香港を象徴する10棟の高層ビルと、ユニークなニックネーム
香港の人々はニックネームを愛用する習慣がある。今回は香港を象徴する建物と、ウイットに富んだその“愛称”をご紹介しよう。
“The Hong Kong Finger” ‒ IFC Two
415mの高さは香港第2位で、セントラルエリアでは比類無き存在感を放つ。雄々しくそびえる様子と、人の指のように上が丸みを帯びたシルエットから名付けられた。先端が王冠のように見えることから、世界的な金融街のシンボルと形容する人もいるそうだ。
“The Oil Rig(石油掘削装置)”‒ HSBC Building
1980年に建てられ、英国の建築家ノーマン・フォスターがデザインしたモジュラー構造、アルミ・スティールサスペンション構造とクレーンのような見た目が特徴的。建築費用は約52億香港ドルと、当時の世界最高価格だった。
“The Koala Tree” ‒ Lippo Centre
金鐘にあるツインタワー。当時ビルのオーナーだったオーストラリアの実業家、Alan Bondを揶揄して付けられたと思われるが、特徴的なデザインをコアラが木登りをしているように見える、という人もいる。
“The Big Cigar” ‒ Hopewell Centre
湾仔にある64階建てのタワーで、不動産会社“ホープウェルホールディングス”の本社ビル。香港初の筒状の形は葉巻のようで、黄色い帯状のライトがアクセントになっている。
“The Little Syringe” ‒ Sino Plaza
38階建てと大きさはセントラルプラザのビルとは異なるが、注射器のような形が似ていることから名付けられた。
“The Box Bank of China Came in” ‒ Cheung Kong Center
1999年に完成した当初、ボックス型で62階建てこのビルの高さは市内3位だったが、冴えないニックネームを付けられてしまったのは隣に建つ中国銀行ビルのインパクトが大きすぎたせいのようだ。
“The House of a Thousand A***holes” ‒ Jardine House
Mousetrap(鼠捕り)のニックネームでも知られる52階建てのタワーは、1970年代初めに完成した当時、アジア一高い建物だった。このニックネームは特徴的な、1700ある船のような丸い窓から付けられ、英国統治時代は中で働く人を例えて使われた。
“The Amahʼs Tooth”‒ Far East Finance Centre
Lippoセンター向かいにあり、隣のグレーの建物との対比もあって金色のガラスが輝きがより際立つ。“Amah”とは文字通り、東南アジアのメイド、アマさんのこと。
“The Cat Scratch or The Big Syringe”‒ Central Plaza
湾仔にある78階建てのタワー。92年にエンパイアステートビルを意識して建てられ、96年までアジア一高いビルだった。ニックネームの由来は、壁面にある猫のひっかきキズのような縦のラインと、独特の形をした先端のピラミッド型のフォルム。
“The Chopsticks”‒ The Summit and Highcliff
ハッピーバレーに並んで建つ、香港で最も高層の住宅。”お箸”に例えられたその高さは220mと252mだ。