風水の奥義を行く!風水版・現場百回!の巻

2024/09/04
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。
ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。

第151回 風水版・現場百回!の巻

◆現場に行ってわかること◆
今はスマホ1台で何でもできる時代です。乗り物に乗ってわざわざ遠くに行かなくても、時間を割いてその場所に出向かなくても、地図アプリで指定の場所を見つけて測ることができます。地図アプリには方位磁石が付いていて、その場所が東西南北のどの方位を向いているのかも一目で分かります。香港で物件を探す際に活用する不動産会社のサイトやアプリには、平面図や室内の写真や動画と共に、地図や方位なども分かりやすく表示されています。21世紀は本当に便利な世の中です。風水都市と呼ばれる香港では、こうしたアプリやIT技術を駆使して、現場に行かずして風水鑑定する人々もいます。
しかし、現場に赴くことは風水では大事なことです。道路と並行になっているはずの建物の玄関が、現場では地図アプリで示した方位とちょっとずれていることがあります。地図上では北東にあたる「寅方位(52.5-67.5度)」に向いているはずなのに、現場で実際に測ると東の「甲方位(67.5-82.5度)」に向いている場合があるのです。この「ちょっとだけ方位がずれていること」に気づかずに鑑定してしまうことは命取りにもなりかねません。北東に向いた玄関と東に向いた玄関では全く別の鑑定結果になってしまうからです。

◆感官を研ぎ澄ませば◆
現場を訪れて「あれ?おかしいぞ。」と思ったり、想像していたのと違うのは方位だけではありません。たとえば、天気の良い日に訪れているのにそのお住まいの一部が暗くモヤモヤした雰囲気である場合があります。エレベーターを降りた途端に空気が濁っているように見えたり、玄関に着いた途端に息苦しくなったり、悪臭が感じられたり、近所の窓から反射した太陽光の影響で、西日の時間帯になるとその部屋が眩しくて仕方がない場合があります。逆に、その場所を訪れてホッとすることや心地良い雰囲気を味わうこともあります。これらは現場を訪れないと分からないことです。オフィスの場合、慌ただしいご商売をされているのか、ゆったり落ち着いた感じのご商売なのかを感じることがあります。儲かっていても人間関係がギクシャクしているとか、逆に和気藹々とした関係を感じることもあります。
学習塾の場合、休みの日に訪れたのににぎやかな雰囲気を感じることもあります。これらはすべて「感官(かんかん)」、つまり感覚能力であり、その場所にいないと感じられないものです。もしかしたら今後科学が発展してこの「感官」を遠方でも感じ取れるようになるのかもしれませんが、現状はその現場に赴かないと感じ取れないものです。

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◆孟意堂風水的「感官」を生かす奥義◆
「現場百回」とは、もともと事件の捜査で使われる言葉だそうです。この言葉には、事件現場にこそ解決につながるヒントがあり、現場を100回訪ねるぐらい執拗に調査すべきだ、という意味があります。
風水の場合も似たところがあります。教室で学ぶ風水理論はもちろん大事なのですが、どんなに遠くても時間がかかっても現場に赴き現場を味わうことは大事なことです。見逃してはならないポイントも現場にはたくさんあります。
文字や動画で表現するにはなかなか難しいものがある「感官」のために風水は理解されにくいことが多々あります。その場所が持っている雰囲気や感覚を、目や耳や鼻など自分の持つ五感を用いて感じ取り、余すところなく活用することは風水師の大事な資質です。そこに道具は不要です。お寺の荘厳な雰囲気だとか、一流のブティックが持つ品格だとか、古い建物の中に存在する歴史の重みだとかを引き出すことで、見知らぬ誰かがそれを自然に感じ取ってくれることがあるはずです。このモノサシでは測れない「感官」を磨き現場のエネルギーを活かすことが風水師の力量であり、風水の醍醐味を味わえるヒントだと思っています。


彦坂 久美子
<プロフィール>

名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド・ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。

孟意堂
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