レバノンEtel Adnan氏の個展文学とアートが中環(セントラル)で開催

2015/06/09

Etel Adnan作家でもあり画家としても知られるEtel Adnan氏が、香港で初となる個展を開催する。同氏は、1925年にレバノン共和国の首都であるベイルートに生まれ、パリで哲学を勉強した後にアメリカに渡った。
現在はパリに戻り、世界各地で個展を開いている。同氏が作家として書く詩と小説は文章とアートの分野の間を流動的に動き、また同氏が画家として描く世界は文化と分野をまたいだ文学との深いつながりからインスピレーションを得ているという。
カリフォルニア州・サンラファエルにあるドミニカン大学でアートの哲学と美学を教えていた頃、同氏はすでに作家としても本を出版していた。そして1960年代の初頭に、強烈なインパクトがある抽象的な絵を書き始めたのである。テーブルの上に横にしたキャンバスを置き、パレットナイフを絵の表面にあてて描く。明るい色とダイナミックな力を兼ね備えた絵は、ロシア出身の画家・NicolasdeStaël氏やスイス出身の画家Paul Klee氏の描くモダニズムに強く影響を受けている。
Etel Adnanの世界        Etel Adnanの芸術

同氏が描く山の形や地球・海・空はモチーフの色の重なりと境界がポイントとなる。そのほか、同氏が長い年月を過ごしたカリフォルニアにあるTamalpais山を描いた絵は、鮮やかな色の大きな塊が同氏の数多くの思い出を蘇らせる。さらに他の作品では、さまざまな形とサイズの幾何学的なブロックが同氏のセンスを徴している。これらのブロックの色は都市部に密集した道、建物、日光、影を意味するものだ。
Etel Adnanの絵画     Etel Adnanの個展
文学に繋がりのある奥深い世界を描く同氏の作品は、中環(セントラル)にあるWhiteCubeにて期間限定で展示される。鮮やかに描かれた抽象的な絵は想像力を駆り立て、さらに文学の世界へと観る人をいざなうだろう。ぜひこの機会に足を運んでみよう!

Etel Adnan個展
期間:6月4日~8月29日
住所:White Cube Hong Kong, 50 Connaught Rd., Central
電話:(852)2592-2000
時間:火~土11:00~19:00
ウェブ:http://www.whitecube.com/hongkong

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