殿方 育児あそばせ!第21回

2021/12/15

殿方育児あそばせ

 

ローカル幼稚園

うちのチビはローカルの幼稚園へ通っている。
朝、眠たい目を擦り、ぼーっとしながらママに甘え、半強制的に着替えをし、顔を洗って歯を磨く。
朝ごはんは婆婆が準備するバナナやお粥、饅頭(マントウ)など簡単な食事が主だ。ほかに懐かしい肝油ドロップとビタミンのグミを食べるのが習慣になっている。

私と妻の支度が整うとチビに通園リュックを背負わせ、靴を履かせ、マスクを装着して出発。
マンション一階でバイバイして婆婆と手を繋いで幼稚園へ向かう。
これがいつもの朝のルーティン。

そして日中には妻から幼稚園での様子が撮られた写真がWechatで送られてくる。
これは幼稚園の保護者会グループチャットに上げられた園内の様子の写真から、妻がチビの写ってる写真をピックアップしてきているものだ。

幼稚園には小さめだが運動場があり、毎日身体を動かす授業がある。
誰に似たのか、チビは身体の動かし方がいまいち。ほかの子に比べヨタヨタ走ったり、テレビで見たキャラクターの真似をした変な走り方をする。
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そのほか、教室ではお絵かきをしたり、物の名前を教えたりなどの授業がある。
先生の質問にヘラヘラと笑いながら元気よく返事したり、一人だけ落ち着きなくキョロキョロしたりするので、見ていると居た堪れない気持ちになることもしばしば……。
私が先生だったら頭をペシっとハタいて「まじめにやりなさい」と言いたいところ。先生たちって辛抱強いよなぁと毎回思う。(先生方、いつもありがとうございます!)

先日、授業の一環でなぜか写真撮影風な授業があり、まぁ簡単に言えばコスプレ体験をしていた。
漢服、警察(保安)、韓流ファッション?などを着てポーズを取りパチリ。
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一体なんの授業なんだろうか……と思ったが、チビのいまいち乗り切れていなさそうな表情を見て、「いっちょまえに緊張してら(笑)」と思った。
あ、そうか、これはモデル体験の授業だったのか、とこの記事を書きながら気付いた。我ながら実に鈍い。
チビも鈍いのか恍けてるのか、本当におバカさんなのか分からないが(たぶん一番後者)、ヘラヘラとしている。
そんなところは似なくてもいいんだが、親子か、とも思ってしまった。

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最近、ボールを使って遊ぶ授業があった。子供達が横一列に並び、ボールを両手で持ち、両足でぴょんぴょんとゴールまで跳ねていく。
動画で送られてきたその様子を見て、「あ、チビ、ズルじゃん」。皆は両足でちゃんと跳ねているのに、チビだけスキップ気味なぴょんぴょん。もちろんダントツで一着。
あまつさえMVPの写真まで撮ってもらってるその姿に、「先生たちも甘いよなぁ」などと考えながら、それでもスキップができる時点で妻よりは運動神経は良さそうなので、内心ホッ。

幼稚園が終わると婆婆が迎えに行き、一緒に家に帰ってくる。
ある時に気が付いたが、どうやら帰りの途中でお菓子を買ってもらって食べているようだ。最初は婆婆が買って食べさせたんだろうけど、その後は帰りの度にお店の前でねだっているに違いない。
可愛がるのは良いんですが、甘やかすのは違うと思うのだが、おばあちゃんは溺愛してるもんだから仕方ないな、と諦めている。

たまに園の友達と喧嘩したとかも聞くが、伸び伸びと過ごしている姿を見ていると平和だなぁと感じる。
園の先生方や改めて義母に感謝感謝です。これからもわがままでズル賢い息子をよろしくお願いします。

小小、あんましほいどにたかってればまいねーど。ちゃんと言うごと聞かねーば、ぼのごばわっつどふたぐはんでな。

おまけ
最後訳:
息子よ、あんまり調子に乗ってバカをやってるとダメだぞ。きちんと先生方やおばあちゃんの言うことを聞いていないと、父はお前の後頭部を力よく叩くから、よく覚えておくように。


photo prof平太郎
日本の東北出身で中国語がまったくできないまま中国に来ちゃった無計画男。寒い所と雪かきが嫌で南国広州で定住をほぼ決めている。最近はコピーロボット的な振る舞いの息子に同族嫌悪を覚えながら似たもの親子で一緒に妻に怒られつつも子育てに奮闘中。趣味というかライフワークになりつつあるクラフトビールを片手に夜な夜なビアバーを探し、せこせこリスト作りに励んでいる変人に果たしてまともな人間に育てられるのかと禅問答を繰り返す日々。

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