貴重な歴史的庭園 東莞可園
バランスよく配置されている屋敷と小道
約160年前の中国が感じられる
清の時代、 1850年に造営された 「東莞可園」 。 2001年には中国国務院により全国重点文物保護単位にも指定された。 明朝 ・ 清朝時代には、 広東でも庭園作りが盛んで、 多くの有名な園林が作られたが、 時代とともにその多くが姿を消し、 美術作品や文献の中でしか見ることができなくなった。 そんな中、 「可園」 は当時の庭園作りを今に伝える貴重な存在として東莞市民のみならず、 多くの人々に親しまれている。 佛山の「梁園」 、 順徳の 「清暉園」 と番禺の 「余蔭園」 と並び広東の 「四大名園」 のひとつとされる 「可園」の特徴は、 小さな園内が大きく感じられるような巧みな設計がなされていること。 この技法は 「咫尺山林 (しせきさんりん) 」と呼ばれ、 咫尺とは距離の近いこと ・ 狭いことを表す。 屋敷、 池、小道などをバランスよく配置し、 限られた空間を最大限に利用して、 大自然を表現している。 孫子の兵法にある 「四通八達」 (=四方八方に道が通じる)や三国志で有名な 「八卦の陣」を庭園設計に取り入れているため、 うっかりすると狭い園内でも迷子になってしまうかも!?観光客が少ない東莞ならではの静寂スポット。 心を落ち着けて広東庭園の秀作に身をおいてみるのはいかがだろうか。
住所:東莞市莞城可園路32号
時間:8:00~17:30