宋王朝の芸術品の世界
宋王朝の芸術品
華麗なるコレクションの世界
宋は960年から1279年まで続いた中国の王朝の1つ。趙匡胤が後周から禅譲を受けて建国し、五代十国時代は終わりを告げた。
宋王朝は現在私達が知る中国を形作った時代であり、人々は米を食べてお茶を飲み、纏足等の文化も始まった。
装飾芸術は特に南宋時代に、2つの異なる美学、即ち王族と一般文化の美学双方に反応して発展し、上品さと技術的完成度が融合して進化を遂げた。とりわけ陶芸品は、多くの愛好家が中国最高位の芸術として讃えている。
吉州窯 鉢 [1]
直径12cm
斑紋の薄い茶色の素地にスモモの花が描かれた鉢。外側は暗褐色の釉薬仕上げ。
中国古代窯工芸品 [1]
高さ 45cm x 幅 25 cm
アルバート・ボーレはフランスの特命大臣に任命され、1880年から1883年にかけてこの作品を製作。後にフランスで競売にかけられた。
食器、飾り皿 [1]
直径:11cm~19cm
この器の形態と装飾は、金属工芸が外国様式の影響を強く受けた唐時代(618-907)とは対照的に、純粋に中国発祥のものである。鳥と花のモチーフは宋の絵画の影響を反映している。
儀式用壺 [1]
高さ 58.4 cm x 直径 11.4cm
細長い蓋付き儀式磁器壷。緑の龍と神の彫刻が施され、青磁の釉薬で仕上げられている。
定窯 皿 [2]
光沢ある黒い釉薬で仕上げた地と不規則な斑点模様が美しい。縁には部分的に灰色がかった白い地の色が見える。
磁器ティーカップ [3]
高さ 3.5cm x 幅 8cm
宋王朝の5大磁器の1つ、鈞窯の磁器。その貴重さは“金には値段が付くが、鈞窯の磁器には値がつけられない”という諺があるほどだ。
定窯 花皿 [3]
高さ 24.1cm
光沢あるクリーム色の釉薬使いが可憐な印象を与える。
磁州窯 鉢 [3]
高さ 15.2 cm x 直径17.2 cm
水平線の境界に囲まれた枠の中に、5つの定型化された葉の模様が施されている。底部は釉薬を使わず素地の風合いが残る。
木製仏像 [3]
高さ 24.1 cm
簡易な王座に結跏趺坐で佇む阿弥陀如来像。プリーツの衣、長い耳と螺髪、穏やかで慈悲深い表情などの表現が繊細。
龍泉青磁 壺 [4]
古代中国の華麗な歴史文化と高度な工芸技術を感じられる一品。
青白磁皿 [4]
直径 15cm
紀元7世紀から生産され、13~14世紀に最盛期を迎えた青磁は、少量の酸化鉄を含み、焼くと変色する。病の治癒、求心力を高めるなど不思議な力を持つとされ、貴族の出産祝いとして人気だった。
景徳鎮花瓶 [4]
高さ 23cm x 中央幅 13.6 cm x 底幅 4.6 cm
繊細な質感と美しい色彩、洗練された彫刻が特徴のファイン・チャイナは、シルクロードを通じて中国から西洋に広まった最初の芸術品の1つ。金色の龍と不死鳥という、古典的な景徳鎮の様式美が見られる。
(テキスト:Hilary Kwan、翻訳:Shoko Masuda)
[1] Orientique
ウェブ:http://orientique.com
[2] Alain. R. Truong
ウェブ:www.alaintruong.com
[3] J.J. Lally & Co. Oriental Art
ウェブ:www.jjlally.com
[4] M. FORD CREECH ANTIQUES
ウェブ:www.mfordcreech.com