柔道を始める前に知っておきたい18のこと 第17回
第17回 今、私たちにできること
世界各地で拡大が止まらないコロナウィルスは私たちの生活にも多大な影響を与えています。
このウィルスに関して最も厄介な点は、人間の目には見えるものではないので、知らない間に人から人へと感染していってしまうところにあります。
そこで、このような感染経路を完全に断とうとするには「他人と会わない」ことが望ましく、それぞれの国と地域は外出を禁止、制限したり、密集を避けるような対策、呼びかけをするようになりました。
運動をしてはいけない、わけではない
学校も休校となり、なかなか外に出る機会もなく子どもたちにとってはストレスの溜まる日々が続いています。また大人も同様に、フィットネスジムを始めヨガなどのエクササイズクラスもすべて一時閉鎖となり汗をかく機会を奪われてしまいました。
しかし、これらのことは決して「運動をしてはいけない」ということを意味しているわけではありません。学校やジムの閉鎖は人が集まるのを防ぐためであり、運動自体に問題はありません。もちろん自宅でできるストレッチや腕立て伏せ、腹筋運動などの運動は言うまでもなく、外でのランニングやウォーキングなども問題ありません。ただし外で運動をする場合はそれなりのエチケットが必要だということです。パートナーと運動する場合はマスクなしでの会話は避ける。くしゃみやせきなどが出る場合は必ずマスクを着用する。逆に一人で黙々と運動に走ったり歩いたりするのであれば、運動の最中はマスクを着用しなくてもいいと思います。(他人のくしゃみや咳には気を付けてください)
おいしいものを買って食べよう
同じように密集を避けるということでレストランや居酒屋も営業が制限されてしまい、「週末は家族で外食」という家庭も多い中でこの制限は私たちのストレスの原因となっています。
一方で、ポジティブに考えると、外食ができない分、月々の食事にかかる出費も自然と抑えることができます。ですから、この機会にスーパーやデパ地下でちょっと良いものを買って帰りましょう。肉にしても魚にしても、また野菜やお菓子にしても、普段買わないような1ランク上の物はやはり味が違いますし、そういったものを家族で食べると自然と笑顔がこぼれます。食べる場所に制限は出ていますが、食べ物そのものに対しては規制はないので、ちょっと良いもので食卓を普段より豪華にしてみましょう。
精力善用と自他共栄を今こそ
集団で生活をする社会においては危機に直面しているときこそ、皆が一丸となって課題解決に取り組む必要があります。今のような生活ではストレスが溜まるのは当たり前です。文句も言いたくなります。でも今は誰かに対して文句を言うのではなく、国の方針に基づいて一人一人が同じ方向を向くことが先決です。
最後に嘉納治五郎師範の言葉を少し紹介しましょう。
「どうしても人が人として社会生活を全うし、存続発展していくには、自他共栄の主義以外にはあるべきでない。(略) つまらぬ抗争をやめて、自他共栄の原則により、あらゆる精力を最善に活用するようになれば、その結果、国家の実力は現在よりも数層倍にのぼるであろう。」
平穏な暮らしが一日も早く取り戻せることをひたすら祈るばかりです。
筆者プロフィール
宮坂 龍一(みやさか りゅういち)
柔道参段。講道館で柔道を始め、暁星中高、筑波大学と柔道部に所属。元柔道香港代表U-17・U-12コーチ、2017年柔道日本マスターズ73kg級3位。
サタデーキッズ柔道クラス
場所:九龍柔術
住所:11/F., Park Hovan Commercial Bldg., 18 Hillwood Rd., Jordan
時間:毎週土曜日 3~6歳クラス 9:10~10:10、7~12歳クラス 10:15~11:30
指導言語:英語(メイン)、日本語、広東語
月謝:HKD600
最寄駅:佐敦(ジョーダン)駅D出口より徒歩5分
問い合わせ:info@klnbjj.comまたは(852)6647-7164(宮坂まで)