広州のスリーピースバンド「ナナメステップ」初ライブ
2016年秋、広州のアンダーグラウンドで密かにオリジナルソングを奏でていたyo-sukeとその仲間、イノケン、花音(かのん)によるスリーピースバンド『ナナメステップ』が産声を上げた。その初ライヴに編集部が潜入、のちに伝説となるであろうGZロックバンドの歴史的瞬間を編集部が目撃した!
共通の趣味であるスケボーをきっかけに友人に。yo-suke、イノケンの”音楽好き“から始まったナナメステップ誕生秘話
3年前、仕事の関係で上海から広州にやってきたyo-sukeは、この引っ越しをきっかけに、平凡な日常を打破すべく、何か新しいことを始めたいと考えていた。ふと目に止まったスケボーサークル、そこにいたのがイノケンであった。運命にひきよせられるかのように出会った二人は、互いに共通の趣味である音楽を通じ、交流を深めてきた。また、スケボー仲間がバンドをやっていたのも刺激になった。yo-sukeにはドラムが叩ける一人娘がおり「じゃあ俺達もバンドを結成してやってみようか」と、自然派生的な流れの中で誕生した。3人は定期的に集まり、オリジナルソングを作りながらスタジオでのセッションと練習を重ねていった。そして迎えたそして迎えた初ライヴの日—。
広州ギター会(※)安部氏も認めたメンバー花音の類まれなる才能と実力
事前告知がなかったにも関わらず、その噂を聞きつけてやってきたバンド仲間達が静かに見守る中、ついに幕は上がった。「ナナメステップ」として、オリジナルソング初お披露目となったこの日、静まり返った会場にアコースティックな音色が響き始める。観客の期待を一身に受けてもなお、わずか10歳のその少女は動じることなく、軽快なリズムを刻み続ける。少女の名は花音。”花“の好きな母から一文字、”音“楽好きな父から一文字を授かった。ドラムを始めたきっかけは、7歳の時に父に手を引かれ見に行ったライヴで、女性のドラムプレイを見たことだという。「花音が自ら”やってみたい!“と初めて主張したのがドラムだった」と、父であるyo-sukeは言う。「娘がやりたいことは全力でサポートしたい」。彼女は自発的に練習を重ね、父の予感通りに目を見張るほど上達していった。やがて、ナナメステップで一番の存在感を誇ることになる。
花音のリズムに乗せて奏でられる、ナナメステップの優しいメロディー
新曲製作には花音も積極的に関わり、大人顔負けの意見を出す。中でも彼女がタイトルを考えた「夏いぜロック」は必聴ものだ。一度耳にすると、そのメロディーはいつまでも優しく耳に残る。ナナメステップのコンセプトは、とにかく明るく楽しくライヴをすることだという。イベントへの出演にも積極的なのは、そんな彼らの思いがあるからだ。来たる2月18日(土)、JWAG(広州日本人婦人会)主催の音楽イベントにて、再びそのプレイを耳にすることができる。是非会場に足を運び、その実力を体感して欲しい。
【ナナメステップMember】
中央:類いまれなる才能、ここに開花。ナナメステップリーダー花音(Dr)10歳のドラ娘。好きなバンドはD.W.ニコルズ。趣味は読書。
右:かわいいあの娘もたちまち夢中、広東が誇るギタープレイヤーイノケン(Vo&Gt)広州7年目。好きなバンドはくるり。趣味はスケボー。
左:花音の良きパパ。ナナメステップ立役者。音楽大好きyo-suke(Bs)広州3年目。好きなバンドはGreat3。趣味はレコード鑑賞。
◆Wechat ID: flashdiscranch
【JWAG 2016 Music Fair】
出演:ナナメステップ、広州ギター会(AGAG)、コーラスグループMeinu(メイニュー)、strings ensemble guangzhou 他
日時:2017年2月18日(土)14:00~
会場:Wunder bar(ウンダーバー・ドイツ料理レストラン)
住所:広州市天河区天河北路175号祥龙花園1階(天河北路×体育西路)
電話:(86)20-8755-5564
※広州ギター会(AGAG)
昨年、広州駐在員を中心に、瀧澤氏をリーダーに迎え発足。現在のメンバーは8名。2016年5月、高田珈琲にて第一回目のアコースティックLiveを開催したのを皮切りに、定期的なLive活動を続けている。新メンバーも随時募集中。
高田珈琲(Takata Cafe Bar)
住所:広州市天河区天河南二路華橋友谊酒店1階
電話:020-2826-8370、186-2093-0179(ヨウヨウ・日本語可)
時間:17:00~26:00
※ライブスタジオ併設、JOYSOUND(21:00~26:00)利用可
高田珈琲では本格的なアンプ、ギター、ピアノ、ドラムセットなどを取り揃え、いつでも音楽好きな人たちが集いプレイできる環境が整っている。日本語カラオケも完備。