カバーストーリー 2021年1月第1週号「Goodbye 2020 Hello 2021」

2020/12/30

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 あっという間に、2020年が終わる。毎年この時期は一時帰国中という皆さんも、今回ばかりは香港で過ごすのではなかろうか。旧正月がメインの香港だが、日本で生まれ育った者としては、日本のお正月も恋しいもの。

 そんなときに大活躍なのが、「お節」のお取寄せ。ここ香港でも、日本食レストランや、日本食材の宅配専門業者などが挙ってオリジナルの「お節」を提供している。

 

 ここで、改めて、「お節」に込められた意味を知ろう!

 

 まず、お節料理が重箱に詰められるのは、「めでたさを重ねる」「幸せを重ねる」という意味で縁起を担ぐため。正式な段数は四段だが、最近は二段重や三段重が主流。地方やしきたりによって内容は異なるが、代表的な詰め方は以下のとおり。

 

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黒豆:邪気払いの意味と、黒く日焼けするほどマメに、勤勉に働けるようにとの願いが込められている。

数の子:ニシンの腹子である数の子は、卵の数が多いことから子孫繁栄を願う縁起物。

かまぼこ:赤は魔除け、白は清浄の意味がある。

栗きんとん:昔から、栗は「勝ち栗」と呼ばれる縁起物。きんとんは「金団」と書き、黄金にたとえて金運を呼ぶ縁起物。

伊達巻き:形が巻物に似ているため、知識が増えるようにとの願いが込められている。

鯛:「めでたい」の語呂合わせはもちろんのこと、恵比寿様が持つ魚としてハレの食卓にふさわしい魚。

鰤(ぶり):出世魚であることから、立身出世を願う縁起物。

海老:長生きの象徴。海老のように腰が曲がるまで長生きすることを願い、正月飾りやおせち料理に使われる。

紅白なます:紅白でめでたく、祝いの水引にも通じるため、平安や平和を願いが込められている。

筑前煮:穴が開いていることから将来の見通しがきくとされる「蓮根」や、小芋がたくさんつくことから子孫繁栄の縁起物とされる「里芋」、「よろこぶ」の語呂合わせからきている「昆布巻き」などを合わせ、末永い幸せを祈願する意味がある。

 

 たまには、香港でゆっくり過ごす年越しもいいものかもしれません。よいお年をお迎えください。

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