写真家アニー・リーボヴィッツと日本画家の千住博、合同展覧会をサンダラムタゴールギャラリー(中環)で開催

2016/02/29

東洋西洋の詩、文学、パフォーマンス―アート、フィルム、音楽などあらゆるアートを垣根なく展示している画廊「サンダラム・タゴール・ギャラリー」。ニューヨークに2箇所、シンガポールに1箇所、そして香港に1箇所の画廊を展開しており、社会的、芸術的、スピリチュアル的なイベントを非営利で手掛け、作品の美しさを幅広く広めることを目的に運営されている。

今回期間限定で開かれるのはアメリカ人女性写真家アニー・リーボヴィッツと、「滝のアーティスト」の異名を持つ日本画家、千住博(せんじゅひろし)の合同展覧会。アニー・リーボヴィッツといえば、ジョン・レノンと妻オノ・ヨーコとのツーショット写真を撮影し、まさにその1枚がジョン・レノンの最後の1枚となったという、鬼才のフォトグラファー。「どう見えるかではなく、その人が何をやっているかが大事」と語る彼女の被写体には、アンディ・ウォーホール、スカーレット・ヨハンソン、ブラッド・ピット、ジャック・ニコルソン、ダライ・ラマ、そしてクイーン・エリザベス2世など錚々たる人物が名前を連ねている。今回の展示では彼女の10作品が展示される。モデル達の力強い眼差しと幻想的な雰囲気に思わず引き込まれてしまうだろう。一方の千住博は東洋人として初めてヴェネツィア・ビエンナーレ絵画部門で名誉賞を受賞した日本画家。絵具を流して「滝」を表現する絵画が特に有名だが、その手法を取り入れたのは1990年代だという。日本文化の根幹には自然のそばに身を置く発想があるとし、伝統的な日本画で使用されていた石や貝殻、サンゴやミネラルなど自然由来の顔料にこだわり製作活動を行っている。クワの実から作られた絵画紙に広げられた絵具が、自然の静けさに倣うようになめらかに流れるように描かれる滝の絵は、まるで水流の音や存在感、匂いまで感じられそうだ。同展覧会では同氏の6作品が展示される。

被写体の内なる強さを写し出す写真家と、自然本来の静かで力強い水流を描き出す日本画家の作品が一同に介すまたとない機会。芸術が創りだす幻想的な世界観に触れる春にしてみてはいかが?

Forces of Nature: Annie Leibovitz and Hiroshi Senju
場所:Sundaram Tagore Hong Kong (57-59 Hollywood Rd., Central)
電話:(852)2581-9678
時間:3月10日~5月10日
ウェブ:http://www.sundaramtagore.com
オープニングカクテルレセプション:3月10日 18:30~20:30

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