中庸(平常を保つこと)と美容 楊さちこ中医美容学

2014/11/11

中医学と中庸と美容

いつの世も女性は美しくなりたいと思っています。
一方で、美しいとは何か?なぜ美しくなりたいのか?と問いかけられたとき、きちんと回答することができる女性はどれだけいるでしょうか。美容業界を見渡してみても、この部分が欠如したまま、極端で局部的なものや、目新しさだけに走る傾向にあります。この結果、実態の見えない「美しさ」を追いかけるため、スキンケアジプシー族、エステジプシー族的な女性が増え続けるのです。

美しさを【保つこと】は、美しくなるよりも難しいこと
美容法とは、短期即効的に美しさを得ることを目的にするものでしょうか?私が提唱するメソッドの中では、美容法は、時間軸の流れに向かって落ちていこうとする今の美しさを保つためのものだと位置づけます。基本的で普遍的な永久手当てを継続することこそ、「本当」の美容法だと考えます。

人間の体バランスを整え続けるのが「中医学」なのです
「中医学」とは東洋で最も古い書籍に四書五経の「易経」があります。
「易経」とは天文・地理・人事・物象を陰陽変化の状態の変遷、変化の予測を体系化したものです。そして、その変遷変化のめぐりに沿って私が考える「中庸」とはちょうど真ん中(普通)ではなく真ん中(普通)よりちょっと頑張っている状態でいること。
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◆中庸とは◆
「中庸」の「中」とは、偏らない、しかし、決して過不及の中間をとりさえすればよいという意味ではありません。
よく、中途半端や50対50の真ん中と勘違いされています。
「庸」については、朱子は、「庸」を「平常」と解釈しており、鄭玄は「庸」を「常」と解釈しています。
「庸」が「常」という意味を含んでいることは二人とも指摘しています。
現在、多くの学者たちは「庸」が「平凡」と「恒常」との両方の意味を含んでいると見ています。
中庸は儒教の倫理学的な側面における行為の基準をなす最高概念であるとされています。
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【保つこと】『中医学』であり『中庸=頑張りすぎずに頑張る状態』なのです。
風邪薬で例えるなら、ケミカルな風邪薬は、風邪をひいてから飲むもので、飲んでスグに効果があることが必要です。

一方、漢方系の風邪薬は、風邪をひかないように飲むもの、ひきかけのときに飲むもの、ひいてから飲むもの、ひどくなってから飲むものと分かれています。

そして、一番のおススメはひかないように飲むものです。
その効能は、風邪予防だけではなく、健康維持するためのもので、飲み続けることが大切です。
その継続により、病気になりにくいからだを目指すのですが、ケミカルな風邪薬のように、劇的な効果は感じられません。
「あぁ、そういえば、今年は風邪をひかなかった」と気づいたときにその効果を実感します。
その働きは、体が健康であって初めて成立する内から輝く肌を目指すもので劇的な効果は、スグに実感はできません。「あぁ、そういえば、最近いつでも調子がいい」と気づいたときにその効果を実感するものなのです。

体も肌も、トラブルが起きたらあわてて回復に努めますが、回復した後は、気にすることもなく、お手入れもおざなりになりがち。
そして、同じトラブルを繰り返してしまうことが多いもの。
普段からちょっとした保つ努力をすることにより、「病気知らずのからだ」「トラブル知らずの肌」が手に入り続けるのです。

楊さちこ

【楊さちこ先生のプロフィール】
1961年大阪生まれ。南京中医薬大学。中医美容教授・中医学博士。日本と香港・中国のアジアンコスメブームに火をつけた第一人者。アジア各地において商品開発から美に関するトータルプロデュースを手がけるほか、各地において美容セミナーを開き、「楊さちこ式美容メソッド」「脱ファンデーション」を伝え、幅広い年齢層の男女から絶大な信頼と支持を得ている。
楊さちこのアジアンビューティースタイル公式サイトRepeque®-レピーク
http://www.yo-sachiko.com
香港ときどき海外発!
中医学博士・楊さちこの『アジアンビューティまっしぐら』@アメブロ
http://www.asian-cosme.asia

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