メディポート健康コラム:老後を考えよう

2024/02/28

スクリーンショット (2523)老後とはいったい何を意味するのかと問われても、それをはっきりと説明できる人はほとんどいないのではないでしょうか。ネットで検索しても漠然としたことしか書かれていません。老後の生活費をどう工面するのか、老後の健康管理をどのようにするのか。やはりお金と健康といったことを心配しなければいけない年齢と言えるのは間違いなさそうです。その意味では定年退職後を意味するともいえそうですが、単純にいつからが老後であるかと区切るのは難しいですね。ちなみに若年性認知症は65歳未満で発症した認知症のことと定義されています。このように考えると個人の置かれている立場によっても大きく変わるものの、65歳くらいからが老後と考えてもよろしいのではないでしょうか。

健康状態を把握する
年をとると体力が低下し身体的な不安も大きくなるので、自分の健康がとても気になるものです。健康に関して具体的なデータを持つ意味は高齢者だけでなく、若年者にとっても大きいといえましょう。幸い日本人にとって健康診断はかなり身近な存在であり、そのおかげで日本人ほど自分の健康状態を具体的に把握しているのは、世界中ほかに例を見ないのではないでしょうか。これは労働安全衛生法のもとに実施されている職場の健康診断が日本に定着しているほか、自治体が費用をある程度負担して実施している住民健診のシステムもあるからだと思います。さらに最近は健康意識の高まりから自分の健康状態に関心を向けて、積極的に改善したり増進したりする人がかなり増えています。健康診断は病気の早期発見というよりも自分の健康状態を客観的に評価理解するための機会です。もちろん内視鏡検査で胃がんや大腸がんを早期発見する意義は大きなものですが、健康診断の最大の目的は「循環器系疾患のリスクを理解すること」ととらえるべきでしょう。なぜならそのリスクは、自分自身の努力でかなり低くできる可能性が大きく、健康診断はその努力の成果を評価できる機会になります。

健康を追求した先にあるもの
さて、誰もが健康を追求しても、その先にあるものは生物である以上間違いなく「死」です。「人間、致死率100%だからね」と言い残して私の身近な人がこの世を去っていきました。末期のがんで死を意識したときの言葉としてはとても重いものですが、死は誰にとっても避けられないものです。ヒトはすべて死に向けて生きているのです。いくら健康に良いといわれる生活習慣を続けても、たとえ毎日オーガニック食品を食べようと、死は必ず訪れます。もちろん病気の早期発見に努め、適度に運動するなり、高い意識をもって自分の健康を管理していれば、がんに罹患しない限りかなり長生きする可能性が高くなります。そのがんでさえ、十数年も経てば死の病ではなくなると、ノーベル生理学医学賞を受賞した本庶佑先生は言います。実際にどうなるかわかりませんが、仮にがんが死の病でなくなると、平均寿命が8年も延びると試算されています。寿命が延びるほどに意識しなければいけないのは、超高齢期を迎えた時の自分の在り方であり、大切なのは死期が迫ってきた時にどのような状態でいられるのかです。ただしピンピンコロリで逝ける場合は、死期が近いなど自身はもちろんのこと周囲にもわかりません。私の父は、朝食後にいつものようにテーブルでうたた寝しているうちに逝ってしまいました。100歳を目前にして体力も弱ってきていたので、家族にもそんなに長くないだろうと思わせていましたが、ピンピンコロリで逝ってくれたのは見事でした。

寝たきりにならないこと
100歳を迎える可能性が大きいのはある意味人生のリスクとも言えますが、これも避けられない事です。長生きしたくないといって奔放な生活を送っていたとしても、昔のように簡単には死なせてくれない時代です。もっとも避けたい病気の筆頭は「脳梗塞」なのかもしれません。救命されても身体機能にかなりの制約が生じる可能性があり、重い後遺障害があると寝たきり状態にもなりかねません。脳梗塞は糖尿病の合併症のひとつです。そして多くの糖尿病発症の引き金となるのが肥満です。女性に多い健康肥満は問題にならないことも多いものの、肥満を避けることは糖尿病に限らず多くの循環器系疾患の発症リスクを低い状態に維持できるのです。繰り返しますが、健康診断受診の大きな目的は循環器系疾患のリスクの把握です。そしてそのリスクをできる限り小さくする努力は、健康寿命を延ばして理想的な最期を迎えるための準備となります。

今、誰もが考えなければいけないのは寝たきりにならないこと。現在でさえも高齢者介護サービスにあたる人が足りません。少子高齢化が続くので労働力不足の改善は見込めませんし、今後単身世帯も増えます。自分が超高齢期を迎えた時に介護をしてくれる人がどこにもいないと覚悟しておくべきです。寝たきりにならないのを目指すどころか、自分のことは最期を迎える直前まで自分自身でできる体力や身体機能を維持しておかなければいけません。下の介助を受けたくないと考えるのであれば、それなりの努力が必要です。遠い将来の健康まで考えなければいけないなど、生きることが増々しんどくなる時代です。おそらく「長寿」という言葉はなくなります。頑張りましょう!


堀様1藤田医科大学卒業。臨床検査技師。
日本医科大学付属病院勤務の後、青年海外協力隊に参加し、南太平洋ソロモン諸島ガダルカナル島に2年間派遣される。世界保健機関WHOのプログラムの下でマラリア対策プロジェクトに従事。帰国後に就職した巡回健診事業を行う会社にて香港に赴任。健康に対する自身の理念を実現するため、1999年3月メディポートを設立し現在に至る。


Metro Medical Centre医療・健康の総合コンサルタント Mediport International Limited
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