とある年末のIT大惨事!(後編)
【前回のあらすじ】
自社セキュリティの脆弱性を狙われて、社内すべてのパソコンがウィルスに感染してしまう、大事件が発生した。社内で保存していた7~8割のデータを損失、ローカル業者へ委託していた自社サーバーもパスワードが分からず、応急処置で「Kato Tech」に依頼、緊急でウィルス駆除ソフトをすべてのパソコンにインストールする対策を行った。
変更前の旧サーバー
その後、パスワードを見つけ出し何とかアクセスするも、どこがどうなっているのかをIT素人が理解できるわけもなく、以前にサーバー機器の設定を依頼したローカル業者に話を持ち込むことに。時刻は午後10時を回っていた。もし、自動のバックアップ設定がされている場合、更新頻度(毎日、毎週、毎月など)によってデータが書き換えられていく(ITサポートKato TechのKさん曰く)とのことなので、設定をデイリーにしている場合、前日にバックアップされている正常データはすべてウイルス感染したデータに書き換えらえてしまうらしい。
「最後の望みである正常データまで感染されてしまったら…」と考えるだけでも怖く、タクシーに駆け込んで無我夢中に走った。10分ほどで到着すると、見覚えのある技術者Pさんが出迎えてくれた。内心「これで何とかなる」とホッとしていた。サーバー機器を確認すること3、4分。廣東語なので何を言っているか瞬時に理解はできなかったが、諦めにも似た「どうしようもできない感」だけは肌感覚で察知した。
Pさん:「そもそもバックアップ設定がされてないよ…僕が設定した後に誰かが解除したんじゃないの?」
私:「………(サーバー関連の知識に詳しいスタッフもいなく、そもそも今回みたいな緊急事態でなければアクセスする心当たりもなく)………、お前設定してないやろーーー!!!」とは言わなかったが、突発的で不慣れな作業に加えて深刻な状況に対して疲れと怒りが心の中で大噴火。とぼとぼとオフィスまでのタクシーに乗り、「どうしたらいいのか」と先に起こる不安に苛まれつつ、「心頭滅却すれば火もまた涼し」とはこういうときに用いるんだなぁ、と思考が遥かかなたに飛んでいったことを今でも鮮明に覚えている。
変更後の新サーバー
結果、私の知る限りで過去7年分の会計およびメインデータの8割を失い、辛うじて残っていたメールベースの最新データなどをかき集めて、それを基にデータ復元作業を開始した。受けたダメージを修復するのに約3カ月を費やす、会社を揺るがす年末の大惨事となった。
これを機に当社では、サーバーの切り替えおよび管理サポートの委託、各スタッフのパソコンの定期メンテナンス、これまで社内の会計総務に依存していたメールのアカウント設定やパスワードの管理なども全てKato Techに切り替えて一元管理で平穏な日々を過ごしている。
Kato-Information Technology Co., Ltd. (Kato-tech)
住所 :Unit L82, G/F., On Lower, Peninsula Ctr., 67 Mody Rd., TST
電話:(852)2368-4673 メール : info@kato-tech.com.hk
ウェブ : www.kato-tech.com.hk