ワールドカップ特集4・アフターW杯の楽しみ方

2014/05/21

香港プロサッカーとワールドカップ

 

 

 

W杯後サッカーファンになる方も多い。4年後が待てないと思ったら、香港代表チームを応援したり、横浜FCの兄弟チームが参戦している香港プロサッカー1部リーグに足を運んではどうだろう。また、自分でボールを蹴ってみたくなった方のために、香港にあるサッカーチームを紹介しよう。

世界最大のスポーツの祭典、FIFA(国際サッカー連盟)が主催する2014年サッカーワールドカップブラジル大会が間もなく開幕する。記念すべき20回目の大会を目前に、我々の住まうここ香港も徐々に祭典ムードに包まれつつある。
サッカー香港代表チームがワールドカップの本大会に駒を進めた事はない。1930年に開催された第1回ウルグアイ大会から1970年のメキシコ大会までは不参加で、1974年の西ドイツ大会のアジア予選から参加している。
香港代表がワールドカップの本大会に最も近づいたのは、1986年のメキシコ大会であった。当時の東アジア地区の予選リーグで強豪中国を退ける歴史的な番狂わせを演じ、我が日本代表との準決勝ラウンドまで駒を進めた。
因みにこの時の香港代表を退けた日本代表も、決勝ラウンドで宿敵韓国代表に敗れた為、メキシコでの本大会には出場できなかったが、あの伝説の木村和司のフリーキックで韓国に迫った当時を思い出して頂ければと思う。
香港代表チームがアジア予選を勝ち上がって、ワールドカップの本大会に出場する事は今後も相当難しいだろう。サッカー競技の強化と整備に躍起のアジアの列強と対峙するに、香港のそれらは一言で表すと軟弱なのだ。
香港市民のサッカー競技への関心度は、他のアジア諸国と同等に非常に高い。特に英国のプレミアリーグへの関心はアジア最高域のレベルにあり、テレビ中継とそれを観戦するインフラが充実している。
週末の夜にプレミアリーグの生中継を、週半ばの明け方に欧州チャンピオンズリーグを、それぞれをテレビ観戦する事が香港人にとってのプロサッカーだと言い切っても過言ではないだろう。THE HONG KONG FOOTBALL ASSOCIATION LIMITED

『本気のプロサッカーはあくまでも観るもの。自分たちは週に1回くらいはボールを蹴って身体を動かそう。過去にサッカー競技で富や名声を得た香港人は皆無に近いし、現実的にサッカー競技が生活の糧にはなり得ない。』これが香港の一般市民のサッカーへの姿勢だ。
サッカーは19世紀の英国で発祥した。その英国による香港の統治によりサッカーがこの地にもたらされた。アジア最古の組織的なサッカークラブと言われているホンコンフットボールクラブも、1886年に英国人によって発足した。
その後英国人と香港人の対抗の場として1898年にチャレンジシールドという大会が催され、1908年にアジア最古のプロサッカーリーグとして香港リーグが誕生。そしてサッカーの国際格化に応える上で香港サッカー協会が1914年に設立された。
英国人主導による香港のプロサッカーは、他のアジア諸国と比較して発足が早かった事で、リーグもクラブもアジア最古の称号を得ているものの、1960年代前半まではアジア諸国全体のサッカー競技の普及と強化が為されなかった影響もあり停滞した。
1960年代後半から1970年代前半に一時期だけ香港リーグが勃興して、香港市民は熱狂していたそうだが、その後の協会による失策(外国人選手の登録禁止など)で勃興期に流入していた資本や優秀な外国人選手を見事に失い、現在まで至る長期低迷を招いてしまった。
その間に東アジアと中近東諸国のサッカー競技の強化が図られて、アジア最古の香港プロサッカーは彼らに遅れを取るようになってしまった。
プロサッカーは競技する者に技術向上の動機を与え、観る者に対価を供じなければ成立しない。それを具現する為にはリーグやクラブに継続的に資本を投下する者が必要で、更に協賛する者と報道する者を招き入れる事も必要だ。
現在の香港プロサッカーはお世辞にも上手く回っているとは言い難い。今日の香港代表と香港1部リーグの状況を好転させない限り、将来的なワールドカップ本大会への出場など正直夢物語だと思う。
憂いてばかりいても仕方がない。香港サッカー協会は香港のプロサッカーの現況にあらゆる角度から真摯に向き合って、プロサッカーに関わる者と支持する者、そして19世紀後半に香港にサッカーを伝導した先人に報いるべく、誇りを持って責務を果たして貰いたい。
筆者は香港サッカー協会の賛助会員として香港のプロサッカーを応援している。

 

文/池田宣雄BCHK

 

香港サッカー協会賛助会員
香港紫荊會有限公司
香港新界屯門震寰路3號
德榮工業大廈20樓B3室
Tel:+852-2854-9051
Fax:+852-2854-9052
Mail:ikeda@bchk.info、URL:http://www.bchk.info

Jリーグに所属する横浜FCは、兄弟チームとして、2012年7月に香港で、YOKOHAMA FC HONG KONG COMPANY LIMITEDを設立。2012-2013シーズンより、「横浜FC香港」として、香港プロサッカー一部リーグ(Division1)に参戦している。20歳前後の将来性のある若い香港人選手(香港U23・U21代表から10名選出)を中心にチームを編成。外国人選手枠の中で、日本人選手を編成し、2013-2014シーズンは、4名の日本人選手が所属した。
期限付きで横浜FC香港へ移籍した日本人選手にとっては、海外経験を積む場にもなっている。また、香港人選手が横浜FCのトレーニングに参加することもある。

さて、気になる今シーズンの結果は残念ながら12チーム中10位と、実力を発揮できなかった。
横浜FC香港では、横浜FCの選手・指導者の交流等も積極的に行い、日本人のカラー・横浜FCのカラーを全面に出して、香港・アジアのYOKOHAMA FC HONG KONG COMPANY LIMITEDサッカー界を盛り上げていく存在になることを目指している。今後の活躍に期待したい。

 

YOKOHAMA FC HONG KONG COMPANY LIMITED
・ホームスタジアム:将軍澳運動場(Tseung Kwan O Sports Ground)
・オフィシャルサイト:http://www.yokohamafc-hk.com
・FaceBook公式ページ:横濱fc(香港)足球隊
<香港プロサッカーリーグ>
香港プロサッカーリーグは、アジア最古のリーグであり、歴史あるプロリーグ(1908年発足)。リーグカテゴリーは、Division1からDivision3で構成。シーズンは、9月~翌年5月までのヨーロッパリーグと同様の開催時期となる。HOME&AWAYで全22試合のリーグ戦に加えて、2つのカップ戦が行われる。

 

サッカーをやりたくなった人はこちらへ仲間一緒にといい汗流そう!

❶活動場所、❷活動日時、❸活動内容、❹年齢層、❺参加条件、❻連絡先

F.C.J-Bulls松本晴人キャプテン

❶香港のサッカーグラウンド
❷土曜日または日曜日
❸11人制サッカー(香港のアマチュアローカルリーグ)
❹20~30代
❺サッカー好きであれば!
❻mailto:fc.jbulls@gmail.com、Web:http://ameblo.jp/fcjbulls
■松本晴人キャプテンからのメッセージ、香港でサッカーを通じて一生付き合える友達になりましょう!

パウリスタパウリスタ

❶香港島、九龍等
❷主に日曜日
❸11人制サッカー
❹20代前半~30代後半
❺サッカー好きなら誰でも
❻k_fukutani@hotmail.co.jp
Web:http://fc_paulista.typepad.com
FB:http://www.facebook.com/lista.paulista.pau
■チームからのメッセージ
妻子持ちのメンバー多数で家族間交流も盛んです。皆でボールを一緒に蹴って楽しむことをモットーに元気に活動中!!

 

角屋明キャプテンJ.LEAGUERS

❶香港の主なサッカーグラウンド
❷土曜日・金曜日夜
❸11人制サッカー
欧米系アマチュアリーグに所属。飲み会、BBQやパーティーなど
❹25~45歳
❺サッカー好きな20歳以上なら誰でも。
❻jleaguershk@yahoo.co.jp、Web:http://jleaguers.exblog.jp
■角屋明キャプテンからのメッセージ

サッカー・試合後の飲み共に本気です!!選手は勿論、蜂蜜レモンを持ってきてくれるマネジャーも募集中です!!

 

内野航平キャプテン

Shooters FCShooters FC

❶香港、九龍のサッカーピッチ
❷毎週土曜日は公式戦、木曜日
は夜に練習(公式戦のシーズンは10月~5月)
❸11人制サッカー
❹20~40歳前半
❺活動にプライオリティーを持つ。時間と期限の厳守、ゴミを捨てない
など、基本的なことを徹底。試合中に仲間を貶さない。年齢不問
❻9213-1506(内野さん携帯)shooters.fc.rep@gmail.com、Web:http://shooters.blog9.fc2.com
■内野航平キャプテンからのメッセージ
経験者が多いですが、アットホームなチームを意識しています。ぜひ、一度見学にきて、参加してみて下さい。

 

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