環境とアートが融合!WYNGマスターズアワードがセントラルで開催

2014/05/14

The WYNG Masters Award Finalists’ Exhibition – GASP!

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最新のWHO(世界保健機関)の調査により、健康被害リスクのトップ項目である空気汚染が、2012年の1年間で少なく
とも700万人の死を招いたことが確認されている。香港大学の研究によると、香港では3000人以上の人が空気汚染により死期を早め、2万人以上が日常的に通院することを余儀なくされているという。またこれにより2013年には390億HKDの財政ロスを引き起こしていたことが分かった。
香港の汚染レベルはWHOが定めた基準値をしばしば超えている。空気環境をよくしようと努める東京やニューヨー
ク、ロンドンといった世界都市に、アジアの経済をけん引する香港は、大きく出遅れているのだ。ここにきて香港政府も
この国の空気汚染問題に取り組むため重い腰を上げたが、大きな成果をもたらす政策案は出されていない。
c3そんな中、香港の人にも環境問題をもっと身近に感じてもらおうと、環境とアートを融合させたイベント「WYNGマスターズアワード」が開催されている。WYNGのミッションは、香港で生活する者にとって大変重要な社会問題-環境について意見交換を活発にし、その意識を育てることはもちろん、アートの形として写真という表現方法をもっと世に広めることだ。したがってこのイベントでの環境アートの表現は写真に限られている。
WYNGマスターズアワードには、毎年、注目の環境ワードがテーマに選ばれる。2013年のテーマは「air-空気」。今回のWYNG Masters Award Finalists’ Exhibition- GASP!では、2013年に選出されたファイナリストによる作品に触れることができる。空気をテーマに選出された作品のファイナリストは、Tommy Fung、 Gao Ling、 Leo Kwok、 Lau Ching
Ping、 Siu Wai Hang、 Kurt Tong と Ducky Tse Chi Takの7名。どの作品からも香港の抱える環境汚染問題へのメッセージを受け取ることができる。
ファイナリストの作品は、香港理工大学のジョッキークラブイノベーションタワーで5月4日から16日の間展示され、初日の4日にはファイナリストによるパフォーマンスや作品紹介、環境問題に関するシンポジウムなどのイベントが開催される。またセントラル(中環)のシティーギャラリーでも5月7日から19日まで作品を展示している。
環境をテーマにしたフォトアート作品を通して、あなたの住む香港、さらには地球の、今とこれからをじっくり考えてみてはいかがだろうか。ちなみに、2014年のテーマは
「WASTE-廃棄物」。こちらも香港のみならず、地球全体における環境問題として近年の大きなテーマだ。来年も同様の展示会を開催する予定で、ぜひお楽しみに。c2

 

場所:Innovation Gallery 3, Podium,Jockey Club Innovation Tower School of Design,
The Hong Kong Polytechnic University
日時:5月16日まで
時間:11:00~19:00
場所:G/F., City Gallery, 3 Edinburgh Place, Central
日時:5月19日まで ※火曜、祝日休み
時間:10:00~18:00
問合せ:+852-6054-1207
ウェブ:http://www.wyngmastersaward.hk

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