風水の奥義を行く! 第64回 愛される理由、の巻
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。
◆愛される豊国神社◆
先日、孟意堂の故郷・名古屋市中村区にある豊国神社の太閤まつりに偶然立ち寄ることができました。この神社は、今から約480年前にこの地に産声を上げた戦国武将・豊臣秀吉公が祀られています。ゴージャスで賑やかなことが好きだった太閤殿下らしく、この日のお祭りにはお神輿あり、巫女さんの舞あり、このエリアのシンボルになっている朱塗りの大鳥居から神社までの長い道路の両脇に80以上の出店ありで、始終賑やかでした。
◆方位には意味がある。◆
豊国神社は以下の写真のように北を背中にし、神社の入り口は南を向いています。
東西南北、東北、東南、西南、西北の8つの方位がありますが、風水では、同じ南でも「丙(ひのえ)の方位」、「午(うま)の方位」、「丁(ひのと)」と三つの方位に分かれます。豊国神社の場合は、入り口が真南にある「午(うま)」の方位です。ちなみに、東南に近い方の南は「丙の方位」、西南に近い方の方位は「丁の方位」です。例えば、名古屋市の場合、中村区は午の方位、中心部は丙の方位を向いていますが、東区や千種区辺りは丁の方位を向いています。
実は、そのエリアがどの方位を向いているかでそのエリアの性質や風情が違って来ます。京都のように理路整然と同じ方向を向いている街もあればぐちゃぐちゃのところもあります。いにしえの人たちはきっとそれを知っていたのでしょう。そのエリアの性質を風水で紐解くことができます。
◆孟意堂風水的「人々に愛される」奥義◆
午の方位はいわゆる「桃花(とうか)方位」と言い、何らかの魅力があって人とのご縁に恵まれる方位です。桃花方位には午の方位以外に、北の子(ねずみ)の方位、西の酉(とり)の方位、東の卯(うさぎ)の方位があります。これらも人とのご縁に恵まれる方位ですが、それぞれ違った性格を持っています。
神社仏閣には人とのご縁など不要、と言う方もいますが、こうした方位に神社仏閣を建立した人たちは地元の人に愛される神社を目指していたのだと思います。前述の豊国神社にはお祭りでなくとも普段から多くの人が散歩をし、絵を描いたり、体操している様子が伺えます。孟意堂の両親は偶然かもしれませんが、この神社で結婚式を挙げました。桃花の方位を向いている神社仏閣はその土地の人々に愛され、その土地の生活の一部になっているのです。
私たちの住まいやお店もどの方位に入り口が向いているかがそこにいる人たちの性質や風情に影響を及ぼします。どんな風になりたいか、と向いている方向の意味が一致するような選択をしたいものですね。
彦坂 久美子
<プロフィール>
名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド•ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。
孟意堂
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