乾燥の秋、たっぷり水分で健康とうるおい肌を維持しよう 楊さちこ中医美容学
秋は自然界のすべてのものが収縮し枯れゆくように自然の力が働く季節です
特に秋は乾燥の季節です。気候風土と罹りやすい病気との間には、密接な関係がありますが、秋は乾燥という気象条件によって引き起こされやすい病気に注意しなければなりません。人の体で乾燥気候の影響を最も受けやすいのは、咽喉や鼻、気管支などの呼吸器と皮膚で、東洋医学では「肺は皮毛をつかさどる」と言って呼吸器に皮膚を含めてとらえています。健康な人の肺は、水と血によって潤されていることで、呼吸と防御の役割を果たしています。したがって秋から冬の乾燥気候に肺の水血が不足してくると、から咳、咽喉の乾燥、声がすれ、皮膚の乾燥感といった、乾燥特有の症状が表われやすくなります。またあれやこれやと焦ったり、気ぜわしくイライラしたりしないよう精神状態について心がけることも大切です。自然界のすべてのものをしまいこむ冬に向けての秋の養生を間違うと、冬になって胃腸の働きが弱くなり、エネルギーの貯蔵に支障を来してしまいます。
秋の美容~四季の中で一番美容に力を入れるべき時期~
①水を補う
秋は乾きやすいので、ふだんよりもこまめに常温以上の水を摂ろう
②肺を潤わせる食べ物を摂るようにする
ゴマ、くるみ、蓮根、蜂蜜、梨、ユリ根、白きくらげ、真珠、大根
※さっぱりした食べ物や、少し刺激のある食べ物を摂るようにする
③常に笑いを心がける
笑いというのは1種の健康のための運動。笑うことにより、胸の筋肉を使い肺活量が増す
中医学的に、笑いは、疲労回復につながると考える。十分な空気を吸い、体の中の汚い空気を出すことにより、血行促進を促す
肺が潤えば肌はキレイになる
西洋医学的考えでは、「肺」は、心臓から送られてくる静脈血に含まれる二酸化炭素を受け取って体外へ排出し、さらに呼吸により取り込んだ酸素を血液中に取り込んで動脈血とする、ガス交換の働きをする臓器。中国医学の考えの「肺」とは、それにくわえて、正しい呼吸を通じて自然界の精気を吸い、体内の濁気を吐くととらえ、全身の「気」を調整する機能、水分の運行と余分な水分を排泄するという調節機能を併せ持ちます。
「肺」は、呼吸機能を調節する働きがあり、呼吸は、鼻や口からだけでなく、皮膚でも呼吸をしている。だから、中国医学では、皮膚も肺の一部とみなしています。
本来、肺はみずみずしく潤った状態を好む臓器なので、大気が乾燥してくると、肺の潤いが不足し、さまざまなトラブルが現れやすくなります。
例えば、風邪を引きやすくなる、鼻づまり、くしゃみ、息切れ、のどのかゆみなどの鼻や喉のトラブル、肌の荒れ、多汗、アトピーなど肌のトラブルも、肺の潤い不足から来ていると考えます。
つまり、肺が潤っていると、鼻、喉のトラブルはなくなるし、お肌もキレイになるのです。それでは、肺がいつも潤っている状態にするためには、どうすればいいのでしょう?
それは、2つのことを毎日実行してみて下さい。
1つ目は、「呼吸器を鍛えること」。呼吸器を鍛えるのにもっとも有効で簡単な方法は「深呼吸」。時間もとらないし、どこでもできます。
2つ目は、「肺を潤す食べ物を積極的に摂ること」。肺を潤す食べ物にはいろいろなものがある。大根、かぶ、キャベツ、しろねぎ、梨、金柑などなど、空気が乾燥してくる季節に摂れるものがそう。
今の季節、肌の乾燥が気になるヒトは、お肌のお手入れをきちんとするとともに、呼吸と食べ物にも気をつけるといいですよ。
【楊さちこ先生のプロフィール】
1961年大阪生まれ。南京中医薬大学。
中医美容教授・中医学博士。
日本と香港・中国のアジアンコスメブームに火をつけた第一人者。アジア各地において商品開発から美に関するトータルプロデュースを手がけるほか、各地において美容セミナーを開き、「楊さちこ式美容メソッド」「脱ファンデーション」を伝え、幅広い年齢層の男女から絶大な信頼と支持を得ている。
楊さちこのアジアンビューティースタイル公式サイト
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中医学博士・楊さちこの『アジアンビューティまっしぐら』@アメブロ
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