風水の奥義を行く!第115回 ひとすじの光が見えてきた!の巻
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。
ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。
◆リニューアルされた中環街市◆
喜喜(ダブルハピネス)の手ぬぐいに、駱駝(Camel)ブランドのレトロな魔法瓶。ラジカセにブリキのおもちゃ。「そうだよなあ、昔、あんなの毎日使っていたよな」と香港のちょっと昔にタイムスリップしたような場所が香港にソフトオープンしました。約80年の歴史を誇る「中環街市(セントラルマーケット)」https://www.centralmarket.hk/en/ です。街市(がいし:公設市場のこと)で野菜や乾物を売る人たちが長い間愛用してきた秤などの道具が展示され、活性化するための様々なイベントがここでは行われています。北は国際金融中心へ、南はヒルサイドエスカレーターへと歩道橋でつながっている利便さも影響しているのでしょう。総面積12万2千平方フィートの中に100店舗以上の飲食店や小売店が次々と出店し、コロナ禍でも連日多くの人たちでにぎわっています。
◆街市が香港で発展してきた理由は?◆
香港の街は山が多く坂道も多いところがあります。急な斜面を流れる川の水は来る水も出ていく水も速いです。道路の流れも同じことが言えます。そして比較的緩やかな斜面を曲がりながら流れる水はゆったりとしていて、そのカーブのところに水はたまりやすいという特徴があります。特に河口に近づくにつれ流れは緩やかになります。
風水では「水為財」と言ってオカネと水には深い関わりがあります。言い換えれば、お金儲けや金運を良くするには水が不可欠です。ただし、水があればお金がたまるのではありません。ポイントは「水がたまるとお金がたまる」なのです。
中環街市のみならず、香港に97か所ある街市は現在もそれぞれ大勢の人々でにぎわっています。新鮮な魚介類や野菜等が流通し、食事もでき、日用品も買える便利なところだからでしょう。それに加え、どの街市にも共通して言えるのは、そのエリアの比較的低い場所に設けられていることです。だから街市のことを英語で「Wet market(ウエットマーケット)」と呼ぶのだと思います。山の峯の辺りや丘の上に街市はありません。街市は、その地形上、水がたまりやすい場所に設けられています。これが街市に人が集まり、商売が集まる風水上の大きな理由の一つと言えます。
◆孟意堂風水的中環街市が活気づく奥義◆
中環街市も緩やかな坂道の低い場所にあり水がたまりやすいエリアにあります。雨が降るとこのことはよく分かると思います。それに加えて中環街市がすごいのは、実は光の使い方にあります。これには三つのポイントがあります。
一つ目はGFの玄関。北西と東南の玄関口には、街市で販売される鶏卵の鮮度を見るための赤い照明が500個吊るしてあります。これは、第八運(2004年〜2023年)である現在の北西・東南の玄関を人の面でも商売の面でも活性化させる働きがあります。二つ目は屋上の天窓。窓ガラスが大きいのもこの街市の特徴ですが、天窓があることで昼間の太陽の光が自然と入ってきます。そして、三つ目が中庭の光です。中庭があることは真ん中に明堂(ある一定の空間)があるということです。そのため建物の真ん中に人が集いやすい環境を作っています。その中庭に昼間は太陽の光が、夜は月の光が入り、毎日絶え間なくエネルギーを与えています。この方法は、実は専門性が問われる高度な方法で、かつては祠堂や中国で「四合院」と呼ばれる住宅、現代ではホテルやオフィスビルにも使われています。
孟意堂風水では陰陽(陰と光)のバランスを重視します。暗い場所は陰の気がたまり、動作もゆっくりで物事が億劫になりがちです。一方、明るい場所には陽の気が宿り、動作は活発で速くなります。明るく活気ある街市には、明るい光は必須条件です。
コロナ等の不安は拭えない中、光の活用によって活気は育まれます。そして、この明るさがひとすじの光を見出すことにつながっているような気がしてなりません。
彦坂 久美子
<プロフィール>
名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド・ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。
孟意堂
<問い合わせ先>
住所:Unit B, 12/F.,Hang Seng Causeway Bay Building,28 Yee Wo St., CWB
電話:(852)9841-6366
メール:kumiko6ring@gmail.com
ホームページ:http://mannidou.com
フェイスブック: mannidou
公式ブログ https://ameblo.jp/manidou-fengshui