店名はさて、何を意味するのだろうか。答えは「黄」、上述の木工アーティストとパティシエの二人の姓である黄という字を分け、カフェの名前にした。そんな二人の作り出すアート世界がこの空間をより一層、唯一無二の存在にしている。
11/F., Pang Kwong Bldg., 59 Hung To Rd., Kwun Tong
12:00~18:00、月休

 

コスパよしのミルクレープ店
Holam Bakery
11香港人はミルクレープが大好き。そんな彼らの間で人気なのがインスタから話題となった同店だ。90年代生まれの男性が切り盛りする同店はもともとはオンライン専門ショップだったそう。努力家の彼は、技術を学び資金をコツコツと貯め、オンラインから実店舗を持つ夢をかなえた。彼の作るミルクレープは、生地の甘みが少ない代わりに、濃厚なクリームとやわらかい食感が特徴だ。良心的な値段で毎日手作りで製造される心のこもったスイーツをいかが?
Room I, 4/F., Block 3, Camel Paint Bldg., 60 Hoi Yuen Rd., Kwun Tong
12:00~19:30、火休

 


MegaBoxだけじゃない!

九龍灣

九龍灣はもともと九龍半島の東側にある海を表し、紅磡から觀塘までの海域のことを指していた。大規模な埋め立てや德空港の建設により、周辺海域の面積はかなり縮小し、海を指す地名はやがて土地を指すものに変化し今日に至る。この九龍灣は、牛池灣より南、牛頭角より西、東側には觀塘道や觀塘ビジネスエリアと密接している。
啟德空港が使用されていた時代は,この周辺に工場や倉庫が林立していたが、閉鎖後は、物流や倉庫業の拠点はしだいに葵涌や青衣へ移転。その後、同エリアは商業の中心および住宅地として栄えている。1 (1)

 

香港で初のゼロカーボンパーク
建造業零碳天地 CIC ‒ Zero Carbon Park
4 (2)香港で初となるゼロカーボン建築を実現したパーク。着工は2012年、さまざまなエコ建築技術を採用し、繰り返し試験を重ねて建設された。いまでは展示会や教育、研修イベントの場所として市民から愛される存在だ。
同スポットの目的は、香港や世界各国の人々にエコグリーンに対する意識を高めてもらうとともに、温室効果ガスの排出を抑えるライフスタイルを推奨している。敷地内には200種類以上の植物が植えられ、音楽会やマーケットなど週末のイベントも豊富。きれいな空気、心地よい木漏れ日を感じながら遊歩道を散歩しよう。5 (1)

 

IKEAでお馴染みの赤い建物
MegaBox
6 (2)
2007年の開幕後、この赤い巨大な建物は工場、倉庫街という九龍湾のイメージを刷新した。18階建て、110万平方フィートのMegaBoxは、觀塘では最大の商業エリアであり、IKEAやAEON、IMAXなどビッグネームのテナントが入る。ショッピングだけではなく、キッズのプレイグラウンドもあり、週末に家族で憩うことのできるスポットだ。8 (2)7 (2)

 

ロマンチックなインスタスポット
偉業街行人天橋 Wai Yip Street Footbridge
2 (1)大人気の香港映画『志明與春嬌』から有名になったこの橋は、主人公の張志明から「志明橋」と名付けられた。ある男女がこの橋の上で出会い、恋に落ちるというロマンチックなストーリーの背景から、多くのカップルがここを訪れ写真を撮るインスタスポットでもある。
1970末~80年代初めに建設された志明橋だが、このトンネルや電車を連想させる斬新なデザインと色合いは、周囲の建築物と比較してもとにかく目立つシンボルだ。この人目を引くデザインには、細かい建築のこだわりが隠されている。たとえば通行人を雨から守る屋根は、機能性だけでなくデザイン性にも優れ、水はけを考えた丸いフォルムが特徴的だ。橋の中にある窓のような枠が適度な太陽光を導き、通風の役割も果たしている。3 (1)

 

週末は若者のメッカ
九龍灣國際展貿中心 KITEC(E-Max)
九龍湾の黄色い大きな建物と言えばここ。九龍灣國際展貿中心では、随時国際展示会が行われており、多くの人の流れがある場所だ。また、ゆずやRADWINMPSなど日本のアーティストも過去に出演したことでも知られるStar HallやMusic Zoneなどコンサート会場としても有名。さらに、香港人にはおなじみのテレビ局ViuTVが入っており、若者のおっかけがアイドルに一目会いに集うところでもある。10 (1)9 (2)

 

食べて、飲んで、ゲームして
大快活電競館 E-Sport
E-Sportと大快活がコラボする、香港で初の、レストランとゲームがドッキングした施設「大快活電競館」。広い店内は、100席の座席エリア、メインステージ、バー、ライブコーナー、E-Sportエリアなど6エリアに分かれている。ゲーム上級者は来場者同士、オンラインプラットフォームで対戦できるコーナーもある。食事エリアには大きなデジタルスクリーンが用意され、ニュースやテレビを見たりしてゆっくりとくつろぐことも可能だ。11 (1)

 

マクドナルドMIRRORのCMもここで
啟業邨 Kai Yip Estate
1 (2)イギリス空軍の基地だったが、撤退後の1979年に現在の啟業邨に生まれ変わった。近隣の市場には新鮮な食材が並び、50以上のイートインできる小さな店舗も入る。スーパー、コンビニ、マクドナルド、幼稚園、小学校などが揃い、この敷地内だけで生活できそうな便利な住環境である。
40年ほどの歴史あるこの住宅は、近年街市が整備されたと同時に、屋上に屋根付きのバスケットコートが新設された。同コートは2019年國際建築設計大獎を獲得し、香港野外バスケットボールコートとしては初の快挙となった。それ以外にも、ウォーキングコースやサッカーコート、プレイグラウンドなども新設され、人々の健康意識向上に一役買っている。MIRRORが出演するCMの撮影地としても名が知れたところだ。4 (3) 「冬菇亭(Mushroom Hut)」として人々に親しまれている大排檔も同住宅の敷地内にある。マッシュルームのような形の屋根からネーミングされた同施設は、30年前は業邨に住む住民の食卓として機能していた。九龍灣がしだいにビジネスやショッピングエリアとして発展すると同時に、外から多くの人々が、安くて旨い香港スタイルのご飯を求めて足を運ぶようになった。同地も映画やドラマなどの撮影舞台として有名。3 (2)2 (2)

 

時がゆっくりと進むオールドビレッジ
牛池灣村 Ngau Chi Wan Village
8 (3)9 (3)牛池灣は黃大仙と觀塘の間に位置し、MTR「彩虹」駅に近いことから、彩虹区に属すると勘違いする人も多いそうだが、觀塘区の一エリア。清朝の1819年に記された書物に、牛池灣という地名の由来(2種類の説)が記されている。ひとつは、このエリアには昔から牛が放たれており、「牛尿灣」や「牛屎灣」として呼ばれていた。しかし、決していい響きとは言えないことから、牛池灣へ変えられたそう。もう一つは、牛池灣村の西北に池があり、その池が水の中で眠っている牛のような形をしていたことから名づけられたとか。10 (2)12 (1) 「彩虹」駅出口を出てすぐの所に、牛池灣へのゲートがある。小さな路地にはマントウやチャーシューなどを売る小店、茶餐廳、雑貨店など所狭しと営業をしている。奥に入るとトタン屋根や石造りの古い家屋が密集し、住民の息遣いを感じさせてくれる。スピードの早い香港とは思えぬ、ゆっくりとした時間が流れるオールドビレッジだ。11 (2)

 

客家人の信仰の深さを知る
牛池灣三山國王廟 Sam Shan Kwok Wong Temple in Ngau Chi Wan
18赤と緑の色彩がひときわ存在感を放つこの牛池灣にある建物は、香港にある6ヶ所の三山國王廟の中で、最も歴史ある三級歷史建築のひとつ。1819年の書物には牛池灣三山國王廟の記載があるので200年以上の歴史がある。
三山國王は3つの山神を祀る、広東省潮州で広く普及している信仰で、大陸から渡ってきた客家人によってこの地にもたらされた。村民が村から離れ生活する現在でも、農歴2月15日になると三山國王の生誕を祝って、戲棚といって華やかな中華式のぼりが飾られ、劇などの伝統的な儀式が開催される。香港の人々の信仰の深さを垣間見れるイベントだ。

 

歴史は続いていく、建築と共に
前皇家空軍基地總部大樓、職員宿舍 Ex-Royal Air Force Station (Kai Tak), Headquarters Building Officers’ Quarters Compound RAF Officers Mess
5 (2)6 (3)7 (3)1934年、イギリス空軍基地として海側に總部大樓、山側には空軍宿舍と軍人俱樂部が落成した。どちらの建物も一級歷史建築に登録されている。赤と白のかわいらしい色合いの建物は總部大樓で、香港政府の管轄になった以降はベトナム難民を収容する難民キャンプとして利用された。その後は政府の福祉施設として現在も運営している。空軍宿舎は警察の訓練学校として使われた後、2007年より香港浸會大學(HKBU)ビジュアルアート学院の教室として利用。現在、対外開放は行っていない。

 

中国武術の元祖イップ・マンの長男が今も住む
坪石邨 Ping Shek Estate
14かつてブルース・リーが師として仰いだ詠春拳の始祖、イップ・マン(葉問)の名を聞いたことがあるだろう。広東省生まれの彼は後世を香港で過ごしたが、その長男である葉準は今も同住宅に住むことで有名な場所だ。イップ・マンより直々に詠春拳を習い、父亡き後から武術を教え始めた葉準。いくつかの映画にも出演経験があり、その功績をたたえ同敷地内には小さな銅像が設けられている。華々しい家系や輝かしい経歴にもかかわらず、公共住宅である坪石邨に住むこの謙虚さが、彼の人気を集めているようだ。1516 さて、今は亡きかつての時の人「九龍皇帝」、本名・曾灶財は香港人にとって、アートや自由を象徴する存在なのかもしれない。生前、街中の壁や柱に文字を描くグラフィティを残し、一時は政府から厳重注意を受けた人物だが、彼亡き後、坪石邨とスターフェリーの2ヶ所ではアートとして保護されている。
また、ここは建物一階から吹き抜けの高い空を見上げることのできるインスタスポットとしても有名。ぜひ足を運んで偉人たちの足跡や圧巻のワンショットを撮影してみてはいかがだろう。13 (1)

 

かつて革命家の潜伏した歴史建築
聖若瑟安老院 St. Joseph’s Home for the Aged
「聖若瑟安老院」は2010年に二級歴史建築に登録された、コロニアル様式の由緒ある建物だ。同建物の前身は清末革命で、「四大寇」として孫文と革命を誓った同志のひとり陳少白が同土地を購入したことが発端となった。そうして同じく革命に身を投じていた孫文の兄・孫眉と共に、ここを革命基地として身を隠し、自給自足の生活を送っていたそうだ。その後広東人の大富豪に売られ、彼の死去後はフランス天主教団体へと引き継がれ養老院として使用されたが、現在は香港系ディベロッパーの手に渡り修築保持されている。17

 


海と空を近くに感じる漁村

鯉魚門

実は鯉魚門と呼ばれる地名は香港の中で3ヶ所ある。一つ目はビクトリアハーバーの東側入り口にある海峡を指し、二つ目は東九龍にある魔鬼山や酒灣一帯を、最後は香港島の阿公岩一帯だ。名の由来はいろいろな説があるが、かつてここは珊瑚石が多く、その一つが鯉の形に似ていたことから名付けられたと信じる人が多い。
鯉魚門は香港でも有数の海鮮の村として知られ、1965年以降発展した場所。しかし、元々は同地の石質が優秀だったことから採石業が繁栄し、広州、台山、順徳などの寺院や門柱に多用されたという。その後、ある漁師が海鮮の店を始めると事業は成功し、その他の漁民もそれにならい次々と海鮮店をオープン。西貢に並ぶ海鮮エリアとして人気となった。
1 (4)

 

香港でも有数の海鮮ストリート
鯉魚門海鮮美食村 Lei Yue Mun Seafood Bazaar
1 (3)2 (3)海鮮街を進んでいくと非常に多くの生簀が見えてくる。そこには伊勢エビやホタテ、シャコやミル貝など豊富な魚介類が揃う。まるで水族館のような生簀の中から、好みの海鮮を選びレストランへ持っていくと店員が調理法について聞いてくる。ここでは香港人おすすめの味付けをぜひ堪能してもらいたい。店外のビクトリアハーバーと対岸に見える香港島の夜景も手伝い、最高の宴になること間違いなしだ。3 (3)4 (4)

 

香港では現存3個のみの円柱ポスト
ジョージ5世のマーク入り香港古郵筒  King George V Pillar Box
5 (3)香港郵便は1841年に成立し、英國皇家郵政(Royal Mail)のもと運営された。当時のポストはほとんどイギリス製のものを採用し、統治者のシンボルマークが刻まれていた。このポストには、ジョージ5世(在任期間:1910~1936年)のマークを確認することができ、おそらくは80年以上の歴史があると言われている。このマークが刻まれている郵便ポストは全港で7つ、その中の3つがこのような円柱の形をしている。

 

夕日の美しい絶景ポイント
魔鬼山 Devil’s Peak
6 (4)鯉魚門はかつて香港の重要な軍事拠点でもあった。村の後ろにある魔鬼山には砲台が置かれているが、現在は荒廃し、ウィルソントレイル第3段の美しいビューポイントになっている。登山の時間は比較的短く、道も平坦なので初心者にもおすすめだ。油塘から出発し、鯉魚門とウィルソントレイル第3段を経て、約2時間ほどで魔鬼山の海側に面する山頂に到達する。ここから鯉魚門の他、東九龍、東港島、清水灣半島などを一望でき、美しい景観を鑑賞できる。同地から観る夕日は、香港にいるからには絶対おさえておきたい美しさだ。

 

香港有数の夕日スポット
鯉魚門燈塔 Lei Yue Mun Coast Light House
1924年に設置、1964年に修築され、現在でも夜間に鯉魚門海峡を照らす灯台として運用されている。干潮時のみ陸地が現れ、灯台まで到達することができるそうだ。映画の撮影地としても有名の他、インスタスポットとして多くの人が訪れる。3 (4) 同地は香港島と九龍を一望できる夕日ポイントとしても名高く、その光景は息をのむほど美しい。日入り間際に一隻の漁船がオレンジ色に染まる海をゆっくりと渡る様はノスタルジアを感じさせるほど。

 

美しい地層とダイナミックな自然
三家村石礦場 Old Lei Yue Mun Quarry
2 (4)同地の花崗岩の歴史はなんと1億4千万年前に遡る。採掘業を主産業として発展した鯉魚門は、牛頭角、茜草灣、そして茶果嶺と並び「四山」の名で知られ、様々な政府の建物や教会などに利用された。1967年まで採掘場として運営されたが、その後は断崖絶壁の景観と広大な空と海を感じられる景勝地として人々に愛されている。秋冬になるとここら一体はススキが黄金色にたなびき、まるで金色の絨毯の上を歩いているような美景が広がる。

 

かつての学舎を文化的スペースへ
賽馬會鯉魚門創意館 Jockey Club Lei Yue Mun Plus
7 (4)8 (5)1946年に海濱學校として建設。もとは私立学校だったが、政府による支援校として運営され、60~70年代の最盛期には約500人の生徒がここで修学した。2008年に廃校になった後、2010年に賽馬會の援助のもと、さまざまなワークショップ、研修、文化イベントなどを開催する賽馬會鯉魚門創意館が建てられた。同機構は東九龍の藝術文化を振興するプラットホームであり、鯉魚門の歴史を語り継ぐ博物館として機能する。かつてここで学んだ生徒が使っていたけんけんぱ(ホップスコッチ)は敷地外に今でも保存され、当時の子どもたちの笑い声が今でも聞こえてきそうだ。

 

香港人でも知ってる人は少ない?!
萬機陶瓷廠遺蹟 Majestic Chemical Art Craft Manufacture
4 (5)採石業や海鮮の村として名を博した鯉魚門だが、ハンドメイドの陶器の産地としても有名。創意館の裏手にある小さな山の中に、60年代に使用されていた陶器窯があることは、香港人の間でも知っている人は少ないという。その昔、ここには陶器工場があり、江西の景德鎮から技術を得て、青花瓷(染付)や仏像などを生産した。同製品は香港製造の陶器として映画の中でも用いられ、アメリカや日本などにも輸出された歴史もある。一部の作品は創意館に収蔵されている。ここへ訪れる際に注意したいのが、山の中(道のない草むら)なので創意館の案内係に聞くことをおすすめする。

 

海賊たちの栄光と歴史
天后宮 Tin Hau Temple in Lei Yue Mun
2010年に三級歷史建築に登録。正式名称は天后聖母廟であり、天后を祀っていたが、後期には觀音や關公も加わることに。石の上に建てられた廟で別名・石媽廟とも言われる。廟内には、乾隆帝代の碑記があり、およそ200年の歴史を持つ。
建立は、当時その一体を治めていた海賊・鄭連昌(鄭成功の後継人及び広東の大海賊として一世を風靡した張保仔の養父の父親)の手によって行われた。山と海の隣接地に建つ同廟は、複雑な地理的要因もあり、波のうねりが強く危険な海域であったが、それを逆手にとり海賊の休息地として、また往来する船舶の監視地点として活用された。当時の面影は、天后宮の入り口そばに2つの大砲が残されていることでもうかがい知れる。5 (4) 一つ興味深い伝説を紹介しよう。1952年、廟主が天后のお告げを示唆する夢を見た。夢の中で天后は天后宮の修復を願い、また地上に降臨する具体的な日付を教えたそうだ。その日は朝から暴風雨の天気だったが、昼に驚くほどの晴天が訪れた。その時、天后宮の頭上に雲が突如現れ、その形が天后の姿形そのものだったという。これを見た村長はすぐに寄付金を回収し、天后宮の修築を行ったそうだ。6 (5)

 

昔懐かしい中国菓子
鯉魚門餅家 Lei Yue Mun Chinese Cake Shops
12 (3)13 (3)鯉魚門には海鮮以外に有名な美食がある。それが伝統的な中国菓子だ。最も人気なのは、「琥珀核桃(クルミの飴炊き)」や「雞蛋卷」。香港ではこのような伝統的な菓子を販売する店舗はほとんど残っておらず、鯉魚門は貴重な場所と言える。どの店舗も店先にて手作りをするものも多くあり、小路を歩いていると香ばしい香りに誘惑される。同地を訪れたら買わない手はない。

 


400年悠久の歴史あり
茶果嶺

読者の皆さんは「茶果」をご存知だろうか?広東地方で広く食べられる餅のようなスイーツを指し、このスイーツを蒸す時に使われる葉(学名:血桐オオハギ)が採れる木のことを当時の人々は茶果樹と呼んだ。このあたり一体にこの茶果樹が生えていたことから、「茶果嶺」という地名の由来になったそうだ。2019年政府はこの一体を取り壊し公営住宅を建設する計画を発表。400年の歴史ある古い村落は消滅の危機に面している。

 

現在では300名の村民が住む集落
茶果嶺村 Cha Kwo Ling Village
戦後多くの難民が香港へ入り、茶果嶺の人口も数万人を超えたが、現在は300人ほどの人々が暮らす。ふとすると見過ごしてしまいそうな小路を入ると、プレハブの民家が所狭しと並び、おしゃべりに興じる住民の姿を目にする。来訪者を歓迎するように現れる野良猫に導かれるように進んでいくと、住民の手で築かれたトタン屋根の家屋や花崗岩でできた趣き深い古民家を発見する。13 (2)14 (1)

 

1960年代へタイムスリップしたかのよう
榮華冰室 Wing Wah Cafe
7 (5)10 (4)茶果嶺の中で最も活気に溢れる場所がこの榮華冰室だ。1962年の開店以来現在に至るまで、途切れることなく昔懐かしい茶餐廳として香港人の胃袋を満たしてきた。店の入り口にはPepsiのロゴのついた汽水櫃(冷蔵庫)が置かれ、壁には色褪せたポスターや写真が飾られている。8席のみの木製のイスは静かにヴィンテージ感を漂わせている。映画で登場したこともあり、発展著しい香港の中では数少ない60年代を彷彿とさせる同店だけに、その人気は非常に高く、香港人のファンがひっきりなしに訪れる有名店だ。また、看板メニューのフレンチトーストやハム入り焼きうどんなどがHKD20前後と、中心部と比較すると驚くほどのコスパも人々から愛される理由だろう。11 (3)9 (4)

 

オールド香港時代に流行した門
通花鐵閘 Gates with Carved Pattern
12 (2)集落を歩いていると至るところに花模様のかわいらしい鉄門に出会う。それぞれに店名が刻まれ表札のような役割を果たしている。50~60年代に香港で流行したこの鉄門だが、当時から店舗兼住宅だった民家は冷房がなかったこともあり、風通しのいい門を設けるところが多かった。初期の頃は「板閘」と言われる鉄柵で風通しはよかったが、プライバシーが保てないという問題もあり、現在の通花鐵閘(鉄門)に取って代わったそうだ。これらの門は専門の職人によって手作りされ、実用性だけでなく美観を保つ働きを担っている。しかし近年では職人の数も減り、スペースを省略する店舗が増え、この門も街中で見かけるのは至難の業だ。

 

ここで学んだ子どもたちの面影
香港路德會聖馬可堂 St. Mark’s Lutheran Church
9 (5)茶果嶺の路地の中に突如現れる純白の建物、それが香港路德會聖馬可堂だ。1951年ごろに中国籍の宣教師によって建立され、香港へ逃げてきた難民を支援した。その後は幼稚園や小学校として使用されたが、現在では日曜日のみミサを行う教会として機能する。花崗岩で作られた趣ある建築物だが、歴史建築登録は未だされていない。

 

花崗岩で作られた三級建築
羅氏大屋 Law Mansion
10 (5)羅氏大屋は1900年に建築され、2011年に三級歷史建築に登録。羅氏一家は広東省からやってきた移民で、最も早期に茶果嶺に入居した姓の一つだ。茶果嶺は花崗岩が多くとれ採掘業の職人が多く住んでいたが、この羅氏も採掘場の経営者だったそうだ。同建築は花崗岩でできた2階建であり、中華式の瓦屋根、灰色の壁が古さを刻む。しばらく工場として使用されていたが、現在では人々が生活を営む民家として活用されている。

 

女神の床に触れるとご利益が
茶果嶺天后廟 Tin Hau Temple in Cha Kwo Ling
別名を「茜草灣天后宮」とも呼ばれ、清代(1821-1850年)に政府によって建立された。ここは茶果嶺と茜草灣の間にある「糍山」の麓にあり、清朝時代は船の停泊所であった。それゆえ航海の安全を祈願し天后宮が建てられたというわけだ。
天后廟の右面には「四山公所」と書かれたところがある。これは清代に鯉魚門、牛頭角、茜草灣、茶果嶺の4ヶ所が「四山」と呼ばれ、各エリアの長がここへ集まり大小さまざまな会議を行っていた場所なのだそうだ。14 (2)16 (1)15 (1)茶果嶺天后廟は石で造られた香港で現存する最大規模の廟。1891年に補修されたが、1911年には台風の影響で倒壊、1941年には石油会社の建設により移転を余儀なくされ、現在の場所に再建された。
毎年農暦3月23日の天后寶誕祭では、村民は花で装飾された花炮(爆竹の一つ)を掲げ周辺を練り歩き、劇を開催して祝う。また、廟内には女神の寝室があり、龍床と呼ばれるベッドが置かれている。このベッドを手でなで祈願すると女神から愛され、その一年は金運や仕事運が上がるという伝承がある。17 (1) 天后廟のそばには一対の天然石が鎮座する。これはChild Giving Rockとして多くの人が子宝を願い訪れることで有名だ。その昔、結婚後長らく子宝に恵まれなかった役人が、天后寶誕の際に毎年妻を連れて祈願したところ、思いが実り懐妊したという伝説が残るこの場所には、赤子の出産後満1ヶ月のお祝いに同地を訪れ、感謝の意を表す慣習があるそうだ。

 

かつての栄光、そして今は守神として
合義龍 Hop Yee Lung Dragon Boat
11 (4)茶果嶺の中を突き進んでいくと、20mに及ぶ大きなドラゴンボートが視界に入ってくる。その名を「合義龍」といい60年の歴史を持つ。1970年~80年代には、香港で開催されるドラゴンボートレースで、何度も優勝してきた。また、農暦5月には他地域のチームを招待し、茶果嶺付近の海で親善試合を行う活動なども精力的に行ってきたそうだ。しかし、周辺の海の埋め立て後、練習を行えないようになり、「合義龍」は現役を退いた。現在では、茶果嶺公所のそばに置かれみち行く人を見守り続ける。端午節には住民が集まりお祝いをする習慣は依然として守られている。

Pocket
LINEで送る