秋に愉しむ旬の味覚日本料理 なだ万 Japanese Restaurant NADAMAN
創業1830年の老舗日本料理店なだ万の寺田料理長が織りなす精緻を極めた料理の数々に、日本料理の真髄を見る。素材・味・うつわ・盛り付けに至るまで、すべてにこだわり抜いており、見た目を楽しみながら上品で奥深い味わいを堪能することができる。
古きを温(たず)ね新しきを知る。180余年の長い歴史と伝統に磨きぬかれた日本料理の粋
伝統に培われた「なだ万」は、長きにわたり格調高い日本料理を提供してきた。「なだ万の味とサービスをより多くの人に知ってもらいたい」と日本を出た寺田料理長(以下、料理長)にインタビューを敢行した。
編集部:中国に来た時の心境はどうでしたか?
料理長:責任者として広州(中国)に配属されることになり、「なだ万」の看板を背負うというプレッシャーはありました。それに、お客様の期待はもとより当店はオープンして既に10年以上の歴史がありますので、その分も背負うことになります。しかし私の中では、歴代の料理長の方々が築き上げてきたものを守りながらも、今までとは違ったことにも挑戦したいと考えていました。伝統を汲みつつ、来店してくださる中国人や欧米人の方など、今まで当店に来たことのないお客様に対しても、国籍問わず、皆さんに受け入れてもらえる革新的な料理を追求し続けていきます。
編集部:広州でのオリジナルメニューや、料理をするにあたり工夫している点は?
料理長:ココナッツ仕立ての豆腐など、他地域では食べられない華南ならではの食材を使用しています。調理においては、地域によって調味料の濃度や使用量も変えていますし、気候や嗜好に合わせて工夫を凝らした、新しい料理を創り出していきたいですね。
編集部:同店の懐石は、小鉢に盛りつけられた繊細な料理というイメージがありますが、大皿の美しい和食器に数人分を盛り付けて提供する、新しい試みがされていると伺いました。
料理長:私が広州に来てから試みた見せ方のうちの一つです。大きな和食器に合わせてボリューム感やインパクトを演出しています。せっかく海外に来たのだから、味だけではなく、見せ方にも工夫を凝らすなど、様々な角度から新しい事に挑戦したいです。伝統的料理は懐石だけでも表現できますが、当店ではカウンターで握り寿司も提供しており、鉄板焼専用部屋もご用意しています。日本で提供していた手打ち蕎麦もゆくゆくはやってみたいです。今まで私が各地でやって来たことを活かして、当店が提供している味をより多くの方に知ってもらいたいです。
日本の伝統様式と華南特有の環境や素材が見事に融合し、新たな流れを汲む「なだ万」の新境地が切り拓かれる。
料理長おすすめランチセット
168元/人
(写真・大皿は3人前コース)
<先付>サラダ、茶碗蒸し
<メイン>刺身二種
筑前煮、ココナッツ豆腐・青菜煮浸し、サーモン西京焼き・年輪玉子・丸十レモン煮・鶏肉衣揚(オーロラソース)、白御飯または大葉御飯、味噌汁・香の物、なだ万自家製デザート
寺田 勝裕さん Katsuhiro Terada
広州シャングリラホテル 日本料理 なだ万料理長2010年まで日本のなだ万にて従事、2010年より北京・なだ万に4年半、2014年に一時帰国後、2017年7月より広州シャングリラホテルなだ万料理長に就任。
日本料理 なだ万
Japanese Restaurant NADAMAN
住所:広州市海珠区会展東路1号 広州香格里拉大酒店3階
電話:(86)20-8917-6448(日本語可)
時間:11:30~14:30、18:00~22:30
WeChat公式アカウント:shangrilaguangzhou