風水の奥義を行く!第120回 前を向いて歩こう、涙がこぼれないようにの巻

2022/02/16
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。
ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。

◆春節のおめでたい言◆
香港では、春節にこんなおめでたい言葉を言い合います。「恭喜發財(あけましておめでとうございます)!」「身体健康(この一年、健康に恵まれますように)!」「心想事成(思いが叶いますように)!」そして、今年の干支の「虎」にちなんだこのような言葉もあります。「虎年大吉(この一年大吉に恵まれますように)!」「如虎生翼(虎に翼が生えるような活躍ができるように)!」
三国志演義の中に「如虎生翼」にちなんだ話があります。後に蜀漢の皇帝となる劉備玄徳は、関羽や張飛などの力の強い味方に恵まれていましたが、天下取りの為に何が必要なのかを悟り、諸葛孔明を軍師としてスカウトします。スカウトは成功し、彼から的確なアドバイスを受けるようになり、力に加えて戦略を持って戦えるようになりました。彼は諸葛孔明を味方にしたことを「(強者の象徴である)虎が翼を得て飛べるようになったようなものだ!」という意味で「如虎生翼」と言ったそうです。自分では想像できないアプローチで、自分の力をより効果的にプロデュースしてくれる諸葛孔明のような人と出会えたら、こんな嬉しいことはありません。人との縁はとても大切なもの、そして、自分の人生を大きく変える出会いはかけがえのない宝物です。

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◆立春の命式で読み取れること◆

さて、立春を人の四柱推命のように分析し、その年の様々な出来事を予測する方法が風水にはあります。この方法で今年を分析してみると、前述のように人との縁に恵まれるどころか、その反対のことが予測されます。

壬寅(2022)年の立春:2022年2月4日 寅刻
年 陽水・偏財)     //七殺/偏印/比肩
月 陽水・偏財)     //七殺/偏印/比肩
日 陽土)        癸・正財
時 陽木・七殺)  //七殺/偏印/比肩

この一年の主役は岩のような戊土(つちのえつち)です。この土は寅木という根を持った甲木(こうぼく)に強く剋され、大きな河のような壬水の流れに岩は決壊しそうで、試練にまた試練を受けて苦しい状況です。そんな中、力になってくれる仲間の土エネルギーはとても弱く、支えてくれるはずの太陽の火エネルギーは地面の下の寅の中にぽつんぽつんといるだけでこれまた弱く、力になれません。疲弊している戊土は誰からもアドバイスを受けることができず「なんだ、結局頼りになるのは自分だけなんだ。」と悟ることになります。
ここからこの一年の様々な世相が読み取れますが、人間関係では、人がぶつかり口論が多く、誰かを頼りにすることもできず不安に涙する一年です。そして、「何も手を加えず運命のままであれば大変なことになるぞ。」と警告してくれているかのようにも読み取れます。

◆孟意堂風水的流れを変えてスムーズにする奥義◆
後天的にテコ入れをする、そのキーワードの一つが「源流」です。どこに源流があってどこへ流れ、どこにたどり着くのか、そして、その流れがスムーズかどうかを見るのは命式を見る上でとても大事なポイントです。命式の流れが良ければその人生はスムーズに流れます。ところが、この立春の命式は水が土にぶつかり、土が木にぶつかり流れがとても悪いのです。それは五行の火・金エネルギーが欠けているのも原因ですが、命式の全てが「陽」であることも原因しています。
ならば、何らかの方法で何らかの陰エネルギーを加えるのも流れを良くする方法の一つです。陰と陽の関係は、ある種磁石の原理に似ています。N極(陽)とN極(陽)は大きく反発し合いますが、N極(陽)とS極(陰)は強い力で引き合うからです。
どのようなS極(陰)を用いると効果が出るのかはテコ入れの大事なポイントです。
力のある劉備チームに諸葛孔明の知恵が加わって流れを変えたように、今年は知恵で流れを変えられるチャンスが私たちに与えられている年でもある、と言えるのです。


彦坂 久美子
<プロフィール>

名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド・ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。

孟意堂
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Line ID: Mannidou2868

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