「清明節」NEVER MIND 何があっても没問題！ - 広東総合投稿

清明節、あてくしもベンツのオーナー（ポルシェでも可）！
此岸から彼岸へのお引っ越し（通年OK）必需品を一挙ご紹介！

　先週、4月4日は清明節（その年によって5日のこともある）だった。日本では春と秋のお彼岸にお墓参りをするが、ここ中国では清明節にお墓参りをする。例年3連休になるこの祝日、中国の伝統文化を知るにはもってこいの一日なのだ。

　死んだらどこへ行くの？どんな世界なの？と「死」は子供の頃から大人になった今でも解明できないことのひとつ。此岸から彼岸へ三途の川を渡るんだろう（泳がないよね？）くらいには思ってます。でも、彼岸（向う側）でも何かと物入りだろうし、来世が困るのはもっと困るしねえ、ということで、中国では引っ越しさながら、現世からあれもこれもと持って行っちゃうんだそうだ。

　ご近所の市場の一角にある専門店。ここにはありとあらゆる必需品が売られている。しかーもっ！芸が細かいというか、かなり現実的なのか、やたら凝ってます。今回はそんな品々をちょいとご紹介！

1. 車
　おおっ！ベンツ、ポルシェ、BMW、運転手付きまで各種揃ってる。これならあてくしもベンツオーナーになれるではないか！横にはなんとクルーザーもある。あ、三途の川をクルージング？

2. パソコンやスマホ
　どちらもリンゴマークのアレです。さすがグローバル企業、あっちの世界もサポート範囲内だったりして。

3. 衣料品関係
スーツ、デザインが若干派手な気も……。靴はシュッとしたあのマーク入り。女性用のお洋服（やっぱり派手だった）もあるけれど、あまり着たくない……。

4. 娯楽用品や家具
さすが中国！麻雀セットは外せないデフォルトアイテムとお見受けしました。

5. 証書類
不動産の「登記証」。証書類は大事です。これがなきゃ資産として認められないしね。免許証も「国際免許証」ならどの国でも（だいたい）オッケー、あ、あっちの世界もOKなの？

6. 現金
地獄の沙汰も金次第、そう、現ナマなしには生きていけないのかも。ん？生きて？死んで？どっちだ？さて、一千億紙幣、ゼロは何個でしょうか。

　他にも、御供養物や神様、お線香まで所狭し、と並んでいました。あ、ベンツオーナーになりたい方、ご安心ください。これらの品々は清明節のみならず、通年販売（お店のおばちゃん談）。あっちへの持参方法は燃やすだけ、運送費ゼロっす。

　赤い蝋燭は次の人生への門出、そのハレの日には必需品を持ってお引っ越し。そう思うとほんのちょっぴりだけ、死に対する怖さがなくなる気がする。あ、でも物欲に駆られ、あれもこれもと買い込むと、来世は虫になっちゃうかも……ぷちっ。

［ヘイワード 順］

母、妻、日本語教師、ライター、女の5足のわらじ（1足減りました）を履いて、今日も広州中をぱたぱたと、なんでもかんでも「なんとかなるさー」で乗り切ります！広州10年目突入、中国語は相も変わらず駄目駄目レベル。夜ごはんの主食はやっぱりビール。