日本国内の企業・商店「商い航海最前線」

2022/01/12

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インタビュー
農地所有適格法人
OMDアグリネットサービス株式会社
取締役 本多眞谷士

スクリーンショット (229)電気工事事業や太陽光発電事業などを主に、アフリカのガーナやカンボジアなどでも事業展開をする株式会社大木無線電気は千葉県船橋市の企業だ。
2016年に農業部門グループ会社「OMDアグリネットサービス」を設立し、農業の6次産業化への挑戦をスタートしている。
千葉県市原にある農場では、長年培った技術を基に、資材調達から設計施工までをすべて一貫して自社で建てたビニールハウスで、「高床式土耕栽培」を活かし「パクチー」「ガパオ」「ホーラパー」などの珍しい野菜を栽培している。スクリーンショット (228)
「パクチ―」の栽培・販売だけがビジネスの目的ではなく、ビニールハウスの構造試験、施工技術の向上を図り、ノウハウの蓄積による独自のビニールハウス建設資材の販売や設計施工を目指している。
また、顧客となる農家のビニールハウス建設、電気設備工事や、土木工事等の実績を積んでおり、幅広い工事を一挙に進めることができるのも強みだ。
ハウス建設の基礎はコンクリートが一般的だが、同社では野立て太陽光発電所建設で得たノウハウを活かし、鉄骨ハウスの基礎土台をスクリュー杭により施工することで大幅なコスト削減を実現した。堅牢で長持ちするハウスの撤去時は杭を抜くだけだと言う。
取締役の本多眞谷氏は、この他に新規就農者の人材育成や支援、身体障害者の就農機会の創設を目標に掲げている。
「我々の本社がある千葉県船橋市でさえも、かつては広大にあった農地が今では建売住宅の宅地に変わっていっています。まるでオセロのようです。このまま日本の農業の衰退を見ていて良いのだろうか? そんな気持ちが農業参入を後押ししました。」と語る本多氏は未経験から六年の間、農業に向き合ってきた。
斬新さと希少価値とを追い求めた結果、スタートアップ時から「パクチー」の栽培を決定したのだが、希少なだけに日本ではまだ栽培技術・ノウハウがなく、作付け計画が立たなかったと言う。「パクチー」そのものは病害虫に強く、冬場でも生産ができるものの、連作障害で育ちにくい弱点もあり、当初は計画生産・販売ができなかったそうだ。
主要取引先はエスニック料理店などの外食産業だが、コロナ禍において出荷量が減ったため、2021年からは小売店向けやネットでの通信販売、自社直売所などでの販売にも力を入れ出した。
スクリーンショット (232)スクリーンショット (233)スクリーンショット (234)また、2021年7月には創業200年の大高醤油株式会社(千葉県山武市)とのコラボ商品「パクチー醤油」を開発している。

パクチーの葉の部分だけを乾燥させ粉末に加工したパクチーパウダーも販売。

パクチーの葉の部分だけを乾燥させ粉末に加工したパクチーパウダーも販売。

少しずつ回復してきた外食産業向けには今後、「パクチー」以外にも良く使われる「ノコギリコリアンダー」や「レモングラス」など、国産に対するニーズが上がっているハーブ類を一括納品できるよう取り組んでいく。
現在海外に頼る「ノコギリコリアンダー」は生で輸入されており、質にばらつきがあり、輸入が停まることがある。また、「レモングラス」は冷凍で輸入されており、当社は一年中、生で出荷できる点を顧客に高く評価されているのだ。
本多氏の信念に「パクチーは嘘をつかない」という言葉があり、自分が愛情をかけた分だけ「パクチー」は応えてくれるという。
ようやく計画生産・販売の光が見えてきた六年目にして、更なるファン層の獲得を目指している。

スクリーンショット (230)農地所有適格法人
OMDアグリネットサービス株式会社

本社:千葉県船橋市芝山4-18-1
農場:千葉県市原市南岩崎273-2
☎047-467-7706
https://omd-agri.com

 


 

 

スクリーンショット (174)インタビュー
じゅり菜ファーム
相田樹里氏

スクリーンショット (172)市原市馬立にある「じゅり菜(さい)ファーム」は若手農業女子オーナーの相田樹里さん(28才)が経営する農園・野菜直売所だ。
丹精込めて作った朝採れの甘くて濃厚な白いトウモロコシや野菜を毎週水曜・土曜・日曜日の午前8時から12時の間に販売(なくなり次第終了)している。

扱うトウモロコシは、茹でても生でも抜群の甘い美味しさを味わえる「サニーショコラ」や、飲むトウモロコシとも呼ばれ果物のようにジューシーな果汁が特徴の「ドルチェドリーム」、真珠のように純白で粒皮は柔らかく、非常に甘い「白いおおもの(旧・ホワイトレディー)」の三種類だ。スクリーンショット (164)

高校生時代はソフトボール部に所属し全国大会にも出場したことがある彼女は、スポーツウーマンの爽やかなオーラをまとう。
卒業と共に学校に貼ってあった求人の面接を受け、羽田空港の仕事に就職。やりたいこともなく、あまり深く考えずに進路を決めたと言う。
四年年ほど経った時に、このまま面白くない仕事をずっと続けていくことができるのだろうか? と思い悩む日が続くようになる。そんな時に思い立ったのが、元々身近にあった「農業」だったそうだ。幼い頃から遊んでいた自然の中での思い出には、兼業農家だった祖父母の背中が浮かぶ。トラクターに乗せてもらったり、ビニールハウスに入って遊んだりした記憶が就農のきっかけとなった。外で身体を動かすことも好きなため、農作業に向いているとも思ったのだ。スクリーンショット (165)

就農を決意してからは、先ず袖ヶ浦市で多品目を農作している農家に三年半の研修にいき、学びながら自分にはどのような農業が向いているかを考えた。野菜の栽培方法以外に、年間を通して計画を立てて、いつどのような野菜を育てるかといった農業の経営もそこで学んだ。

スクリーンショット (166)2019年4月より「じゅり菜(さい)ファーム」をスタートし、今でこそパートタイムスタッフがいるが、最初は計画立て・栽培・出荷・配達・帳簿付け・ホームページ管理まで自分ひとりで全てをこなした。
「土にまみれて、トラクターに乗り、毎日美味しい野菜を作るために奮闘しています。お客さんに美味しかったと言ってもらったり、リピーターになってくれたりすることが大変嬉しく思える瞬間です」と爽やかな笑顔で語る。

基本は直売所や近隣のスーパーの産直コーナーなどで販売をしているがLINEの公式アカウントでも購入することができる。
北海道と沖縄は鮮度が落ちるので発送はできないが、遠くには九州にもファンがいて定期的に注文が入る。

「近隣の農家の方や友人、それに消費者の方々のおかげで、徐々に自分なりの農業が形になってきました。今後はトウモロコシのペーストなど保存の効く一次加工食品の製造などを手掛けて、もっとたくさんの方に美味しい野菜の味を届けたいです!」
その言葉どおり、千葉県市原市の農業をけん引する若手農家の今後に期待をしたい。
スクリーンショット (170)

スクリーンショット (169)じゅり菜ファーム

千葉県市原市馬立1117
☎080-7400-7056
www.jyurisaifarm.com

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