風水の奥義を行く!蚩尤(しゆう)を味方に、の巻
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。
ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。
第155回 蚩尤(しゆう)を味方に、の巻
◆乙巳年は三碧禄存星に注目!◆
平面をみることだけが風水ではありません。時間の流れと共に変化する風水もあります。この時間と関わりのある風水を「玄空飛星(フライングスター)」と呼んでいます。この手法は、夜空に現れる北斗七星に由来します。以下の「玄空飛星図」にある東、西、南、北、北東、北西、西南、東南、及び中央に星が現れ、ある法則性を持って時間と共に変化していきます。
この手法は分かりやすく即効性があるのでアジアや中華圏の人たちに人気があります。この「一」から「九」の数字は、それぞれ一白貪狼星、二黒巨門星・・・と名前があり、それぞれの働きがあります。
さて、乙巳年に注目すべきは実は三碧禄存星(五行:木)、ある分野のトップや、一家の男性主人、西四乾命の人に大きく関わりを持つ星で、この星が宿る北西方位にも影響します。
◆三碧禄存星は避けるべき?◆
他人の不幸は蜜の味。スキャンダラスな話がある種の人々の大好物である昨今、この三碧禄存星というエネルギーはそれをさらに助長します。この一年は大黒柱が影響を受けるため、何も手を施さなければ、乙巳年は甲辰年以上にこのチカラを強く感じることでしょう。第144回の当コラムでもお伝えしましたが、このエネルギーの影響を受けると是非(他人から後ろ指を指される、悪口を言われる、訴訟を起こされる、刑を言い渡される)や口論が絶えなくなります。他人の足を引っ張ったり、文句だとか後ろ向きな発言ばかり続けてしまうと、その方の魅力は半減してしまいます。特に血圧が高い男性諸君は要注意、カッとなってブチっと切れたり、後になってあれこれ叩かれるようなことを言わないよう十分注意が必要です。また、このエネルギーは北西方位に宿るので、玄関や寝室が北西にある場合も注意が必要です。
この三碧禄存星が持つネガティブなチカラは多くの人が恐れるところです。「趨吉避凶(吉を招いて凶を避ける)」と言わんばかりにこのエネルギーを避けることがベストな方法だと考える方もいることでしょう。しかし孟意堂風水では、このチカラを避けるのではなく、味方にできるかどうかをまず吟味する必要があると思っています。ただし、その前に赤い福の字のカレンダーや赤いラグマットなど、赤いものを使ってデトックスさせる必要もあります。
◆蚩尤のチカラ◆
三碧禄存星には蚩尤(しゆう)と言う別名があります。蚩尤は中国古代に存在した強靭な神のことで、王者の座を狙って黄帝と互角に戦ったと伝えられています。蚩尤は勇敢で争いを好みます。物事の道理だとか、じっくりと話し合う姿勢なんてものは蚩尤には関係ありません。あるのはチカラのみ、「勝つか、負けるか」です。
蚩尤が何を考えているかは理解できないし、どんな方法で攻撃してくるかは読めません。別の見方をすれば、蚩尤にはこれまでに考えつかなかった方法、誰もが「きっとこうくるであろう」という方法ではないところから攻めてくる強みがあります。人から文句を言われても、陰口を叩かれてもめげない、ターミネーターのように立ち直れる逞しさも持ち合わせています。
◆孟意堂風水的蚩尤を味方にする奥義◆
第九運(2024年-2043年)は「心」の時代です。私たちの心のあり方が、大きく影響を及ぼす時代です。アップダウンが激しく、物事が変化しやすい時代に、気持ちを強く持ち続けることが求められます。「もしかしたらダメかも」と少しでも心細くなると、そこに攻撃の手が加わります。こういう時こそ「自分は試されているだけだ、絶対ここから這い上がれる。」と蚩尤のように強い気持ちを持つのです。
三碧禄存星の影響を受けることは確かに苦しいものです。しかし、ある種のチャンスを得ることにも繋がります。ここを乗り越えた方は、太々しくも強靭な蚩尤のチカラが味方し、本当の意味で自分に勝ち、他を抜く切符を手にするからです。避けるなんて実にもったいないことです。
彦坂 久美子
<プロフィール>
名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド・ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。
孟意堂
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