スペインの建築事務所「EMBT」の作品展示会をHKDIギャラリー(調景嶺)で開催

2016/01/05

上海万博1香港知専設計学院(HKDI)と香港専業教育学院(IVE)は協同で、スペインの建築事務所ミラーレス・タグリアブエ(EMBT)が手掛けたこれまでの建築物のスケッチ、デッサン、試作品、模型などを展示するイベント「Urban Regeneration ‒Past,Present and Future」を開催する。EMBTと言えば2015年ミラノ万博のコパグリ・パビリオン「Love IT」や、2010年上海万博のスペイン・パビリオン、そしてサンタ・カテリーナ・マーケットの改修を手掛けたスペインを代表するデザイン事務所。世界的に評価の高い同事務所の作品群を見れるとあり、オープン以来建築ファンの間で好評を呼んでいる。
EMBTは主にパブリックスペースと建築物が相互に与える影響を重視してデザインを行っており、世界中の都市開発プロジェクトの数々のコンペで優勝、その手腕を多方面で発揮していることで知られる。今回のイベントでは同事務所が手掛けた建築物のうち、上海万博3内陸部と海岸部に建てられた作品8点を展示する。
注目はバルセロナのフード・マーケット、サンタ・カテリーナ・マーケットの改修工事のデザインだ。セラミックタイルでカラフルに彩られた屋根はスペインの熱い太陽の陽射しのもと、市場の周囲の19世紀に建てられた建物と見事に調和が図られており、まさに新旧を融合させたデザイン。また、上海万博で展示されたスペイン・パビリオンも見逃せない。巨大なバスケットのような形をした建物は小枝を編み込む技工を採用しており、伝統的な工芸技術をモダンな建築技術に反映させた傑作だ。今回展示される作品群の中には、実際にこのスペイン・パビリオンで活用された技術と同じ手法で作られた模型が展示され、EMBTの代表作を直に目の当たりにできる。
人間と環境が調和しながら持続ある生活を続けることを目的にデザインされているEMBTの作品群は、世界的大都市香港の都市開発にも少なからず影響を与えてくれるに違いない。情熱の国スペイン発のデザインに触れる熱い一日を過ごそう!

上海万博2

Urban Regeneration ‒ Past, Present and Future
住所:Hong Kong Design Institute ‒ HKDI Gallery
3 King Ling Rd., Tseung Kwan O(調景嶺駅A2出口)
期間:2月26日まで
時間:10:00~20:00(毎週火曜日、12月20日・27日、1月3日休み)
ウェブ:http://www.hkdi.edu.hk/hkdi_gallery/2015/embt

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