春節特集2・旧正月イベント

2014/01/06

多彩な旧正月イベントを楽しもう!

 

旧正月を祝おう

香港や華南地区で初めて12月31日の年越しを迎えた日本人は、1日(元旦)のみが祭日で2日からはまた通常通りの生活が始まるという文化の違いに驚くことが多い。それは中国では月の満ち欠けに基づく太陰歴により「農暦新年」を新年としているためだ。農暦新年は「旧正月」「チャイニーズニューイヤー」「春節」などと呼ばれている。

旧正月は、日本などで使われている太陽暦とはカウントの仕方が異なるので、毎年日付が違う。ちなみに2014年の旧正月は1月31日(元旦)からスタート。中国では約2週間の休みとなるが、香港では元旦を含めた公休日は4日間だけだ。学校関係は長期の休暇となるが、一般的に企業などは元旦から数え5日目から仕事始めとなる。

旧正月に香港を訪れた日本人観光客は、見事にお店のシャッターが降りた町の風景に驚かされる。旧正月は家族と過ごす大事な行事のひとつなのだ。旧正月の前後はお祝いのイベントが目白押し。中国5000年の歴史と文化に、150年にわたるイギリス植民地文化を融合させた香港では、多彩なイベントや催し物で旧正月のお祝いをする。そんなイベントや風習を紹介しよう。

■イベントに出かけよう!

大晦日の夜 1月30日
一般的には「食團年飯(セックユンニンファン)」と言い、家族全員が集まり水入らずで食事をするのが伝統だ。

旧正月の約1週間前から1月30日まで 花市(予定)
花市花市は旧正月に不可欠な催しもの。甘い香りを放つ色とりどりの花が並ぶ花市には、家や会社に飾るための新年に幸運をもたらす花を求めて大勢の人々が繰り出す。金柑の木、水仙、牡丹は、繁栄をもたらし、桃は、恋愛運を高めるといわれている。また、葉のついたミカンは人間関係が長続きすることや「実りの多い」結婚生活を約束してくれるとされて、縁起をかつぎ買い求める人々が多い。また、正月の飾りモノや雑貨などのショップもあり、大人も子どもも楽しめる。

場所:ビクトリア公園(コーズウェイベイ)、ファーフィ公園(モンコック)等
入場料:無料

1月31日(元旦) ナイトパレード(20時から21時半)(予定)

今年で16回目を迎えるナイトパレードは旧正月のメインイベント。パレードでは、様々な装飾を施した山車が地元および海外からのパフォーマーを乗せ、チムサーチョイ(尖沙咀)をパレードする。沿道からの観覧は無料だが、入場料を払って観覧スタンドで見学することもできる。(観覧の入場チケットは、事前に香港政府観光局ビジターセンターにて購入)。パレードは午後9時30分まで続くので、沿道から声援を送ってみては?

1月31日 旧正月花火 (20時から、ビクトリアハーバーにて)(予定)
1月31日夜の新年の到来を告げる花火は迫力満点!ビクトリアハーバーの両岸を埋め尽くして、歓声を上げる大勢の人々に加わって盛り上がろう。

場所:セントラルとチムサーチョイ間のビクトリアハーバー
時間:20時から(約30分)

旧正月香港競馬(シャーティン競馬場)2月2日 旧正月香港競馬(シャーティン競馬場)(予定)
旧暦最初の競馬レースを観戦することは、地元のファンにとっては、欠かせない習慣のひとつ。スタンドは、この日のレースに勝って新年の幸先の良いスタートを切ろうとする競馬ファンで毎年超満員だ。

時間:11時~
場所:新界シャーティン競馬場
入場料:未定(HKD100で香港ジョッキークラブの会員専用エリアに入場できるツーリストバッジが
購入できる。有効なパスポートの提示が必要)

 

■旧正月の風習・習慣

初詣
旧正月には、前年を無事に過ごせたことを感謝し、新しい年の幸運を願うのが習慣だ。大勢の人が初詣で詰め掛けるのは、黄大仙寺院(地下鉄黄大仙駅下車)、または、車公廟(地下鉄車公廟駅下車)。黄大仙でおみくじを引いたり、車公廟で運が回るといわれている金色の扇風機を回したり、日本と違った初詣が体験できる。

おせち料理
正月料理として、一般に鶏(吉と同音)や魚(余と同音)を食べるとされるが、広大な中国の中では地方により正月料理も大きく異なる。北方では餃子が知られており、香港を含む南方では1年が甘くなるようにとの願いを込めて糖蓮子や湯圓、糖年糕を食べる習慣がある。また年糕(甘いお餅)、蘿蔔糕(大根餅)など日本とは違ったお餅類、角仔、煎堆などのお菓子、一般家庭では湯丸という団子を食べる。また赤い菓子器に詰められた伝統的な瓜子、蓮子、糖果などの各種。おせちの定番として「髮菜(發財)」、「蠔豉(好事)」の縁起のよい食材をつかった料理が家庭やレストランで食べられる。

お年玉
香港では、「恭喜發財(ゴンヘイファッチョイ)」「新年快楽(サンインファイロッ)」の正月の挨拶とともに「利是」というお年玉を配る。利是の相場はHKD20(約200円)だが、偶数の金額を封筒に入れるのが常識。奇数は縁起が悪いとされている。日本のお年玉と違って、子供だけでなく独身の人なら大人でももらえるのが、香港の利是。また、日頃お世話になっている人やマンションなどの管理人や掃除のおばさんなどにも利是を渡すのは常識とされている。旧正月が近づくと利是の準備に銀行に行きピン札をたくさん用意する人が増え、銀行は時には長蛇の列だ。街では、「利是封(お年玉袋)」を売るお店がよく目にとまる。

 

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