風水の奥義を行く!第96回 南方位を深堀りする、の巻
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。
ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。
◆病気エネルギーは南にあり◆
恭喜發財!身体健康!
香港では新年にこうした四文字熟語で挨拶します。この一年も健康第一。健康に関わる方位で今年注目すべきはズバリ南です。
今年の南方位には、健康面で長期的に悩まされる二黒星が宿ります。二黒星が影響する病気は突発性ではなく慢性的な病気で、「病院に何度も通っているのに全然発熱が下がらない」とか「これまで健康だったのに、ずっと咳が止まらず苦しい」といった症状もそれにあたります。
それに加え、南方位には三煞が宿ります。ちょっと細かくなりますが、同じ南でも丙(157.5-172.5度)と丁(187.5-202.5度)の方位には坐煞が宿り、その間の午の方位(172.5-187.5度)には災煞が宿ります。三煞は放っておくと結構怖い存在で、盗難に遭うとか大金を失うとか、家の一部が壊れてしまうとか、突然怪我をするとか事故に遭うというチカラを持ちます。お住まいの場合、この方位を改装するのは控える方が良いですし、南の窓の外が道路工事中であれば何らかの対策が必要です。
中でも真南である午方位は今年の歳破(さいは)の方位にあたります。歳破は今年の干支方位である子方位(真北)のちょうど真反対を意味します。人間関係が今年急にこじれたり、自分の中に矛盾が生じたり、投資で損失を受けたりするのは歳破の影響も考えられます。今年の南方位は残念ながら「良い所なし」です。
◆南方位の凶意を攻略する◆
とはいえ、日当たりの良い南方位を活用している人は少なくないはずです。孟意堂も実は南方位に寝室があります。
この方位を何とかする方法がない訳ではありません。たとえば、二黒星は五行の土エネルギーですので、その力を強めてしまう火エネルギーに関わるものは避け、逆にその力を弱める金エネルギー、或いは金エネルギープラス水エネルギーを活用します。具体的には銅製の中国の古銭を置くとか、銅製のひょうたんの置物を置くという方法が挙げられます。三煞に関しては、香港でポピュラーなのが銅製の麒麟の置物を置く方法です。「泰山石敢當」という文字が刻まれた大きな石の置物を活用して三煞エネルギーを室内に入れない方法もあります。沖縄の古いお住まいやT字路には、「泰山石敢當」が今も残っています。これはきっと同じ目的で活用されていたのでしょう。
◆孟意堂風水的南方位の奥義◆
年が明けておめでたいはずなのに、あれよあれよという間にマスク姿が多くなった香港。人口密度が高く人の往来が多いこの街で、新型コロナウイルスによる肺炎が拡散しないようにするためでしょう。香港は中国を中心として南南東に位置していますので、風水の観点からも、この一年は二黒星の影響を受けるはずです。例年以上に健康面に注意する必要があると思います。三煞対策も脇を締めて取り組む必要があるでしょう。
しかし、今年の南方位は本当に「良い所なし」なのでしょうか?南方位には暖かさがあります。食材も豊富で、冬でも飢えるとか凍死する恐れがそもそもありません。南方位は火エネルギーを司るため、人々が何かに夢中になり、必死に努力する事象があります。だから香港の人たちは働きものが多く、商売に夢中になり必死でお金儲けする人が多いのかもしれません。「明るい」とか「楽しい」という事象もありますので、旅行したり、グルメやエンターテーメントを楽しんだり、自分にご褒美をあげることができるのでしょう。火エネルギーは文明を表します。だからこの街の人たちの地頭は良いのだと思います。
この一年の事象だけに囚われず、他の地域にはないこの街の土台の素晴らしさを見直し、感謝しながら生かしていけたら、と何かに翻弄されやすい春の初めに思っています。
彦坂 久美子
<プロフィール>
名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド•ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。
孟意堂
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