カバーストーリー 2022年6月第1週号「ガンバレ!日本龍」
ガンバレ! 日本龍!
香港日本人ドラゴンボート倶楽部
ホイッスルが鳴った。力強い太鼓の音、上がる水しぶき、あつい声援。ゴールの瞬間に会場中が息をのむ。その中に日本龍(ヤップンロン)がいた。2021年秋に行われたインビテーションカップ混合レースで見事、3位に入賞、トロフィーを獲得した。
1990年に創立した香港日本人ドラゴンボート倶楽部(HKJDBC)は今年で33年という歴史ある倶楽部だ。日本人だけでなく、香港、インド、マレーシア、シンガポールなど国際色豊なメンバー総勢60名ほどが在籍する。昨年はコロナ禍でほとんどのレースが中止となったが、普段の練習は規制時以外、いつも通り香港島の大潭(タイタム)村で行ってきた。パドルを漕いだことのない方でも、一から学べ、めきめきと腕を上げていくことができる。練習ではみな真剣に取り組むが、打ち上げや運動会、BBQ、誕生会、送別会などのイベントでは笑い声がたえない、和気あいあいとした雰囲気がある。
昨年、メンバーに還暦を祝福された会長は、日本龍の船頭で力強く太鼓を叩きメンバーの息を同調させるドラマーだ。言うなればパドラーたちの心を一つにし、ゴールまで繋ぎ止める、重要な役割を担う。日本龍が毎年のレースで常連なのは、練習の成果ももちろんあるけれど、チームの心が団結して一丸となっているからにほかならない。
そんな同倶楽部は、2015年端午節の赤柱(スタンレー)レースでチャンピオンシップを勝ち取った輝かしい実績がある。世界中から参加する数多いチームの中で、体格差などものともせず、ずっしりと重いチャンピオントロフィーをチームは手にした。
今年もコロナの影響が心配されていたが、6月3日赤柱メインビーチ(8:00〜17:00)にて開催されるドラゴンボートレース。我らが日本龍ももちろん参加する(18人漕ぎのスタンダード艇レースおよび12人漕ぎのスモール艇レースに参加予定)。「ゴー!ヤップンロン!」と声をそろえ一緒に応援しよう。
香港日本人ドラゴンボート倶楽部(HKJDBC)
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