「PCのOSは何が一番お薦めか」兆星電脳有限公司(広東省佛山市)

2015/03/24

OS戦国時代ITサービスの仕事で広東省内を忙しく走り回っている著者です。中国の春節休暇も終わり、また新たな一年ということで誰もが忙しい時期ですね。ITサービスの現場もこの時期は何かと新しい案件が舞い込みますし、同時にお客様から様々な質問を受ける機会も増えます。「PCのOSは何が一番お薦めか」、「今後仕事で使うPCのOSは何が主流になりそうか」といった類の質問を最近何度か受けましたのでこの場でシェアします。

ITサービスを提供している側の主観的な考えですが、今後も暫くはWindows OSが主流ですが徐々に他のOSのシェアが高まるとみています。Windowsにもいくつかありますが、仕事利用に限って言うとWindows 7が一番使い易いという方が多く、かつOSサポート期間内ですのでセキュリティ面でも心配がありません。Windows XPはOSサポートが終了していますので、使い勝手は良く慣れ親しんだ方も多いのですが、やはりセキュリティ面では不安が残るので現在は薦めていません。Windows 8はタッチパネルを多用する場合は便利ですが、通常のオフィス業務に特に適しているわけではないと思われがちです。今年はWindows 10が発売になるそうなので期待したいところです。

それから、今後企業や地方自治体などで導入が進むと考えられるのがLinuxベースのOSでしょう。Windowsと異なり、基本的に無料でアップグレード等にも一切費用が発生しません。使用感、つまりユーザインターフェイスもかなり直観的になりましたので、特に勉強する必要もなく自然に慣れることができるのではないでしょうか。Linuxがそれほど爆発的に広まらない大きな理由として、Windowsの操作に慣れ親しんだ方々がどうしてもLinux利用に一歩踏み出せないためといわれています。Linuxは難しいだろうという先入観や心理的抵抗もあると思いますが、考えてみてください。最近では当たり前となったスマートフォンに使われているOSはクラシカルなWindowsではありませんよね。iPhoneの場合はiOSですし、その他のスマホの大半がAndroid OSです。タブレット端末も同様で、iOSやAndroid OSでもウェブ閲覧、メッセージング、そして各種アプリを問題なく使えているはずです。つまり、別の機器上で非WindowsのOS利用に慣れてくると、PCのOSもWindowsでなくても大丈夫と感じる方が増えるはずであり、その延長としてLinux利用に対する抵抗感が薄まっていくと考えられるわけです。導入費用が掛からないというメリットだけでなく、アップグレードや他のソフトとの互換性の問題がクリアされれば企業や団体として使わない手はない、ということになります。

当社にて試験的に全てのオフィス内PCをLinuxにしたことがありますが、1週間もしないうちにオフィスの全員が何の苦も無く、何の不便も感じずに仕事ができていました。Linux専用の文書作成、表計算、プレゼンテーション、そしてメールソフトも使い方はマイクロソフト製品と基本的に同じですし、互換性もありますのでデータのやり取りに何の問題も発生しませんでした。サーバOSの分野では既にLinuxが半数を占めるようになっていますので、一般業務用PCのOSもWindows一辺倒の時代は終わりつつあるような気がするこの頃です。まさにOS戦国時代。今後の動向が楽しみです。

赤座 卓也(あかざ たくや)

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