風水の奥義を行く!自分が試されるパワースポット、の巻

2025/07/02
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。
ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。

第161回 自分が試されるパワースポット、の巻

◆文武廟の立地◆
先回に引き続き今回も「パワースポットで開運シリーズ」です。第二弾の舞台は太平山(ビクトリアピーク)のミッドレベルにある文武廟(マンモーミウ)です。
文武廟のあるエリアは昔ながらのにぎやかさが感じられるところです。この前を通る荷李活道(ハリウッドロード)はインスタ映えするスポットや見るだけで楽しめる骨董品店があり、その下にある摩羅上街(キャットストリート)には「もしかしたら掘り出し物が見つかるかもしれない」と思えてしまう店舗がいくつもあります。
太平山は先回のコラムでも申し上げたように、南宋の僧侶「済公」がかぶっていた帽子の形に似ているところから、この山の麓にあるパワースポットの影響を受けると知恵に恵まれるはずです。文武廟のあるエリアは太平山からのエネルギーを受けたエネルギースポットで、しかも、北に真っ直ぐに向かい海を挟んだ向こうには、これまた知恵に恵まれる(毛筆用筆置きの形をした)筆架山(ビーコンヒル)があります。こうした立地のおかげで、学歴社会の香港では「学業成就」や「試験合格」を祈願する人たちでにぎわう人気スポットとして支持されています。

◆文武廟の風水◆
文武廟は香港では最も古いお寺で香港が英国政府に統治されるよりも随分前に建立されました。この建築物を誰が建立したかは明らかになっていますが、どんな風水師がどの手法でこの地をパワースポットとして見出したのかは残念ながら何も残っていません。
文武廟のデザインは、真ん中に明堂がある口の字型をした「四合院」造りではなく、文武廟、礼聖宮、官庁という3つの棟で構成されています。左側にある棟の奥に学問の神様「文昌帝」と武術の神様「関羽帝」が祀られています。文昌帝の前には筆を持った手のオブジェが、関羽帝の前には縦に鋭く置かれた刀のオブジェがあります。それらのオブジェに触れながらご自分の願いを伝えるとその思いがより伝わると思います。
古来の風水で文と武を活用する方法は意外とポピュラーで、そのエリアにある山の見方として使われています。文だけ極めてもその土地は繁栄できず、武力だけでは本当の意味で人々は豊かになれません。文と武の両方を磨き極めてこそ繁栄するのです。

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◆孟意堂風水的文武廟の本当のチカラを生かす奥義◆
ところで、この地を参拝した際、文武両道のありがたい恩恵よりも、自分が何かの問題にどう判断すべきかを試されているような、ちょっと怖い緊張感を味わいました。自分が裁かれているような、何か深刻な問題に直面したような感覚です。それは直感ではなくこのお寺が持つ本質であることが後になって分かるのですが、文武廟はこの街に法律だとか裁判所ができるずっとずっと昔の時代に、この地で地域の紛争や言い争いについて話し合いがされ、解決する役割を担っていたからなのでしょう。
文武廟には、地獄へ行くか天国へ行くかを判断する十王殿が祀られています。そして、中国で活躍した清官「包公賓殿」も祀られています。包公(ぱおこん)は包青天(ぱおちんてぃん)とも呼ばれた北宗時代に活躍した裁判官で、公明正大で厳しさの中にも情けのあるお裁きの様子が小説や京劇、テレビでもドラマ化され、人々に親しまれてきました。包公が行うお裁きを、豊かな知恵をもたらす文昌帝と、正しい道を切り開く関羽帝が文武廟ではサポートしているようにも見えます。
世の中がどんどん変化し、何が正しくて何が間違っているかという常識さえも変わりつつありますが、包公をはじめ、本質を見抜くチカラを持つ様々な神様が存在する文武廟に行く際には、ある種の覚悟が必要かもしれません。それは自分が内面で抱えている問題をはっきりとさせ、文武の両方でその問題を乗り越えようとがんばる、そんな覚悟なんだと思います。


彦坂 久美子
<プロフィール>

名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド・ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。

孟意堂
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