香港専門店街特集2:西営盤の干物街ほか

2015/12/17

新界育ちのお嬢様PPW編集部Gigiの
初めての西営盤訪問記!

乾物と漢方薬材の店がずらり!香港を代表する“専門店街”を訪ねて。
MTR德輔道西干物

西営盤(サイインプン)の德輔道西(Des Voeux Road West)は昔ながらの乾物屋が多く軒を連ねる香港随一の干物街。今回、生まれも育ちも香港なのに1度も同地を訪れたことのなかった編集部Gigiが初めて取材に行ってきました!そこで見えてきたのはローカルの雰囲気溢れる街並みと、人情味溢れる乾物屋さん。さぁ、まずはMTRを出たところから今回の旅がスタートしますよ~!

改札の向こうは、
乾物の香り漂う
不思議の街でした。

はじめての西営盤
西営盤駅のA2出口を抜けてすぐ、まず驚いたのは鼻を鋭く突くような乾物の匂い!まるで海のど真ん中にいるみたいな匂いです。驚きつつ德輔道西通りを歩いていると、その匂いの素である乾物がたくさん軒先に連なっているのが見えてきました。その種類の豊富さにまたまた驚き。鮑や朝鮮人参、髪菜(ファッチョイと呼ばれる縁起物の食べ物の1つ)、金華ハム、乾燥ソーセージ、ベーシックなものから珍しい1品までありとあらゆる商品に目が釘付けに…。どのお店もとても綺麗で清潔感があり、まるで最近改装されたかのようにピカピカです。さらに歩いていくとトラムに遭遇。德輔道西はトラム路線にもなっているんですね。
乾物 店頭  買い物客

取材時、既に夕方4時だったにも関わらず街中は多くの人で賑わっていました。トラックが路肩に停められ、商品の入った小箱が店先に積み上げられ、それをまだまだ多
くのお客さんが買い物をしている中で、どんどん店内に運び入れる店員さん…。とてもエネルギー溢れる印象を受けました。

飛び込み取材は同興泰記海味
老舗名店「同興泰記海味」へ!
さて、いよいよ取材開始!まずはインタビューを受けてくれるお店探しです。なるべくこの街を代表するような、歴史がありそうなお店がいいな~と探していると、「1919年開業」という看板を掲げている1軒のお店「同興泰記海味(Tung Hing Tai Kee Marine Products)」に行き当たりました。
お店の中に入ってみると中には怖~い顔をしたおじさんが…。恐る恐るインタビューをしたい旨を伝えると、ハツラツとした笑顔と声で「何が聞きたいの?」答えて頂けました!

オーナー

同興泰記海味は古くからこの地でお店を経営しており、オーナーのLeung Wing-Chiuさんは1953年に2代目としてこの店を継いだとのこと。今年で77歳で、なんと15歳の時からお店を手伝い、62年間ずっとこの店で働き続けてきたそうです。人生と同じくらい長い時間をこのお店で過ごされてきたんですね。そして、その経験から現在は「香港海味雑貨商会有限公司」の会長としても活躍されています。
西営盤のあたりは昔は塩漬けの魚を売り物にするお店が多く、ケネディタウンと西営盤の中間に位置する石塘咀(Shek Tong Tsui)は消費が盛んなエリアとして有名だったそうです。その頃からありとあらゆる物が商品として売られ始め、お手頃価格のものからラグジュアリーなものまでたくさんのお店が通りに出現。その中でも乾物屋は一級品の物を取り扱う店として高い人気を誇っていたとか。
Leungさんによると、乾物屋が多く軒を連ねる西営盤での経営はやはり競争が激しいとのことでしたが、良質な商品とそれに見合った適正な価格が自慢の同店では、昔からの常連さんが多く店を訪れてくれるそう。「信頼性のある商品を適正な価格で!子どもとご老人に優しくあれ!」がこのお店のモットーで、常連のお客さんの中この店で買い物をしているというおばあさんもいらっしゃいます。お客さんは香港人と中国大陸からのお客さんが多く、たまに外国人のお客さんもいらっしゃいますよ。元香港特別行政長官の董建華(Tung Chee-Hwa)さんもお客さんとして来ていただいたこともあるんです」と笑顔で答えてくださいました。

有名人も来店 昔の写真 あわび

鮑の数え方
鮑の買い方を尋ねると、親切なスタッフの方が鮑の測り方を教えてくださいました。鮑の重量の数え方は「頭」。1キロ当たり何頭の鮑が含まれているかを表すそうで、例えば33頭鮑の場合は33匹の鮑で1kgという意味になります。つまり、数字が小さければ小さいほど鮑単体が大きくなるということですね。鮑の本当の美味しさは鮑の中心部にあり、旨みが凝縮されているとのこと!ちなみに同興泰記海味では中国、日本、オーストラリア、南アフリカなど世界中から商品を仕入れているそうですが、1番品質が良い鮑はやはり日本産とのことでした!

〈GiGiの取材後記〉
Leungさんは最初こそ怖そうに見えましたが、笑顔溢れる親しみやすいオーナーでした。77歳の今となってもとても健康かつ勤勉そうな人柄がにじみ出ていました。これまでスペインのメディアや香港TVBなどからも取材を受けたことがあるそうで、受け答えもスムーズ!本当にありがとうございました!
香港の昔ながらの食べ物と人情が味わえる西営盤。一度訪れたら乾物の匂いの虜になってしまうことでしょう!ぜひ訪れてみてください~!

Gigi的西営盤おどろきポイント
●街に猫がたくさんいる!ねこ
お店の人によると、乾物の強い匂いに引き寄せられたネズミを退治するために猫を飼うお店が多いとのこと!
●会計帳は毛筆で行われている!
取材させて頂いた同興泰記海味店では今でも毛筆を使った会計帳を使っているそう!Leungさんの昔ながらの手法を大切する姿勢に心打たれました。
●オーナーの名前と1文字違い(笑)
取材の最後になって、Leungさんにどのメディア媒体の取材なのか聞かれました(笑)。わたしの名刺を差し出したところ、なんとLeung(Leung Wing-Chiu)さんと私(Leung Wing-Chi)の名前が1文字違いであることが判明!こんな素敵な偶然ってあるんですね。
毛筆を使った会計帳
オマケ
■乾物の取り扱い方法
水に浸す、茹でる、または少し茹でたあと乾物を取り出し余熱で蒸す方法などがあります。保管は常温保存で良いのですが、もしすぐに食べたりしないのであれば冷蔵庫での保管が望ましいです。

■お買い物袋を持参しましょう買い物袋
古いお店では買い物の際レジ袋をくれないところもあります。「お買い物袋は5ドル、プレスチック袋は1回0.5ドル」という環境保護スローガンも掲げられていますので、自分用のお買い物袋を持参していきましょう

 

 

同興泰記海味
Tung Hing Tai Kee Marine Products
住所:178-180, Des Voeux Rd. West., Sai Ying Pun
電話:(852)2547-2522
時間:8:00~17:30

徳輔道西 Des Voeux Road West
香港パワーの源が並ぶ徳輔道西の乾物屋街
(香港島デヴォーロードウエスト)
(MTR西營盤駅 A2出口 すぐ)

トラムが干諾道西(Connaught Rd. west)からゆったり左にカーブし徳輔道西に入ると、乾物屋がずらっと軒を連ねた「海産乾物ストリート」の始まり。この通りは香港島の西の端にある西營盤(サイ・イン・プン)地区にある「海味街」だ。
「海味」は海産物と言う意味で、海産物というと新鮮なシーフードをイメージしてしまうが全て干したものを販売している。ホタテ貝柱、芝海老、魚、牡蠣、海老、アワビ、ナマコ、ふかひれ、変わったところでタツノオトシゴ、ヒトデなど。海産物以外にはしいたけ、海草、クコの実、ツバメの巣、木の実などもある。天日干しされ、栄養価が高くなった食材と他の食材と一緒に煮込んだスープや炒め物などで食べられている。これが漢方の医食同源にあたり、日々摂取している香港人は今や世界で長寿国の一位、二位を争う。身近な食材として試してみる価値はあるのではないだろうか。
ここでオススメの購入品は手軽に料理ができるホタテ貝柱と芝海老など。お酒やお湯に付けて戻し、お粥に入れたり、炊き込みごはんや炒め物にも。重量売りなので好きな量購入できる。一種独特の香りがし、目を楽しませてくれる通りで、買い物をし、舌を喜ばせてくれる海味街は五感で楽しめる(?)ストーリートだ。

高陞街 Ko Shing Street
良質の漢方薬が手に入る!Ko Shing Street
(香港島 コウシンガーイ)
(MTR西營盤駅 A2出口 徒歩3分)

もし、あなたが漢方で身体の不調を治したいと考えているなら、高陞街(Ko Shing Street)を訪れてみよう。ここは1890年代に香港一の富豪と呼ばれていたLee Singが切り拓いた土地であり、高陞シアターの前の通りだったことからこの呼び名がついたと言われている。漢方薬店が多く軒を連ねており、香港の中でも良質の漢方薬を手に入れることができる上に、経験豊富な店員に身体の症状を訴えれば自身にぴったりの薬を処方してくれるに違いない。
昔ながらの情緒が感じられる高陞街だが、香港全体が近代化していく中で、近年どんどん均一化が図られているように感じる。はかりは天秤、計算はそろばんで行われ高陞街ている店舗がまだまだ多い中で、画一的なユニフォームに身を包んだ店員やコンピューターシステムを使った店舗が確実に増えてきているのだ。
高陞街へは、MTR西営盤(Sai Ying Pun)駅A2出口から徒歩、あるいはKennedyTown行きか、Whitty Street行きのトラムに乗りSutherland Streetで下車しよう。

 

 

「専門店街」の印象、かかわりについてローカル香港人にアンケート!
❶一番最初に思いつく「専門店街」はどこですか?また、それはなぜ?
◆一番最初に思いつくのは旺角の金魚街!広東語のスラングで「叔叔帶你去看金魚(※)」っていう言葉があるから(笑)。
(※)邪な目的がありそうな人に対してふざけて使うスラング。
(メイクアップアーティスト、女性、27)
◆2010年に取り壊されてしまったけど、湾仔の利東街(Lee Tung Street)かな。結婚式用の招待状や、名刺、手紙、封筒、お年玉袋がたくさん売られていたのよ。
(保険セールスマン、女性、43)

❷香港には1つの商品に特化した「専門店街」がたくさんありますが、オススメはどこですか?
◆職業柄、電子機器がたくさん売っている深水埗の鴨寮街(Apliu Street)によく行きます。
(電気工員、男性、56)
◆旺角の新填地街(Reclamation Street)は金物がたくさん売られていて見ていて飽きないよ。
(起業家、男性、28)
◆よくお花を買うので、旺角の花墟道(Flower MarketRoad)にはよく行くわ。
(事務員、女性、30)

❸特定の商品を買いたいと思ったとき、必ず行くストリートはどこですか?
◆アンティーク用品を買うとき、必ず行くのは上環の摩羅街(Lascar Row)。たくさんの種類のアンティークが売られているから欲しい物が見つかりやすいんだ。
(写真家、男性、33)
◆スニーカーが大好きなので、靴を買う時は必ず花園街(Fa Yuen Street)に行くよ。種類が豊富だから行けば必ず欲しいのが見つかる。
(学生、男性、21)
◆深水埗は洋服の卸売り店が多いので、よく行くわ。他の場所よりも安く服が手に入るから賢くお買い物をするのにぴったりなの!
(キャビンアテンダント、女性、24)

❹「専門店街」以外で、物を探すときによく行くお店はありますか?
◆結婚式用のドレスや、ウェディングドレスを探す時は太子のGolden Plaza Mallによく行きます。店舗数も多いのでたくさんの商品を見比べることができますよ。
(宣教師、女性、48)
◆ぶらぶら商品を眺めたいときは必ず尖沙咀のLog-onに行くかな。キャラクター商品がたくさん売られているので見ているだけで楽しい!
(保険セールス、女性、43)
◆旺角の西洋菜南街(Sai Yeung Choi Street South)にある本屋の2階に古本を買いに出かけることが多いよ。
(新卒者、女性、23)

❺「専門店街」のよい点はどんなところだと思いますか?
◆一番良い点は1つのカテゴリーに特化した商品が1箇所にたくさん集まっていること。通りをぶらぶらしていれば必ず探していた商品に出会えるのが利点かな。でもどの店も大体同じような価格帯だから比べるのが難しいのが難点(笑)。
(会計、男性、27)

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